大阪府立中央図書館 国際児童文学館 「譚海読本」
更新日:2013年11月1日
『譚海読本』
(博文館)「巻の一」~「巻の九」 全15冊 各冊40頁、縦13.5cm×横7.5cm
※各冊詳細は、書誌一覧を参照してください
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雑誌別冊付録。
1920(大正9)年、博文館から〈尋常三四年から高等一二年までの少年少女〉を対象に、雑誌『少年少女譚海』が創刊された。歴史小説や講談、英雄豪傑譚などを数多く掲載する一方、探偵もので人気を博した雑誌『新青年』編集長の森下雨村が世界名作の翻案なども手掛けるなど、魅力的な読物を提供しようと努めて人気を集めた。その他、岡本綺堂や山本周五郎、海野十三、野村胡堂、横溝正史、大仏次郎、高垣眸ら人気作家も寄稿、『日本少年』(実業之日本社)『少年倶楽部』(講談社)の二大雑誌に押され気味な状況下において、博文館が巻き返しを図った雑誌として知られる。昭和19年に290余冊を出して廃刊。
本書は、同誌の別冊付録として附帯された小型の漫画や講談本で、宮尾しげをや清水対岳坊、阪本牙城、伊藤幾久造などが執筆。ちなみに巻の一は、『漫画小説傑作集』(昭和3年5月、本誌9巻5号付録)、巻の九は、山内時夫『天下無敵
木村又蔵武者修行』、昭和4年9月、本誌10巻9号付録)。