大阪府立図書館

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令和5年度第1回大阪府立図書館協議会の概要(令和5年8月18日)

更新日:2023年9月27日

令和5年度 第1回 大阪府立図書館協議会 議事録

日時  令和5年8月18日(金曜日) 14時~15時40分

場所  大阪府立中央図書館 多目的室

1. 開会

2.委員紹介

出席委員:橋本会長、村上委員(活動評価部会長)、加治木委員、川窪委員、田中委員、日笠委員、藤井委員
(遠隔出席)中野委員

欠席委員:井上委員、西田委員

3.中央図書館長挨拶

4.議事(質疑要旨)

議題(1)会長の選任について

  (2)活動評価部会の委員について

  (3)令和4年度 大阪府立図書館の活動評価について

  (4)その他

<議題1>会長の選任について

[事務局]大阪府立図書館協議会条例第4条の規定により、本協議会の会長を委員の互選により選出する。

[委員]橋本委員を推薦する。

[各委員]異議なし

(全委員異議なしのため、橋本委員が会長となる)

<議題2>活動評価部会の委員について

[会長] 大阪府立図書館協議会規則第4条第1項の規定に基づき、本協議会に活動評価部会を引き続き設置する。なお、部会に属する委員及び専門委員は、同規則第4条第2項の規定に、会長が指名することとあるため、同志社大学の佐藤先生、大阪成蹊大学・大阪成蹊短期大学の川窪先生、関西大学の村上先生を指名する。村上先生には、引き続き部会長もお願いする。

[各委員] 異議なし

<議題3>令和4年度大阪府立図書館の活動評価について

(事務局より資料1~7により第四期総括、および第五期への課題について説明)

(活動評価部会部会長より外部評価報告について説明)

4年間を通じて2つのトピックが挙げられる。1つはコロナ禍の影響が大きかったこと。開館のできない期間があったことや、利用者が来館を控える、対面のイベントを行いづらくなったなど制約のある活動を強いられた。それに伴い、目標数値を下げざるを得なかったこと、数値達成に至らないことがあった。一方で、リモートでの講座開催などの様々な取組みが始まり、これまで見えていなかった新たな利用者の層が見えたことは、プラスの影響と言えるだろう。もう1つは、大部で緻密な報告書が2本、まとめられたことである。これは府立図書館のみならず、全国の図書館や学術研究者等の図書館界に資するものであり、評価したい。

(基本方針1)グループウェアの実現が目標とされ、令和3年度に本格導入された。「災害発生時等の危機管理対応・情報共有」が必要とされるなか、意義のある取組であり、今後の活用に期待したい。一方、グループウェアを活用したコミュニケーションのみならず、インフォーマルな交流によって得られる情報も大事にしていただきたい。

(基本方針2)蔵書とそれを基盤にしたサービスは、コロナ禍の影響を受けることとなった。他方で、障がい者サービスにて遠隔コミュニケーションアプリを活用した対面朗読、府域図書館員向け研修動画の配信、ビジネス支援サービスでの動画配信によるオンライン講座等を行っているのが評価できる。レファレンスについては、e-レファレンスでの質問件数が高い数値である。一方、政策立案支援サービスでは、レファレンスの利用が減ったが、資料の貸出は増加している。利用状況を分析することが必要ではないか。

(基本方針3)重点項目として挙げられていた、図書館の利用に配慮が必要な子どもへの支援については、着実に広がっている。今後は支援が必要な子ども、または支援者の直の声をくみ取ることに注力していただきたいと提案した。学校支援については、協力貸出の数が低調であることが指摘された。コロナ禍の影響もあるが、「主体的・対話的で深い学び」を目指した新たな学習指導要領を受け、図書館で講座を実施してほしいという学校からの声もあることから、今後、学校支援の在り方について考えていただきたい。国際児童文学館については、新刊紹介のイベントを動画配信で行った点が評価できる。

(基本方針4)おおさかポータルの充実が目標であり、徐々にシステムを充実し、外部機関との連携構築についても進められた。令和4年度のアクセスが前年度比70%増と伸びた結果については、そのアクセス内容を分析することが必要であろう。おおさかeコレクションについては、魅力的なコンテンツがあることと、それがどう使われるかが重要である。前者については多くをデジタル化されている点が評価できるが、後者についてはどうアピールするかが大事なので、ジャパンサーチとの連携など検討していただきたい。

(基本方針5)講座の開催については、古文書講座の動画を公開し、多くの視聴があった。これにより新たな利用者層を獲得できたと言える。一方で対面の講座については、動画やオンラインコンテンツが増えている中で、対面ならではの内容をどう構築するかが大事だと指摘した。

最後に、評価部会の委員からは、このような評価部会や協議会で指摘、提案した事柄を、すぐに実践につなげている点は評価すべきとの意見があった。その実践の背景にあるのは優秀な人材の確保や継続的な人材育成である。今後とも人材を大切にしていただきたい。

(質疑応答)

[会長]活動評価部会部会長からのご指摘もあったが、学校教育との関わりという点で、高校への貸出冊数が減っているものの、他方で、学習指導要領が改訂された中、学校支援について新たなニーズとか今後の展望があれば聞かせていただきたい。

[事務局]令和4年度、コロナ禍が少し落ち着きを見せたところで、探究学習授業の一環で学校の学年・クラス単位で図書館に来館され、図書館の司書が調べ方のガイダンスを行った後、生徒自ら図書を探し、課題に取り組むという企画を行った。中学・高校の4校に対応し、好評であった。従来の、図書の協力貸出支援を行う一方で、図書館に来ていただき、実際の本棚を見て、多くの本の中から生徒・学生自身が考え、学ぶというスキルを養えるという点で、今後重要だと考えている。

