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平成23年度 総合評価(自己評価) 国際児童文学館について

更新日:2014年2月13日


 国際児童文学館は、児童文学・児童文化関係資料約70万点を旧施設から引継ぎ、平成22年5月5日、府立中央図書館内にオープンした。府立図書館が蓄積してきた資料や市町村支援・児童サービスの実績とあわせ、国内有数の資料を有する「児童文化の総合資料センター」として、また、府域の「子どもの読書支援センター」として、その機能はいっそう強化され、責任は重みを増したといえる。この2年間の取組みの成果を検証し、現時点での自己評価を以下にまとめた。

資料の収集・整理・保存

  • 新刊児童書は網羅的収集(H23年度:資料受入数 購入6,928点 寄贈5,649点)
    寄贈割合はH22年度38.8%と落ち込んだが、(財)大阪国際児童文学館と連携協力し、日本児童書出版協会等に積極的に働きかけ、H23年度は44.9%まで回復
  • 古書も積極的に継続して収集し、H23年度からは新収古書一覧をホームページに掲載
  • 整理方法は旧施設の手法を継承し、H23年度に資料整理マニュアルを作成
  • 資料保存のため ポリプロピレン製カバーの装着作業を未装着資料に実施(H21-22年度:65,000冊 H23年度:光交付金で17万冊装着完了)
  • 蔵書点検(H22・23年度で移転資料30,543冊を確認 および閲覧室開架資料を点検)

資料の利用

  • 旧レストラン跡を改装した<閲覧室>を設置
  • 地下書庫を電動化して70万点の資料を収容
閲覧室 面積311平方m(付帯設備含) 座席数21席
閲覧室資料 最近1年間に出版された絵本・児童書、参考図書等 約12,000冊を配架
対象 中学生以上(小学生以下の幼児・児童は保護者の付添い必要)
入館者数 H23年度:20,482人 一日平均 69人
書庫出納 H23年度:38,618冊
資料の複写 H23年度:47,675枚(すべて有人複写)
資料の貸出 個人貸出・協力貸出実施せず(美術館等へ展示用貸出は実施:増加傾向)
調査相談 H23年度:3,656件(文書、電話、メール、口頭)

企画事業

  • 「新刊紹介講座」(前年1年間に出版された子どもの本の紹介と解説 同一内容で3日実施)
    参加者数(H22年度:272人/23年度:261人)外部講師、図書館職員で実施
  • 記念講演会
    H22年度:金原瑞人さん講演会「12歳からの読書」および金原さんと令丈ヒロ子さんの対談。参加:300人
    H23年度:講演と弦楽四重奏で楽しむ「宮沢賢治 ファンタジーワールド」参加:281人(東日本大震災復興支援・国際児童文学館1周年記念行事)
  • 資料展示&ギャラリートーク(年3-4回) *( )はギャラリートークの参加人数
    H22年度:「なつかしの子どもの本-名著30選」(7人)/「子どもの本に描かれた妖怪・ばけもの・もののけ展」(15人)/「翻訳いま・むかし」(10人)/「遥かなる宇宙-子どもの本が描く夢と冒険」(11人)
    H23年度:「掌のなかの芸術 豆本いまむかし」(29人)/「輝く街頭紙芝居-街頭のドラマ」(7人)/「すきとほつたほんたうのたべもの-『宮沢賢治と子どもの本』展」

館内連携による子どもの読書活動推進の取組み

国際児童文学館の移転を機に、児童サービスを担うこども資料室はじめ関連部署が連携して新たな事業を展開してきた。

  • 「子どもの読書推進活動支援員派遣事業」(H23年度:府内36団体(受講者数は延べ1,319人)
  • 朝の読書活動・調べ学習支援のための「特別貸出用図書セット」の貸出
  • 公立図書館と学校との合同研修
    H22年度:「学校図書館と公共図書館との連携について」/「楽しい図書館づくり」/「司書教諭の役割について-豊かな学びを支える図書館」
    H23年度:「なんでも学べる図書館づくり-子どもの好奇心が本棚をつくる」/「学校図書館の2つの機能:公共図書館との連携の広がり」/「楽しい図書館づくり-小学生はもちろん、中学生・高校生にも絵本を」/「熊取町における学校図書館の整備・充実について」/「特別講座」

その他

  • 中央図書館ホームページに「国際児童文学館のページ」を開設(蔵書検索、利用案内等)
  • 国際児童文学館情報システム:旧施設の情報システムを引継ぎ、H23年度に図書館本体側の情報システムと統合。H23-24年末年始にかけてリプレイス実施。24年1月から新システムで運用。
  • 国際子ども図書館児童書総合目録への所蔵データを継続提供
  • 閲覧室、エントランスに、利用案内・資料紹介のための情報ディスプレイ設置
  • 児童文学館進入路周辺の緑地・遊歩道の整備、図書館正面玄関路面の案内表示等サイン・環境整備

自己評価(まとめ)

移転を契機として、市町村図書館や学校への支援サービスについては、こども資料室はじめ関連部署は連携を一層強化し、子どもの読書推進活動として新たな事業を行うなど大きな進展が見られた。
資料の装備・整理方法・閲覧提供の方法については、旧施設の方針を受け継ぎつつ、整理マニュアルの整備や未装備資料への保護カバーの装着によって、継続性と安定性がより高まった。
情報システムは、リプレイスにより図書館と統合した。独自のデータベースは保ちながら、維持管理や整理作業の効率化が実現している。
リプレイス時のデータ移行作業は、資料整理方法に関する分析・検証の機会ともなり、標準的で利用しやすい手法に近づけつつ、ユニークさを維持できるようにつとめた。
移転後の円滑な運営と今後のあり方については、府立図書館・教育委員会地域教育振興課、財団法人大阪国際児童文学館の三者で協議を続けてきた。
また平成23年度第2回大阪府立図書館協議会においては、国際児童文学館の今後のあり方に係る課題と方向性について検討する部会を設置することが承認された。
国際児童文学館を今後とも維持・発展させていくために、関係諸機関との連携を密にし、確実な資料収集と保存、利用の拡大とサービスの向上に努めていきたい。

平成23年度 総合評価(自己評価)

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