平成25年度第1回大阪府立図書館協議会活動評価部会の概要(平成26年2月21日)
更新日:2016年3月13日
日時:平成26年2月21日(金曜日)午後2時~午後4時
場所:大阪府立中央図書館 大会議室
1 開会
2 委員紹介
出席委員:(3人) 岸本委員、北委員(部会長)、村上委員
3 開会挨拶
4 議事(質疑要旨)
【議題1】平成25年度アクション・プランの進捗状況について
⇒事務局から説明
【議題2】平成26年度のアクション・プラン(案)について
○基本方針1について事務局から説明
<委員>
・重点目標1-1について、
(1)平成25年度の取組みに帯出区分の緩和とあるが、効果のほどは。
(2)平成26年度の取組みに大阪市立図書館との物流の強化とあるが、大規模図書館との連携でなく、サービスが行き届きにくい小規模図書館にこそ強化すべきという考え方もあると思うが、どういった考えからか。
<事務局>
・回答として、
(1)広報しているが、今のところ目立った効果はない。
(2)府市統合をみこしていることと、大阪市立の資料は他市町村もよく利用していることからである。府内全体の相互貸借数のうち、半数は府立が担っている。残り半数は市町村間であるが、そのうち5分の1を大阪市立が占めている。貸借の際、直接大阪市立へ出向く館もあるが、府立の協力車を利用している館もあり、大阪市立との物流強化は小規模館へのサポートになると考えている。
<委員>
・重点目標1-1で協力貸出冊数の実績をあげている。図書館関係者は程度が理解できるが、全体の貸出冊数に占める割合は小さく、一般の方からは把握が難しいと思われる。市町村からのリクエスト件数、貸出冊数等の統計値を分析して、府立図書館が府民のニーズにどれくらい対応できているか等、違う指標で示すことも検討してはどうか。また、数値だけでなく市町村図書館からどのような資料に対してリクエストがくるのか、市町村からの期待を把握することも必要であろう。
<部会長>
(1)堺市立の電子図書館サービス対象を府域全域に拡張できないか。堺市民と同様にというのは契約上難しいと思うが、府内の図書館の紹介状があれば、堺市の図書館に直接行けば利用可能になる等、検討できないか。
(2)府立中央図書館が立地する東大阪市との関係はどうなっているか。
<事務局>
・回答として、
(1)検討する。
(2)東大阪市立の資料の中には府立中央に触れられているものもあり、慎重に検討していきたい。
○基本方針2について事務局から説明
<部会長>
・国立国会図書館デジタル化資料の図書館向け送信サービスの広報をしているか。貸出レシートの裏に印刷する、HPでの広報等、もっと強化してはどうか。
<事務局>
・システムリプレイスの広報とともに館内掲示等を行っているが、更なる方法を検討したい。
<委員>
・重点目標2-1について、大阪府域における「資料の保存図書館」としての役割をはたす、とあるが、府域全体の資料保存を検討する際には、府立の職員だけでなく、府域の図書館職員にも検討委員として入ってもらうような仕組みを考えてはどうか。府県立と市町村では保存に対する考え方に相違があるため、府内全体で共通認識をもつことが必要である。
<委員>
・重点目標2-2について、e-レファレンスの受付件数の実績値が24年度から25年度で約2倍になりそうだとのことであるが、質問内容の内訳は。クイックレファレンスが主で業務量が倍になったわけではないのか、逆にバラエティに富んだ質問が多く大変なのか。
<事務局>
・e-レファレンスは市町村図書館からと個人からの両方で受付けている。市町村からは自館で調査したが、回答が見つからなかったものが届く。個人では、府外の方からは郷土資料に対する質問、府内の方からは一般的な質問もある。原則2週間以内に回答することにしているが、ネット上にない、過去の統計や過去の資料を調査して回答することも多く、時間がかかる場合が多い。
<部会長>
・重点目標2-4について、平成26年度の取組みに、理解しやすいページの作成とあるが、アクセシビリティの観点から見て、W3Cの基準を守っているか。新システムの仕様にも入れているか。
<事務局>
・W3Cに準拠するよう努めているが、基準を100%は満たしているとは言えないのが現状である。理解しやすいという点では、例えば、「やさしい日本語」をつかったページ作成なども検討している。新システム導入にあたっては、HTML文法は、W3Cのバリデーションチェックで完璧であること、アクセシビリティに配慮したHTMLを生成することと仕様書でも規定しており、対応できていると考えている。
<部会長>
・実際に対応できているかフィールドテストも行い、確認しておいたほうが良い。
○基本方針3について事務局から説明
<部会長>
・重点目標3-4について、児文館の外部機関との連携をあげているが、例えばマンガでいえば、京都精華大学、明治大学、現在「手塚治虫×石ノ森章太郎マンガのちから」展を開催している大阪歴史博物館等と連携して、もっと露出度を高める取組みをしてはどうか。
