重点目標評価シート1(令和4年度)
更新日:2024年5月2日
基本方針1 | 府立図書館は、市町村立図書館を支援し、大阪府全域の図書館サービスを一層充実させます。 | |||||||
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現状と課題 | 市町村立図書館に対する協力貸出やレファレンス、研修等による支援のみならず、府域図書館の情報集約と提供にも努めてきた。しかし、図書館運営の多様化、図書館職員の非正規化が進む中、府域図書館間の連携や、業務に関するノウハウを維持・向上させるためには、より積極的に図書館間で情報を共有し、連携することが必要である。また、近年頻発する自然災害が発生した際の危機管理対応や迅速な情報共有のためにも、連携の強化、情報インフラの整備が求められる。 第三期まで、インターネットを活用した情報収集・発信は「大阪府内図書館員のページ」と「大阪府内図書館メーリングリスト」を中心におこなってきたが、日常的な連絡の効率化や、分館も含めた迅速な情報共有といった双方向のコミュニケーションには課題が残る。情報技術がますます進展する中、第四期では従来のツールによる運用を継続しつつ、電子掲示板など新たなコミュニケーションツールを活用し、府域図書館間ネットワーク機能の強化・充実を図っていく必要がある。 |
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重点目標 | 重点目標項目 | 成果指標と数値目標 | ||||||
府域図書館間情報ネットワークの機能強化 | 電子掲示板など新たなコミュニケーションツールの運用 | |||||||
取組内容 | 令和元(2019)年度 | 令和2(2020)年度 | 令和3(2021)年度 | 令和4(2022)年度 | ||||
上半期 | 下半期 | 上半期 | 下半期 | 上半期 | 下半期 | 上半期 | 下半期 | |
情報ネットワーク機能の強化 | ![]() |
評価 | 令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 |
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図書館の 自己評価 |
試行機能の選定にあたり、スケジュール登録、アンケート、安否確認等、既存機能の確認やテストを行うとともに、選定の参考とするため、グループウェアの導入や掲示板等による情報連携をしている他県立図書館での事例調査を行った。それらを踏まえてインターネット経由による運用テストを実施し、試行運用内容について令和2年度上半期には具体化できる目途をつけた。 | 府域図書館における作業の効率化とネットワーク機能強化を図るべく、定型文書の作成やアンケート等に用いる機能を中心にグループウェアの試行運用を7月から開始した。その後、利用状況や改善点等についてアンケートを実施したほか府域図書館と個別に意見を交換して試行内容を検証するとともに、ショートメールや掲示板機能の活用など府域図書館間のコミュニケーションに有効な運用方法を検討し、本格実施に向けた準備をすすめた。 | グループウェアは4月から本格実施へ移行した。令和3年度には定型の申請・連絡395件、アンケート9件等の利用があり、掲示板では資料寄贈に関する呼びかけ等、従来のメーリングリストに比べて活発に発信されるようになった。巡回相談の際にも使用状況や疑問点を確認し、あまり活用していない館に対しては利便性が高いと思われる機能を紹介するなど、活用促進に努めた。来年度の効果検証に向けて、府域図書館の利用実態を把握するため、前倒しでアンケート調査を実施した。 | グループウェアの令和4年度の利用は、定型の申請・連絡476件、アンケート11件等となっており、府域図書館において徐々に利用の定着が見られる。令和3年度末に実施したグループウェアに関する調査において、府域図書館の利用環境や利用実態を把握することができた。意見をもとにアンケート機能の運用を改善したほか、相互貸借資料に汚破損があった場合の定型連絡等をグループウェアで実現できないかといった提案もあったことから、さらなる利活用について検討を進めていく。 |
協議会意見 (外部評価) |
年度内にグループウェアの試行運用を開始する段階にまでは至らなかったものの、準備段階までは完了したとのことで、一定程度、評価できる。グループウェアと別に運用している府域図書館を対象とするメールニュースについて新型コロナウイルス感染症拡大下で情報提供手段として役立ったと評価されており、グループウェアも同様に府域図書館間のコミュニケーションがより必要な現状において役立つものであると考えられる。令和2年度にはそのような見地も持って試行運用を重ねてほしい。 | グループウェアの試行運用では、アンケートの実施や購入希望図書の申請、協力車運行の連絡等に有効に活用できるようであり、3年度からの本格実施により、府域の図書館のコミュニケーションがより緊密になることを期待したい。 図書館職員等の研修事業では、コロナ禍にあって主として動画配信による遠隔形式での研修を積極的に展開し、これまで参加が難しかった遠方の図書館や少人数の職員の図書館からも多くの参加者をえたことは高く評価できる。 |
グループウェアが本格実施に移行し、市町村立図書館からの定型の連絡・申請の効率化、アンケートの実施や掲示板での情報発信など、活用範囲が広がったことは評価できる。今後は府域図書館間での双方向コミュニケーションの促進にも期待したい。 | グループウェアの利用件数が着実に増加し、これを用いた調査や意見の聴取が府立図書館の業務改善にも繋がっていることは評価に値する。長年課題となっていた双方向のコミュニケーションについても、リアルタイムオンラインでの研修開催を実施し、改善が図られた。今後も引き続き、利活用のさらなる深化と拡がりを期待する。 |