平成13年度 初夏の展示 近世の名所案内展
更新日:2001年6月26日
最近、国内外への旅行用のガイドブック(名所案内)が多数刊行されています。江戸時代後期にも、『都名所図会』をはじめ、各地の名所・旧跡を絵入で紹介した一種の地誌案内書である「名所図会」と題する書物が諸国で次々と出版されました。
今回各地の名所図会を中心に、錦絵や絵図なども紹介します。往時をしのんでいただけらたらと思います。
《 主な展示資料 》
○各地の名所図会
「河内名所図会」
「住吉名勝図会」
「摂津名所図会」
「天保山名所図会」
「都名所図会」
○一枚ものの名所図会
「いせ大和まハり名所絵図道のり」
「金比羅参詣案内大略図」
「西国三十三所方角絵図」
「浪花名処道案内」
「六十余州名所図会-摂津住吉出見のはま」

「摂津名所図絵 巻三」より
寺島松 蛭子祠
【日時】 平成13年6月26日(火)~7月13日(金)
午前10時~午後5時
■休館日 月末6月30日(土)、7月2日(月)、9日(月)
【会場】 大阪府立中之島図書館 3階文芸ホール
《 関連講演会 》
【日時】 平成13年9月1日(土)
午後1時30分~午後3時30分
【演題】 「名所図会(めいしょずえ)をめぐって」
【講師】 宗政五十緒(むねまさいそお)氏 龍谷大学名誉教授
【会場】 大阪府立中之島図書館 3階文芸ホール
【定員】 60名
■■■ 展示会報告 ■■■
今回の展示では、大阪最初の名所案内『芦分船』などの古版地誌をはじめ、名所・旧跡を絵入りで紹介した「名所図会」を地域別に紹介し、各地の名所の錦絵や社寺参詣案内として使われた絵図・道中図なども展示しました。
会期中には、多数の入場者をお迎えしました。ガイドブックとしての性格をもっている「名所図会」の正確な鳥瞰図に心をときめかせて、江戸時代の旅の雰囲気を楽しんだり、現在と比較されたようです。今後、実際に「名所案内」を手にとり頁をめくっていただける機会があれば幸いです。