重点目標評価シート3(平成30年度)
更新日:2019年10月10日
基本方針3 | 府立図書館は、府域の子どもが豊かに育つ読書環境づくりを進めるとともに、国際児童文学館の機能充実に努めます。 | |||||
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現状と課題 | 第2次大阪府子ども読書活動推進計画では、(1)子どもの周りに本があること、(2)本を読みたいと思うきっかけをつくる人がいることにより、読書が好きな子どもの割合が増えることを目指した。しかし、大阪府における子どもの不読率は小学6年、中学3年ともに全国ワースト1であり、「読書が好き」な子どもの割合も全国平均を下回っている(※1)。(1)については、府域市町村立図書館の人口百人当たりの個人貸出数は全国5位の602.7冊(※2)であり、児童書が蔵書全体に占める割合が約30%(※3)であることを考慮すると、公立図書館としては一定の充実度に達してきていると考えられる。(2)については読書活動支援員養成講座等の各種研修事業を実施してきたが、府域の学校数、児童・生徒数に比して受講者数はまだ十分とは言えない。 今後とも府立図書館の所蔵資料と司書の能力を活用しながら、子どもの読書活動を推進する人たちへ、子どもの本に関する知識や利用促進のスキルを獲得するよう情報提供に努めるとともに、府域で開催される研修会等への出講も含め、より一層充実した研修機会を府域市町村図書館と連携し、提供することが必要である。
※1 「全国学力・学習状況調査」平成26年度※2 『日本の図書館2014』(2013年度実績)※3 『大阪公共図書館協会会報』No157別紙 |
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重点目標 | 重点目標項目 | 成果指標と数値目標 | ||||
(1)子どもの読書活動推進に貢献する人材の育成 | 図書館未設置自治体すべてにおいて講座等を実施 ※未設置自治体 (平成28年3月現在): 守口市、能勢町、太子町、河南町、田尻町、岬町、千早赤阪村(1市5町1村) (平成30年4月1日現在):守口市、能勢町、太子町、田尻町、岬町、千早赤阪村(1市4町1村) |
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取組内容 | 平成28年度 | 平成29年度 | 平成30年度 | |||
上半期 | 下半期 | 上半期 | 下半期 | 上半期 | 下半期 | |
研修実施 分析・成果確認 |
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評価 | 平成28年度 | 平成29年度 | 平成30年度 |
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図書館の 自己評価 |
支援員養成講座(派遣)を守口市で実施した。また、小学校関係団体・支援学校等からの要請に応えて、研修講師として職員を派遣した。過去の受講生の推薦によるものもあり、同講座の内容が評価された結果と考えている。なお、子どもの読書活動推進に関わる人を対象とする講座等は13回、学校関係者への研修は17回でいずれも目標値を上回った。 | 支援員養成講座(派遣)を河南町で実施した。これにより図書館未設置自治体への派遣は一巡したが、次年度以降も継続する。さらに、支援学校等からの要請に応えて、研修講師として職員を派遣した。研修・講座は、学校関係者向けに13回、子どもの読書活動推進に関わる人への支援として講座を8回実施した。なお新たな取り組みとして、「図書館資源を活用した困難地域等における読書・学習機会提供事業」においてブックリスト等の編纂を行った。 | 29年度で図書館未設置自治体への派遣は一巡したが、今年度も継続し、能勢町で1月に実施した。このほか、研修・講座は、学校関係者向け、子どもの読書活動推進に関わる人向けとしてともに11回ずつ開催した。 支援学校等から新たに図書室の運営についての相談を受け、助言をした。29年度に学校図書館の運営について相談を受けた支援学校へは、定期的な読み聞かせを行うなど継続的に支援している。 |
協議会意見 (外部評価) |
図書館未設置自治体の一つにおける支援員講座の実施など、府域の人材育成をさらに進めている点、各種の情報提供も目標を上回っている点など評価したい。府立図書館職員の長年にわたる知識・技能の蓄積が、講座内容の評価にも繋がっていると考えられる。それらを今後も発展させていっていただきたい。 | 図書館未設置自治体への支援員養成講座(派遣)を次年度以降も継続するとの決断を歓迎したい。講座等の開催回数が減少した理由として国費事業に関するリスト等の編纂を挙げている。リストの編纂自体は子ども読書推進活動に資するものとして一定の評価はできるが、講座等回数を数値目標として掲げている以上は目標値に到達するよう今後の取り組みに期待したい。 | 図書館未設置自治体への継続派遣、派遣先のニーズに対応した講座内容の組み立てなど、評価できる。今後は派遣した自治体のその後の状況についての把握を求めたい。 支援学校への助言に関しては、その後のフォローも行われており、大いに評価したい。 |