大阪府立図書館

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平成22年度第1回大阪府立図書館協議会の概要(平成22年8月26日)

更新日:2016年3月13日


平成22年度 第1回 大阪府立図書館協議会 議事録

日時:平成22年8月26日(木曜日)午後2時~午後4時15分
場所:大阪府立中央図書館 大会議室

1 開会
2 委員紹介
出席委員:(7人)池川委員、北委員、高崎委員、中田委員、秦委員、伴委員、村木委員
欠席委員:(2人)安保委員、藤井委員
3 挨拶
4 議事(質疑要旨)

【議題1】図書館管理運営業務の委託
<委員>
・モニタリングと評価は区分して考えたほうがよい。
・モニタリングは、通常アウトプットとして数値に表わせるもので、業務評価は、アウトカム、いわゆる利用者満足である。
・外部の第三者を含めた評価機関を考えることが必要。
・今年度から受託したため、前年度と比較する数値・データがないものがある。
・アンケートは、市場化テストで受託事業者が実施する項目に★印がついているが、印は省くべきではないか。

<事務局>
・モニタリング検討シートは、契約の確認行為に加えて、図書館の評価的なものを盛り込んでおり、第三者の評価が必要である。
・書架整理の精密度、書架新鮮度、所要時間などは前年度のデータがないため、専門家の意見等も交えて、レベルを測っていきたい。
・アンケートは、委員のご意見を踏まえ、再検討したい。

<委員>
・第三者評価は、監理委員会、図書館協議会、それ以外の第三の組織によるものが考えられる。

<事務局>
・ 図書館業界に詳しい、第三者のご意見を拝聴する予定である。

<委員>
・市町村との相互貸借は図書館の根幹的業務に位置づけられていると思うが、今後、受託事業者との仕分けはどうなるのか。
・「オンライン書店の活用」や「関係団体・ボランティア等と連携した質の高いサービス提供」は、図書館の根幹的業務なのか、委託事業者が工夫して行うのか。
・3年間で貸出が延びたり、業務が増えたりした場合、インセンティブを考えているのか。

<事務局>
・市町村図書館への支援・協力など、公共図書館の根幹部分は引き続き府立図書館で行い、具体の本の仕分けや発送はTRCという事業仕分けである。
・新しい府民サービスは、未だTRCから具体の提案はないが、少しでも実施していきたい。
・市場化全体の枠組の中ではインセンティブ条項があり、図書館業務についても今後の検討課題であると考えている。

<委員>
・インセンティブは、お金のプラス、契約期間の延長、次期評価をする場合の加点以外に、営業用パンフレットへの活用、他の図書館からの見学対応など、隠れたインセンティブもある。

<委員>
・「オンライン書店活用」は新たな府民サービスにどうつながるのか。

<事務局>
・新たな府民サービスは、TRCからの具体的な提案をまって検討したい。アンケートは再度検討したい。

<委員>
・全国では、図書館のOPACで検索して資料がなかった場合、自動的にビーケーワンに探しにいって、本の購入につながるサービスが始まっている。

<委員>
・監理委員会はどの部分を視察されたのか。TRCが入る以前にも視察にこられているのか。

<事務局>
・中央図書館の、1階・2階のカウンター部分、AV室、資料の受入れ部分の作業を視察された。
・視察は、委託前後の2回。「図書館の基幹部分と委託した部分についてうまく調和している」というご意見をいただいた。

<委員>
・市場化テストの趣旨は、民間にできることはできる限り民間に任せることであり、本来の公が担う部分を掘り下げていくことが必要である。
・経費の削減とともに、数字で表せないサービスの評価尺度を追求してほしい。

<事務局>
・事業仕分けについては、3年後には成果をみて検討してまいりたい。
・公共図書館としてどのような使命を果たすのか、考え方を整理している。

<委員>
・アンケート結果を点数化しながら、できていない部分とできている部分を明確にし、それを毎年継続して、向上につなげていくことが大切。
・アンケート項目は多すぎる印象があるので、方法を再検討していただきたい。

<会長>
・市場化テストがスタートして4ヶ月なので、今後の展開を見守りたい。
・今日指摘のあった点については、改善の努力をお願いしたい。

【議題2】国際児童文学館
<委員>
・児童文学館は中学生以上の入室が基本だが、幼児対象のおはなし会や小学生の読書感想ポスター掲示、スクールサービスデイの見学を児童文学館で行うのか。

<事務局>
・国際児童文学館だけで行うのではなく、府立中央図書館に移転したことにより、その資料や専門性を活かして、従来からの取り組みをボリュームアップするという趣旨である。

