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漢籍の探し方

更新日:2022年3月1日

 中之島図書館の約20万冊にのぼる古典籍資料の中には、漢籍も含まれます。

 漢籍とは、1911年の辛亥革命以前の「中国人によって著述または編纂された漢文の図書」(『最新図書館用語大辞典』(図書館用語辞典編集委員会/編 柏書房 2004.4)【010.3-27N】p.75)です。

 漢籍を探す場合は、中之島図書館3階大阪資料・古典籍室のカウンター前のカード箱で検索してください(一部の資料のみ、蔵書検索端末で検索することができます)。

 その際、書名がわかっている場合は「書名カード」を、書いた人がわかっている場合は「著者カード」をひきます。見たい、読みたい漢籍資料のカードがありましたら、左上の2列の数字(請求記号)を控えて、カウンターで職員にお尋ねください。

(各資料の右端にある番号は、中之島図書館所蔵資料の請求記号です。)

1.冊子目録で探す場合

大阪府立中之島図書館で所蔵している漢籍について

■『大阪府立図書館蔵漢籍目録 叢書之部 大阪府立図書館シリーズ』(大阪府立図書館/編集 大阪府立図書館 1964)    014-47#

■『大阪府立図書館蔵漢籍目録 四部之部 大阪府立図書館シリーズ』(大阪府立図書館/編集 大阪府立図書館 1966)    014-47#

■『大阪府立図書館蔵漢籍目録 新学部・補遺 書名索引 大阪府立図書館シリーズ』(大阪府立図書館/編集 大阪府立図書館 1967)    014-47#

大阪府立中之島図書館で所蔵している漢籍の目録です。
「叢書之部」、「四部之部」「新学部・補遺 書名索引」に分かれています。

・「叢書之部」
 『百川学海』や『古今説海』などの叢書約百九十部を調べることができます。(※この「叢書」とは、「種々の書物を集めて大きくまとめたもの。四庫全書・群書類従の類。」(『広辞苑 第5版』(新村出/編 岩波書店 1991.11)【813.1-4N】))
・「四部之部」
 四部分類(中国の図書分類・2ページめ参照)によって、叢書以外の単行本三千五百部を調べることができます。
・「新学部・補遺 書名索引」
 「書名索引」は書名から「叢書之部」「四部之部」「新学部・補遺」のどこに掲載されているかを確認できます。(※「新学部」は、1911年辛亥革命以降の漢籍を日本十進十進分類法により分類したもの)

■『大阪府立図書館蔵石崎文庫目録 大阪府立図書館シリーズ』(大阪府立図書館/編集 大阪府立図書館 1968)    011-1159#

 当館所蔵の石崎文庫にも漢籍があります。
 石崎文庫目録は国書と漢籍の二部に分かれています。漢籍は四部分類と叢書に分類されています。漢籍書名索引もありますので、書名からひくこともできます。

■『大阪府立図書館蔵「朝日新聞」文庫目録 大阪府立図書館シリーズ』(大阪府立図書館/編集 大阪府立図書館 1970)    011-1325#

 当館所蔵の朝日新聞文庫にも漢籍があります。
朝日新聞文庫の目録は、国書と漢籍、芝居番付目録に分かれています。漢籍は四部分類と叢書と新学部に分類されており、また漢籍書名索引もありますので、書名からひくこともできます。

四部分類

中国の図書分類で、経部・史部・子部・集部の四つに分かれます。
・経部 経書(易・書・詩・礼・春秋の五経や『大学』『中庸』『論語』『孟子』の四書など)と、その注釈書等の経書に関連する文献。
・史部 史記等の歴史資料。
・子部 儒家等の諸子の一家言、農学、医学、芸術等の技術書。
・集部 詩文集、戯曲、小説等の文章を集めたもの。
参考文献(四部分類):
『はじめての漢籍』(東京大学東洋文化研究所図書室/編 汲古書院 2011.5)【020.2-55N】
『世界大百科事典 12 シ-シヤ』(平凡社 2005)【031-44N-12】

