令和4年度第1回大阪府立図書館協議会活動評価部会の概要(令和4年7月8日)
更新日:2022年8月5日
令和4年度 第1回 大阪府立図書館協議会活動評価部会議事録
日時 令和4年7月8日(金曜日) 14時~16時
場所 大阪府立中央図書館 多目的室
1 開会
2 委員紹介
出席委員:村上委員(部会長)、岸本委員、佐藤委員(専門委員・遠隔参加)
3 中央図書館副館長挨拶
4 議事(質疑要旨)
議題(1) 令和3年度 大阪府立図書館の活動評価について
(2) 第五期活動評価について
(3) その他 報告事項等
(1)令和3年度 大阪府立図書館の活動評価について
(事務局より第四期の活動評価基本方針1から基本方針3について説明)
<基本方針1について>
[部会長] 資料1の自己評価欄に「巡回相談の際にも使用状況や疑問点を確認し、あまり活用していない館に対しては利便性が高いと思われる機能を紹介する」とあるが、その後の反応は。
[事務局] 府域図書館側の端末環境によっては、グループウェア利用が難しいところもあるが、紹介することで活用されていけばと考えている。定型的な申請やアンケートは定着しつつある。
[委員] グループウェアでは双方向のやりとりが可能だが、メーリングリストに比べ、府域図書館から評価されている点、使われている機能というのはあるか。
[事務局] 双方向の利用はこれからではあるが、掲示板機能では、資料の寄贈や除籍資料譲渡のお知らせに反応がある。また、府域図書館同士でのアンケートも行われており、自動的に集計できる点が活用に繋がっている。
[委員] どのようなアンケートがあるか。
[事務局] 府立図書館からは、研修前の事前アンケートや電子書籍の調査、外国にルーツを持つ子どもへのサービスのアンケートなどを行った。府域図書館からは、弁償本の扱いについてのアンケート事例があった。
[委員] 体感として回答率は上がったか。
[事務局] グループウェア以前から回答率は高く、さほど変わらない。
[部会長] 回答する側にとってもバリアが低くなるだろう。
[部会長] 動画配信による研修では、双方向性についての指摘があったが、令和3年度は2年度と比べ改善されたか。
[事務局] 令和3年度までは集合開催した研修を録画配信し、視聴後に質問を受ける、タイムラグのある方法だった。4年度はリアルタイム配信も検討しており、すでに協力貸出業務担当者連絡会をリアルタイム配信によって実施した。チャットでの質問を、映像や音声で回答することで双方向性の向上を試みた。
<基本方針2について>
[委員] ウェブスケールディスカバリー導入見送りの調査結果を報告書にまとめる予定か。
[事務局] 令和3年度末にまとめる予定だったが、3年間の調査による新たな課題として、紙媒体で所蔵している資料を電子で代替可能かを検討している。4年度9月末にまとめ、10月に有識者の意見を聞き、12月末には報告書を完成したい。
[委員] 報告書は一般にも公開するか。
[事務局] 館外からの聞き取り内容をそのまま記載することは難しいが、公開に向けて工夫してまとめたい。
[委員] ウェブスケールディスカバリー導入の経緯は他でも報告があるが、導入を見送った、という経緯は他では見ない。経緯を公開することは、他の図書館にとっても参考になる。
[事務局] 検討する。
[委員] 電子書籍の導入可否についての検討も含めてまとまっていると、他の図書館にとっても参考になる。
[部会長] 電子媒体資料の導入について、府立図書館はサービスの影響範囲が大きいため、慎重に検討しているのだろう。最近、神奈川県が導入したが、そのヒアリングは。
[事務局] 情報は得ているが、ヒアリングまでは行っていない。直近では長野県のほか都道府県で様々に取り組まれていることは実感している。ただ、それをそのまま当館で実施することは難しい。
[部会長] その判断の経緯が他図書館でも参考になるため、可能な範囲で公開してほしい。
[委員] 資料2連番10の政策立案支援サービスの利用件数というのは何をもって1件としているのか。
[事務局] レファレンス、貸出、複写の合計を利用件数としている。
[委員] レファレンスの減少についての検証は。
[事務局] 利用者の方で、新規の政策立案が難しくなっているのではないかと考えているが、貸出冊数が伸びている点との矛盾もあり、詳細な検証はできていない。
[委員] 図書館と各部局とのやり取りが減少し、それがレファレンス件数の減少につながっているのでは。
[委員] 分析すれば見えてくるものがあるかもしれない。将来的には背景分析が必要だ。
[部会長] 資料2連番12にて、障がい者サービスに関する出前講習1回とあるが、府域図書館に向けた動画配信を1件行ったのか。
[事務局] その通り。
[部会長] 回数は減少しても、実際は多くの人が見ているのではないか。視聴回数はわからないか。
[事務局] 令和3年度は40分の研修動画を6月~1月に公開した。3本に分割した動画のURLを参加図書館に配布する限定公開において、合計視聴回数が941回であった。
[部会長] 多くの人が見たと言えるのではないか。出前講座よりも波及効果は大きいはずだ。
[事務局] 令和3年度に府内図書館から出前講座の依頼があった際にこの動画を紹介し、「動画視聴を館内職員研修にあてた」という事例もあった。
<基本方針3について>
[部会長] 資料5「大阪府立図書館の活動評価」では、「大阪府読書バリアフリー計画が策定されたことをふまえ」とあるが、「第4次大阪府子ども読書活動推進計画」への言及がないため、資料に加えてはどうか。また、高校生向けの図書館講座Libco(りぶこ)の動画配信は「第4次大阪府子ども読書活動推進計画」をふまえたものか。
[事務局] 「第4次大阪府子ども読書活動推進計画」は不読率を下げることが指標であり、高校生に図書館を利用してもらう狙いは、図書館講座の動画配信にもあてはまる。資料5に「第4次大阪府子ども読書活動推進計画」の記述も検討する。