[委員]中之島図書館は、観光客の方が来られることもあると思うが、その時に大阪の町について解説するようなものがあればと思うが、どうか。

[事務局] コロナ禍が落ち着きを見せたここ1、2か月は国内外を問わず多くの方に来館いただいている。主に中之島図書館の建物を見ていただいているが、委員のご指摘のとおり、大阪について知ってもらえるような工夫を検討していきたい。

[委員]探究学習というのは実は、調べ学習ではなく考える学習であり、ただ静かに本を読むだけでなく、議論をするということも必要である。図書館を利用する際には静かに読書・調査しなさいと注意されるが、海外の図書館ではお互いに意見を言い合うスペースも設けられている。府立図書館でもぜひ、腰をかけて本を読むだけでなく、話し合いができるスペースなどができればと思う。

[事務局]探究学習での利用の場合は、多目的室などを提供し、そこでは意見交換も可能としている。また館内整理日に行われるスクールサービスデイでは、一般の利用者がいない中で、各室自由に使える時間も設けている。御相談があれば、対応できるよう利用の方法など調整させていただきたい。

[委員]市町村立図書館の立場から、いくつかお話をしたい。1点目、グループウェアは便利に活用している。アンケート機能が特に助かっており、アンケートの実施・集計の省力化ができたのがありがたい。
2点目、研修等のオンライン開催については、各市町村立図書館では人員不足が発生しており、研修の参加が難しい状況があったが、オンライン開催で参加しやすくなった。
3点目、協力貸出については目標値に届いておらずB評価にはなっているが、コロナ禍の影響もあり、各市町村立図書館にて住民からの予約・リクエストの数値の影響を受けているのではないか。実際、各市町村の予約件数は減少傾向である。府立図書館の努力だけでなんとかなるものではないのではと思う。協力車が運行しているという点はありがたいので、これからも継続してほしい。最後に、基礎指標にある蔵書統計でも資料数が増えている。市町村立図書館支援のためにも蔵書の充実をお願いしたい。

[委員]基本方針5の中で、地域の魅力に出会う「場」と書かれているが、これはサードプレイスを目指していくこととも受け止められる。 また、基本方針4にて大阪の歴史と知の蓄積を確実に未来に伝えますとあるが、多くの貴重な資料を持っているので、大阪府立図書館の財産を世界に向けて公開されることに重きを置いていただきたい。

[事務局]「場」については、中央図書館はアクセス、中之島図書館はバリアフリーの点で難しいところもある。「場」としての図書館は試行錯誤を続けていくものと考えている。基本方針4についても、資料のデジタル化を進めていくとともに、より利用しやすい環境の整備と広報に努める。

[会長]それでは、第四期活動評価の図書館の自己評価および活動評価部会の外部評価を承認してもよいか。

[各委員]承認

<議題4>その他

(事務局より資料8~10の第五期活動評価について説明)

[会長]第五期の活動評価と評価基準の説明であったが、活動評価部会から報告をお願いしたい。

[活動評価部会部会長]第四期評価基準を踏襲しているということで、特に指摘等はなかった。

[会長]この件について質問、意見はあるか。

[各委員]なし

[会長]事務局案を承認ということでよいか。

[各委員]承認。

(事務局より資料11の中之島図書館書庫棟改築その他の工事について経過報告)

(事務局より資料12の中央図書館書庫改修工事について経過報告)

[委員]中央図書館の地下書庫について、地下2階を書庫化することによって、何万冊程度の収容スペースが確保できるのか。

[事務局] 国際児童文学館の移転資料、および移転後受入資料を中心に地下2階新書庫に移す予定であり、約100万冊程度の収容冊数の増加が確保できる予定である。

[委員]地下2階を書庫化するだけでそれだけのスペースが取れるのか?

[事務局] 地下2階は多くの部分で集密書架を設置できること、また地下1階の既設固定書架を一部集密化することにより合わせて目標を達成できる見込みである。

[会長]今年度が第五期活動評価の初年度であり、統計値確定が令和6年度となるため、図書館運営について大きな変更等がなければ、今年度の本協議会および活動評価部会の開催は1回とする。これについて何か意見等あるか。

[各委員]なし

5.中之島図書館館長挨拶

6.閉会

資料1       重点目標評価シート1ー5 [PDFファイル/190KB]
資料2-1       重点取組業務自己点検シート【令和4年度】[PDFファイル/105KB]
資料2-2       評価の基準等[PDFファイル/193KB]
資料3       基礎指標 第四期【令和4年度】[PDFファイル/451KB]
資料4       基本統計(都道府県別公共図書館集計) [PDFファイル/338KB]
資料5       大阪府立図書館の活動評価-第四期の総括と第五期への課題 [PDFファイル/343KB]
資料6       紙・電子媒体資料統合提供調査報告(概要版)[PDFファイル/189KB]
資料7       来館・非来館サービス調査報告(概要版)[PDFファイル/215KB]
資料8       第五期活動評価重点事業シート [PDFファイル/122KB]
資料9       第五期活動評価基本事業点検シート(案)[PDFファイル/124KB]
資料10      基礎指標(第五期)項目表[PDFファイル/111KB]
<参考>第四期・第五期比較イメージ [PDFファイル/189KB]
資料11      中之島図書館書庫棟改築その他工事の状況について[PDFファイル/133KB]
資料12      中央図書館書庫改修工事及び特定天井改修工事について [PDFファイル/72KB]
​          大阪府立図書館の活動評価について(令和元年~4年度)外部評価報告書 [PDFファイル/587KB]

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