大阪府立中之島図書館以外の機関で所蔵している漢籍について

■『漢籍叢書所在目録』(東洋学文献センター連絡協議会/編 東洋文庫 1965)    015-541#

 東洋文庫、京都大学人文科学研究所、国立国会図書館等、日本の代表的な漢籍所蔵機関における叢書の所蔵を調べることができます。
また、それぞれの機関の所蔵している漢籍について、冊子体で発行されている目録を検索して確認する方法もあります。

ex.
■『堺市立中央図書館蔵和漢書目録』(堺市立中央図書館/編集 堺市立中央図書館 1986)   011-3179#

■『懐徳堂文庫図書目録』(大阪大学文学部/編輯 大阪大学文学部 1976)    011-1865#

 懐徳堂文庫の図書の目録で漢籍と國書に分かれています。インターネットで検索できる電子版の目録もあります。「2.インターネットで探す場合」参照

2.インターネットで探す場合

●全國漢籍データベース(全国漢籍データベース協議会) WEB
http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kanseki

 日本の主要な公共図書館・大学図書館が所蔵する「漢籍」の書誌情報を、四部分類(叢書部を加えて五部分類)に基づいて収集・登録されたデータベースです。
 「書名」等に加えて、「所藏機關」で「大阪府立 中之島」を選択することで、「1.冊子目録で探す場合」に記載の当館の漢籍目録に掲載されている漢籍を検索できます。なお、検索結果一覧は、部首画数順に表示されます。

 また、所蔵資料の目録をインターネット公開されている機関もあります。

ex.
●懐徳堂文庫電子図書目録(大阪大学) WEB
http://kaitokudo.jp/Kaitokudo/06biblio/index.html 

 『懐徳堂文庫図書目録』(大阪大学文学部/編輯 大阪大学文学部 1976)の電子版。

●東洋文化研究所所蔵漢籍目録(東京大学 東洋文化研究所) WEB 
http://www3.ioc.u-tokyo.ac.jp/kandb.html

●電子版広島大学斯波文庫漢籍目録(広島大学図書館) WEB 
http://opac.lib.hiroshima-u.ac.jp/portal/siba/

●国立国会図書館デジタルコレクション(国立国会図書館) WEB 
https://dl.ndl.go.jp/

 国立国会図書館所蔵の貴重書・準貴重書をはじめとした、清代以前の漢籍などからデジタル化した資料を検索できます。「国立国会図書館/図書館送信限定」とある資料は、中之島図書館のデジタル情報室で利用できます。(府立図書館の利用者登録が必要です)
 

3.漢籍について調べる

 漢籍について調べるための資料をご紹介します。

■『はじめての漢籍』(東京大学東洋文化研究所図書室/編 汲古書院 2011.5)   020.2-55N

 初心者向けの漢籍の講演会の内容。漢籍、四部分類、工具書(漢籍について調べるための参考図書)等について知ることができます。

■『中国学芸大事典』(近藤春雄/著 大修館書店 1980)    222-363N

 中国の文学・歴史・地理等、諸般の学術に関する人名・書名・事項について解説されています。

■『中国史籍解題辞典』(神田信夫/編 燎原書店 1989.9)    222-7N

 中国の歴史に関する書籍について、解題や版本、刊本の情報等を調べることができます。

■『アジア歴史事典 第1巻~第10巻』(平凡社 1970)    330-273#

 漢籍についても項があり、参考文献等も載っています。

■『漢籍解題』(桂五十郎/著 名著刊行会 1974)    014-3#

 漢籍について、題名、作者、体裁、伝来、注解等を調べることができます。

■『新釈漢文大系 別巻 漢籍解題事典』(明治書院 2013.5)    928-1N-別

 古典漢籍711作品の解説があります。
 

4.朝鮮本(韓本)について調べる

 朝鮮本(韓本)は、朝鮮半島で印刷された古典籍。中之島図書館でも多数所蔵しています。  

■『大阪府立図書館蔵韓本目録 大阪府立図書館シリーズ』(大阪府立図書館/編集 大阪府立図書館 1968)                              014-65#

 中之島図書館の韓本の目録で、収録図書1023部、5237冊。

■『大阪府立図書館蔵石崎文庫目録 大阪府立図書館シリーズ』(大阪府立図書館/編集 大阪府立図書館 1968)                            011-1159#

 石崎文庫にも韓本が一部含まれています。

■『朝鮮図書解題』(朝鮮総督府/編 名著刊行会 1969)   014-1#

 朝鮮総督府所蔵の朝鮮図書について解説されています。配列は四部分類となっていますが、五十音索引もついています。

参考 他機関の「漢籍の探し方」マニュアル
●京都大学図書館機構 漢籍の探し方 WEB
https://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/refguide/13216
●福岡県立図書館 ~調べ方の近道案内~ 漢籍を調べるには WEB
https://www.lib.pref.fukuoka.jp/hp/reference/32_kanseki.pdf

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