<事務局>
・検討する。先日開催した児文館の講演会は養老孟司先生にお越しいただいたが、これは京都国際マンガミュージアムとの関わりで可能になったことである。現状、まだ表に見える形ではないが、今後もより外部機関との連携を進めていきたい。
<委員>
・重点目標3-3について、特別貸出セットとあるがこの位置づけは。重点指標には各種セットとあるが、特別貸出セット以外のセットもあるのか。また、何セット所蔵しているのか。
<事務局>
・特別貸出セットとは一般の棚には並べておらず、特別貸出するために独自に組んだセットである。他には、ディック・ブルーナの図書をセットにしたもの、飛び出す絵本をセットにしたもの等で、キャプションもついた展示用セット等がある。展示用セットの数は20セットである。
<委員>
・重点目標3-4について、街頭紙芝居のデジタル化、HP公開をあげているが、既に公開されているのか。
<事務局>
・現在作業中であり、3月末には公開予定である。
<部会長>
(1)重点目標3-1について、外国語資料の収集とあるが、何か国語ぐらい対象としているか。また、領事館や公使館に寄贈依頼を行ってみてはどうか。
(2)重点目標3-2について、「子どもの読書推進に関わる人のページ」とあるが、どのようなページか意味が分かりにくいので、再考したほうが良いのではないか。
<事務局>
回答として、
(1)こども資料室の開架分は、英語、中国語、朝鮮・韓国語が大きな割合を占めているがドイツ語、フランス語、ロシア語など10か国語以上ある。領事館等への寄贈依頼は、今のところ行っていないので、今後検討する。
(2)表現の再検討を行いたい。
<委員>
・子どもの読書推進については、教育委員会の所管課が担当しているかと思うが、所管課でもHPを作成しているのか。所管課とうまく連携しておかなければ、事業は進まないのではないか。
<事務局>
・所管課と連携しながら事業は進めているところである。HPについても、相互リンクをはる等、更に連携を強化させていきたい。
○基本方針4について事務局から説明
<部会長>
(1)重点目標4-1について、府立図書館の所蔵資料に対してなのか、それとも岡山県立のデジタル岡山大百科のような広く府民から情報を募り大阪のアーカイブとしての機能を図るのかどちらか。
(2)重点目標4-2について、府内にも大学はあるのに奈良大学との連携事業を行っているのはなぜか。
(3)重点目標4-3について、デジタル形態で発行される大阪府の行政資料のとあるが、紙媒体は収集対象外なのか。紙媒体も収集対象であれば、表現を修正したほうが良い。
<事務局>
(1)将来的には「デジタル大阪ポータル」で、広く大阪のアーカイブ機能を果たしていきたいと考えているが、現在のところは所蔵資料を中心に考えていきたい。
(2)奈良大学との連携事業は、府立図書館の版木を預かってもらっていることをきっかけに行った。府立大学との連携事業は同じ府立であることが理由である。連携先として府内の大学に絞っているわけでなく、古典籍に詳しい、専門としている大学との連携を考えている。
(3)もちろん今後も紙媒体の資料も収集していく。表現については修正を行いたい。
<委員>
・重点目標4-1で、「おおさかeコレクション」と「デジタル大阪ポータル」とあがっているが、両者の関係は。
<事務局>
・おおさかeコレクションは、所蔵の錦絵等画像を中心としたデータベースである。デジタル大阪ポータルは、おおさかeコレクションを始め、おおさか文献データベース、レファレンス事例データベース等、大阪関係のデータベースを一括で検索可能なシステムのことであり、現在具体化に向け検討中である。
<委員>
・デジタル形態で発行される府の行政資料の収集ということは先の報告で理解できたが、既存の行政資料のデジタル化も検討しているのか。
<事務局>
今のところは検討していない。
<部会長>
26年度に検討するとある「デジタル大阪ポータル」だが、NDLサーチのように発見型(ディスカバリー)OPACを実装できなければ厳しいのではないか。システムの機能を精査していただきたい。
<委員>
ボーンデジタルの行政資料収集にあたり、公文書館に協力要請とあるが、最初から府の文書規定に図書館も入れてもらうよう働きかける等、自動的に公文書館と図書館で収集できるような方法を考えていただきたい。
○基本方針5について事務局から説明
<部会長>
Twitter、facebookとあるが、LINEのアカウント開設予定は?
<事務局>
今のところ検討していない。
<部会長>
・SNSはスピード性が特長である。この観点で見たときに、決裁が必要である機関ユーザーは、個人ユーザーより不利である。投稿にあたっての確認ルートについて効率的に行い、タイムリーな情報発信を心掛けていただきたい。
・SNS以外にも、例えば動画であれば、YouTubeやニコニコ動画への投稿等もできる。様々な角度から広報手段を検討していただきたい。
【議題3】その他
事務局から新ホームページについて説明。
5.閉会挨拶