大阪府立中央図書館レファレンスアンケート結果報告(平成26年3月~4月実施)
1. 概要
本調査は大阪府立中央図書館のレファレンス(調査相談)サービスが、府民の「課題解決」「社会的需要」に貢献しているかどうか、また利用者の調査や情報収集にかかる時間の短縮に役立っているかどうかを調査したものです。
調査方法は、人文系資料室、社会・自然系資料室のカウンターにて対面でお受けしたレファレンスのうち、比較的調査難易度の高い、時間のかかったレファレンスを提供した利用者にアンケート用紙をお渡しし、それに記入していただく形で実施しました。
〇 調査期間:平成26年3月20日(木曜)~4月30日(水曜)
〇 実施場所:中央図書館 人文系資料室および社会・自然系資料室カウンター
〇 調査対象:調査相談カウンターでのレファレンスサービス利用者
〇 回収数: 55
この調査期間中の中央図書館人文系資料室および社会・自然系資料室の来館によるレファレンス件数は、利用案内や所蔵の有無など簡易なレファレンスが2,283件、調査難易度の比較的高いレファレンスが627件ありました。
2.調査結果
問1 調べ物の目的はなんですか(複数選択可)。 |
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仕事の課題 |
学校の課題 |
個人的な調査 |
趣味・娯楽 |
その他 |
19件 |
6件 |
22件 |
10件 |
1件 |
中央図書館のレファレンスサービスを受ける動機については「仕事の課題」や「調査」が多く、「趣味・娯楽」の4.5倍強にも上っています。調べものや仕事のための情報収集に来られる方が多いのが特色といえます。
問2 図書館はよく利用されますか。 |
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週1回以上 |
月1~3回 |
年に数回程度 |
ほとんど利用しない |
今回が初めて |
9人(16%) |
14人(26%) |
21人(38%) |
9人(16%) |
2人(4%) |
中央図書館の利用頻度を尋ねたところ、一定のリピート性は認められるものの、「年に数回程度」が最も多く、ついで「月1~3回」となっています。
問3 事前に調査されましたか(複数選択可)。 |
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当館の蔵書検索 |
当館の調査ガイド |
他の図書館 |
検索サイト |
調査していない |
18件 |
7件 |
11件 |
7件 |
21件 |
中央図書館のレファレンスサービスを受ける前に、どの程度事前に調査したのか尋ねた結果は、「当館の蔵書検索」が18件ある一方で、「調査していない」も21件あります。
問4 調べ物の際に、資料は十分揃っていましたか。 |
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そう思う |
少しそう思う |
あまり思わない |
思わない |
わからない |
30人(55%) |
14人(25%) |
8人(15%) |
0人(0%) |
3人(5%) |
調べ物の際に、必要な資料の充実度について尋ねたこところ、「そう思う」を選んだ方が55%、「少しそう思う」を選んだ方が25%でした。一方、「あまり思わない」を選んだ方も15%おられます。
問5 カウンターでは質問しやすかったですか。 |
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そう思う |
少しそう思う |
あまり思わない |
思わない |
わからない |
48人(87%) |
6人(11%) |
0人(0%) |
0人(0%) |
1人(2%) |
カウンターで質問しやすい雰囲気があるか尋ねたところ、「そう思う」が87%、「少しそう思う」が11%、合わせて98%の方がカウンターで「質問しやすかった」と回答しています。
問6 職員は質問の意図を適切に把握し、わかりやすい回答をしましたか。 |
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そう思う |
少しそう思う |
あまり思わない |
思わない |
わからない |
50人(91%) |
4人(7%) |
1人(2%) |
0人(0%) |
0人(0%) |
職員が適切な回答ができているか尋ねたところ、「そう思う」と回答した方が91%で、「少しそう思う」の7%を合わせると98%の利用者が、カウンターの司書は、質問内容を的確に把握していると感じています。
問7 回答に満足されましたか。 |
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満足 |
ほぼ満足 |
やや不満 |
大変不満 |
わからない |
40人(73%) |
13人(24%) |
2人(3%) |
0人(0%) |
0人(0%) |
「満足」または「ほぼ満足」の合計値は97%で、ほとんどの利用者がレファレンス回答に満足しています。
問8 レファレンスサービスを利用して、時間短縮できましたか。 |
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そう思う |
少しそう思う |
あまり思わない |
思わない |
わからない |
43人(78%) |
6人(11%) |
1人(2%) |
0人(0%) |
5人(9%) |
レファレンスサービスを利用して、調査にかかる時間が短縮できたかどうかについて「そう思う」を選んだ方が78%、「少しそう思う」を選んだ方が11%で、合計89%の方が調査時間を短くできたと実感しています。
問9 今後レファレンスサービスを利用したいと思いますか。 |
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そう思う |
少しそう思う |
あまり思わない |
思わない |
わからない |
48人(87%) |
4人(7%) |
0人(0%) |
0人(0%) |
3人(6%) |
「そう思う」87% と「少しそう思う」7% を合わせると、94%の方が今後も中央図書館のレファレンスサービスを利用したいと回答しています。
アンケート調査期間中にお受けした質問の一部をご紹介します。
・情報公開の最近の判例を探している。
・「西桃母(せいおうぼ)」像の絵か写真が見たい。以前京都の本隆寺で長谷川等伯の描いた絵をみたことがあるので、それでもよい。
・東大阪の企業の状況のわかる新聞を探している。
・東大阪市旧河内市の明治の地図を探している。
・市民と進める文化振興について。本はもう見たので雑誌記事を読みたい。
・地方公務員共済組合法施行規則 別紙による「組合員証、被扶養者に出す組合員証」の様式を確認して複写したい。地方公務員共済六法 平成4年版と63年版を探してほしい。
・特許庁「審査基準の手引」を探している。
・イタリアのオペラ作曲家ベッリーニ,ヴィンチェンツォについて書かれた資料を紹介してほしい。
・文房具の歴史が知りたい。
・「nature」誌のSTAP論文を読みたい。
・特許事務所に翻訳で就職を考えているので、その業務を知っておきたい。
・1977、1987、1996、1998、2000、2002、2003年当時の農林畜水産業関係補助金等交付規則を見たい。
・「家族の構造と心」「就寝形態論」のように寝室の構造が家族に与える影響を書いた資料、特に子供部屋、子供の就寝について知りたい。
・森狙仙の資料をさがしている。
・NHK連続テレビドラマ「ロマンス」の主題歌1984年放送。「夢こそ人生」芹洋子、榎木孝明/歌 山本直純作曲の楽譜はあるか。
・「労働保険徴収法徴収法」のメリットについて調べたい。
・荘子の「胡蝶の夢」について郭象が注記を書いた。その注記に書き下し文と訳はないか。