レファレンスサービスのご案内 阪神甲子園球場のグラウンド(外野)に植えられている天然芝の種類は?
更新日:2025年7月16日
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2025年7月 » 阪神甲子園球場のグラウンド(外野)に植えられている天然芝の種類は?[PDFファイル/497KB]
質問:阪神甲子園球場のグラウンド(外野)に植えられている天然芝の種類は?
(※【 】は府立図書館の請求記号)
阪神タイガースの本拠地や高校野球の聖地として長い歴史のある阪神甲子園球場。現在植えられている芝は、オーバーシーディング方式といって、夏芝の「ティフトン」とその上に冬芝のペレニアルライグラスの一種「ペンハイン」を植えています。過去には「野芝」や「高麗芝」が植えられていた時代もありました。様々な資料からその変遷の情報が確認できました。
※インターネット情報確認日:2025年7月9日
<図書>
■『甲子園球場100年史(KAWADE夢新書 S450)』(工藤隆一/著 河出書房新社 2024.3)【783.7/264NX】
甲子園球場の歴史を書いた本で、次の記載があります。
「開場した当初の甲子園大運動場の外野には芝生が敷かれていなかった。開場から2年ほど経過した1926(大正15)年ごろには外野一帯にクローバーが生え、遠目にも風になびいている様子がわかるほどだった。(中略)1928(昭和3)年の12月から翌年の2月にかけて、外野に芝生が敷き詰められた。」(p.75)
■『甲辞園 第3版』(ベースボール・マガジン社/編 ベースボール・マガジン社 2023.7)【783.7/107NX】
甲子園に関する事典形式の本で、次の記載があります。
「高麗芝が張られたのは28年12月から29年2月にかけて(中略)82年、ティフトンの上に、寒さに強いペレニアルライグラスの種をまいた。これで通年緑化に成功」(p.222)
■『甲子園球児一勝の“土”』(藤本治一郎/著 講談社 1987.8)【783.7/129】
阪神甲子園球場のグラウンドキーパーだった職員による著書で、p.14-17「四季を通し”みどりの芝生”を」の項で野芝・高麗芝、p.23-26「春と夏の大会は、芝生も別である」の項で現在のティフトン・ペンハインへの張り替えについて記載があります。
<論文> ※国立研究開発法人科学技術振興機構「J-STAGE」への外部リンク
■松浦熙忠「甲子園球場の芝草管理-甲子園は二毛作-」『芝草研究』20(1) (日本芝草学会 1991.11.30)
p.78-82「甲子園球場芝の変遷」の章に「(1)野芝」「(3)高麗芝」「(4)ティフトン芝(ティフトン328)」「(5)ティフトン芝へのオーバーシーディング」とそれぞれの芝について項目があります。当時の内容や状況が詳しく、変遷がよくわかります。
<WEB> ※各ウェブページへの外部リンク
■阪神甲子園球場ホームページ
・「よくあるご質問 その他 甲子園球場の芝生について教えてください。」
「芝の変遷」の項目に「野芝~高麗芝~ティフトン(1975年)」、「種類」の項目に「ティフトン(5月~秋まで)、ペンハイン(冬~春先まで)1982年より導入。」とあります。
・「甲子園秘話 03 甲子園の芝」
こちらのページにも変遷に関する記載があります。
なお、それぞれの芝自体の特徴などは次の辞典の各頁に掲載されています。あわせてどうぞ。 ※全て館内利用のみ
■『芝草管理用語辞典 大改訂版』(眞木芳助/著 一季出版 2008.2)【629.7/102N】
p.102-103,228-229,262-263,307-308
■『最新園芸大辞典』(最新園芸大辞典編集委員会/編集 誠文堂新光社)【620.3/4】
・最新園芸大辞典 第7巻 L・M(1983.4)
p.120-121,257
・最新園芸大辞典 第10巻 S(1983.8)
p.209
・最新園芸大辞典 第12巻 U・V・W・X・Y・Z(1983.10)
p.245-246
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