大阪府立中央図書館 国際児童文学館 所蔵資料「八咫烏」
更新日:2018年5月9日
『八咫烏』
(明治29年10月 博文館東京) 大江小波:編 久保田米僊:画
「日本昔噺」シリーズ完結の2カ月後、巖谷小波が博文館から刊行した「日本お伽噺」シリーズ全24冊の第1作目。月1冊のペースで明治32年の1月に完結した。判型・ページ数・装幀などほとんど「日本昔噺」と同じで、『田村将軍』『一休和尚』『東照宮』など大半が歴史的素材で占められる。初巻に皇室に関係する物語、すなわち『日本書紀』や『古事記』に登場する導きの神・八咫烏を選んでいることについては、教育勅語(明治23年)の影響が考えられる。「日本昔噺」シリーズと同様大ヒットして版を重ねた。