[委員] フリースクールとの連携を実現するなど進展があるのはよい。ただ、資料2連番17にて、図書館利用に配慮が必要な子どもへの読書活動支援の動画配信などでの実施は難しいのか。
[事務局] 例えば、手話によるおはなし会を動画で行うのは難しい。
[委員] 今年は図書館や連携先での開催ができそうか。
[事務局] こども資料室のおはなしの部屋は換気が悪く難しいが、オープンスペースで始めていきたい。
[委員] 換気の悪い空間でイベントができない状況は長く続くだろう。オープンスペースでの実施などの代替手段を考えていくべき。
[委員] 障がいのある方々のニーズ把握のため、個別ヒアリングという手法もある。図書館利用に配慮が必要な子どもへのサービスについては、図書館員がまず向き合って、何ができるかを考えてもらいたい。
[事務局] 聴覚支援学校でのおはなし会などの連携を続けていきたい。
[部会長] 図書館利用に配慮が必要な子どもたちを見つけて、図書館員が向き合うことが大事という意見を参考にしてほしい。
(事務局より第四期の活動評価基本方針4・5について説明)
<基本方針4について>
[部会長] 府立図書館のYouTube動画は面白いが、短い動画の方がよく見られているのでは。高校生向けの「なにわタイムとらべる」の評判や感想は聞いているか。
[事務局] 今年度は「なにわタイムとらべる」を現地開催する予定なので、そこで感想を聞いてみたい。また短い動画にするなどの工夫はしたい。
<基本方針5について>
[委員] ヤングアダルト(YA)世代向けのインスタグラム投稿について、YA世代の反応はどうか。10代ではティックトックが流行しているようだが。
[部会長] インスタグラムはYA世代のお母さん世代の利用が多いのでは。
[委員] そのような世代のずれがあるかもしれない。
[事務局] 新しいSNSが出るたびにユーザー世代の入れ替わりがあり、追いかけるのも難しいが、対応は考えていきたい。
[委員] 来館しているYA世代の反応を聞いたり、YA世代に向けた広報をしているか。
[事務局] 反応は、YA世代向けのイベント時に聞いてみたい。広報は、府内の高等学校図書館研究会の時や、図書館実習にきた大学生等へしている。インスタグラムのフォロワーの分析を行ったことがあるが、女性が多く、10代は少なめで、30代~40代が多め。10代への働きかけは課題ととらえている。
[委員] 資料1の自己評価では、令和3年度の特別展の満足度が90%となっているが、理由は何か。企画や展示資料などがよかったか。
[事務局] 2回目の特別展示は福沢諭吉という有名な人物だったこともあり、反応がよかった。1回目の特別展示は7月の1か月間という短い期間で実施したが、江戸時代の大阪を広く浅く扱ったことと、6月20日までの臨時休館による休館開けで来場者が増えたのではないかと考えている。
[委員] 書庫ツアーの代替で地下書庫見学ツアーの動画をYouTubeにアップしているが、再生数がコンテンツにより順に減少している。YouTubeをうまく活用するための講座を職員が受けることはあるか。
[事務局] 特に受けていないが、今年度は、広報研修などに参加し、業務に反映していきたい。
[委員] コンテンツは良いため、アピールの方法に工夫が必要。
[事務局] 継続して見てもらうためにどうすればいいかを考えていきたい。
[部会長] 本日の審議を踏まえ、外部評価報告書を作成する。よろしくお願いしたい。
(2)第五期活動評価について
(事務局より第五期活動評価について説明)
[部会長] 第五期の基本事業として評価項目が設定されているが、全て数値化されている。これでは潜在的なニーズの掘り起こしなど、成果を数字で表せないものが反映されないのではないか。
[事務局] 資料9評価項目は現時点では案だが、こちらはやはり自己評価・外部評価をしてもらうために数値目標が必要だと考えている。資料8重点事業は、各年度の取組について、数字以外の部分も評価欄に盛り込んでいきたい。
なお、第五期評価の考え方として、重点事業は数値と定性的な評価も含めている。基本事業はほぼ数値で評価できるものと想定している。この点を踏まえて、ご意見、アイデア等をお聞きしたい。
[部会長] 部会として意見をとりまとめ、後日報告する。
(3)その他 報告事項等
<中之島図書館書庫棟改築その他工事の状況について>
<中央図書館書庫改修工事及び特定天井改修工事について>
5 中之島図書館副館長挨拶
6 閉会
資料1 重点目標評価シート1~5 [PDFファイル/555KB]
資料2-1 重点取組業務自己点検シート【令和3年度】 [PDFファイル/213KB]
別紙 連番5 [PDFファイル/67KB]
資料2-2 評価の基準等 [PDFファイル/153KB]
資料3 基礎指標第四期【令和3年度】 [PDFファイル/687KB]
資料4 基本統計(都道府県別公共図書館集計) [PDFファイル/710KB]
資料5 大阪府立図書館の活動評価~令和3年度のまとめ~ [PDFファイル/491KB]
資料6 第四・第五期比較イメージ(案) [PDFファイル/590KB]
資料7 第五期活動評価の構成について(案) [PDFファイル/491KB]
資料8 第五期_重点事業シート(案) [PDFファイル/426KB]
資料9 第五期基本事業点検シート(案) [PDFファイル/345KB]
資料10 中之島図書館書庫棟改築その他工事の状況について [PDFファイル/439KB]
資料11 中央図書館書庫改修工事及び特定天井改修工事について [PDFファイル/535KB]
資料12 新型コロナウイルス感染症拡大防止に関わる対応等(令和3年4月~) [PDFファイル/552KB]