レファレンスサービスのご案内 韓国ではお正月に何を食べるの?
更新日:2024年1月23日
大阪府立中央図書館レファレンスサービスのご案内
2024年1月 »韓国ではお正月に何を食べるの?[PDFファイル]
1年の始まりの1月は新しい気持ちで「よい年になりますように」と願いを込める方も多いのではないでしょうか。
日本ではお正月におせち料理やお雑煮を食べる風習がありますが、お隣の国 韓国ではお正月に何を食べるのでしょう?
質問:韓国ではお正月に何を食べるの?
(※【 】は府立図書館の請求記号)
■『世界のお正月百科事典』ウィリアム・D.クランプ/著 澤田治美/監訳 石川久美子/訳 大塚典子/訳 児玉敦子/訳 柊風舎 2018.12)【386/1NX】
この事典は、世界の130か国の新年を祝う伝統や習慣などが載っています。また、巻末の索引では国名から調べることができます。p.111「韓国」の項に「伝統的な正月の料理はプルコギ(薄切りの肉を醤油、ゴマ、ゴマ油、刻んだニンニクにつけて炭焼きにしたもの)とトック(雑煮)である」とあります。この他に、お正月の過ごし方や正月にまつわる迷信など掲載しています。新年最初の挨拶は「セヘ・ボク・マニ・パドゥ・セヨ(たくさんの新年の恵みがありますように)」と言うそうです。日本では「あけましておめでとうございます」ですね。
■『韓国-食の文化』(桜美林大学叢書 vol.014)』(延恩株/著 桜美林大学出版会 2023.2)【383.8/194NX】
p.28-35「第一章 伝統と食文化 3.韓国のお正月、そしてお雑煮」に「韓国の正月の代表的な料理といえば、やはりなんといってもお雑煮『떡국』(トックック)です。『떡』(トッ)は餅、『국』(クック)はスープという意味です。日本のお雑煮と似ていますが、大きく違う点があります。それはお餅そのものと出汁です。」とあります。餅は、蒸した米を臼と杵で作るのは日本と同じですが、もち米ではなくうるち米を使うため粘り気が少なく、弾力があります。出汁は、肉類から出汁を取ります。一般的には牛骨か牛肉を煮込んで取った出汁を使う家庭が多いそうです。その出汁に、醤油、塩、コショウ、ニンニク、ネギなどで味を整え、その中に棒状の餅「가래떡」(カレトック)を薄く斜めにスライスしたもの、牛肉そぼろ、錦糸卵、刻み海苔、白ゴマを入れます。
■『韓国食生活文化の歴史』(尹瑞石/著 佐々木道雄/訳明石書店 2005.5)【383.8/560N】
p.557「第6章 食生活文化の伝統整備期—朝鮮朝時代」の「元旦(ソルラル)」に、お正月のごちそうを並べるテーブルには正月用の酒やトックッ、お菓子や甘酒などが準備されると記述があります。また、同章の注釈にあるトックッの説明は「肉スープや醤油のすまし汁に、薄く切った白餅(ヒントッ)などを入れて煮て作るもので、日本の雑煮に似た料理である」(p.609)とあります。
■『世界の食文化 1 韓国』(石毛直道/監修 大塚滋/[ほか]編集委員 農山漁村文化協会 2005.9)【383.8/509N/1】
p.155「第四章 儀礼食と嗜好品 節食にかかせない餅」に「陰暦一月一日の『ソル』(中略)ソルに食べるのがトックク(떡국)」とあります。
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