<委員>
・子どもたち向けの「児童文学館の利用案内」を作成する予定は。

<事務局>
・HPなども含め、サービスの紹介の仕方を検討してまいりたい。

<委員>
・パンフの裏面を見ると、児童文学館内にこども資料室があるように受け止められる。

<事務局>
・児童文学館の資料は貸し出しできないため、こども資料室との連携が必要である。場所が離れており、こういう形で紹介している。

<委員>
・児童文学館の開架資料は1万点前後、雑誌の継続購入は途中で途切れており、新着雑誌も20タイトルである。これでは研究機能を果たしていない。
・検索端末は、内容紹介のコンテンツが空っぽ、雑誌の論文検索ができない。
・「読書」のキーワードで検索したが、5分たっても返事がない。

<委員>
・検索ができなければ、閉架の70万冊は活用できない。府立図書館と同じレベルでレスポンスを返せる方策を考えるべき。
・雑誌の論文くらいは検索できる必要がある。それが不可能ならば、研究機能を撤収したほうがすっきりする。

<事務局>
・府議会からの附帯条件である「資料の収集・保存・活用機能を引き継ぐ」という条件をクリアできないのでは、というご意見については、事実関係も調べ、適切に対処したい。

<事務局>
・機器リース料は年間予算額500万円。今年度リプレイスする予定のシステムをそのまま継続しており、改善にむけた予算獲得に全力をあげたい。
・雑誌論文索引は、OPACでもそのような検索機能を搭載していない。
・70万点は全国で一番のコレクションであり、有効活用していきたい。

<委員>
・3つの機能を引き継ぐからには、人と予算をつけるよう府にお願いしたい。
・日本の雑誌に載った論文は、国立国会図書館や国立情報学研究所にデータベースがある。主として研究用雑誌が中心であり、児童文学そのものの雑誌は入っていない。まず、旧児童文学館の雑誌の中で収録されているものを明らかにすべき。
・1年半先の完成図をみて、事実に立脚したプランニングが必要である。

<委員>
・国際児童文学館の特殊性や専門性、これまで果たしてきた研究部分を含めて、府として世界に誇る大事なものである。

<会長>
・移転されたばかりで課題が山積みになっているが、今後とも、機能的にこなされていけるよう努力をお願いしたい。

【議題3】基本方針と重点目標
<委員>
・公開されるときは、府民への約束であることがわかるタイトルがいい。
・戦略のレベルにあたる基本方針は5つの柱であるが、5番目の柱「開かれた図書館」は図書館としての行政運営指針であり、戦略としてたてるレベルのものではない。
・最初の4つの柱を実行するのに、重点目標と整合性があるか検討されたほうがいい。

<事務局>
・整合性については、活動内容をつめる段階で、再検討したい。

<委員>
・基本的に府立図書館の約束である。「府民」という言葉は、行政機関として納税者である府民へ還元するという意味では正しいが、図書館サービスのコア部分は、府在住者だけでなく、在職・在学の人も対象となる。この乖離を表現する工夫も必要。

<委員>
・都道府県立図書館と市町村立図書館の違いを明確に表わすことが必要。重点目標の中でも市町村を通じてのサービスと直接サービスを整理されてはどうか。

<事務局>
・府立図書館の役割を明確にするために、基本方針に府域全域図書館サービスをもってきた。

<委員>
・素案がどのように府民に公開されるのか、スケジュールを知りたい。

<事務局>
・素案をブラッシュアップし、活動内容の検討をすすめ、2回目の協議会で行動計画、業務評価を含めてお示ししたい。
・年度末には確定し、公表したい。

<委員>
・財政構造改革プランの素案では、23年度から3年間の集中的取り組みを決める。それらに左右されない、本来図書館としてあるべき姿を示すのも一つではないか。

<事務局>
・期間については、市場化テストが今年度から始まったこと、児童文学館の移行期間が3年間であることから、22年度からの3年間としたい。
・新財政再建プランに左右されずに、というご意見については、教育委員会ともあわせて議論したい。

<会長>
・議題3については、後日でも、事務局あてメールやFAXでご意見をお寄せいただきたい。

資料1 図書館管理運営業務の委託について(大阪版市場化テスト対象業務)
資料1-1 TRC大阪府立図書館体制図
資料1-2 大阪版市場化テスト対象業務のモニタリング検討シート
資料1-3 来館者アンケート調査 [中央図書館] [中之島図書館]
資料2 府立中央図書館国際児童文学館について
資料2-1 財団法人大阪国際児童文学館との連携・協力について
資料3  大阪府立図書館の基本方針と重点目標(素案)


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