大阪府立図書館

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令和3年度第1回大阪府立図書館協議会活動評価部会の概要(令和3年6月30日)

更新日:2021年7月28日

令和3年度 第1回 大阪府立図書館協議会活動評価部会議事録

日時  令和3年6月30日(水曜日) 15時から17時

場所  大阪府立中央図書館 多目的室

1 開会

2 委員紹介

出席委員:村上委員(部会長)、岸本委員
(Web会議システムによる遠隔参加)佐藤委員(専門委員)

3 中央図書館副館長挨拶

4 議事(質疑要旨)

議題(1) 令和2年度 大阪府立図書館の活動評価について

(2) その他 報告事項等

(事務局より第四期の活動評価基本方針1から基本方針3について説明)

<基本方針1について>

[委員] 協力貸出の減少は仕方がないが、一方で工夫もみられる。特に研修では多くの動画を配信し、非常に利用が多いとのこと。新しい試みが大きな効果を生んでおり、今後も積極的に活用いただきたい。一方で、府域図書館の職員と顔を合わせる機会が減少しているのではないか。府域図書館とのやりとりに遠隔コミュニケーションアプリ等を活用した例はあるか。

[事務局] 府域図書館との情報交換会を定期的に行ってきたが、昨年度は各館の設備環境等の差異を考慮してリモート開催は見送り、資料の配付に替えた。

[委員] 動画配信は、準備等の作業負担が大きい。リモートで定期的に府域図書館と顔を合わせる機会を作り、参加可能な館だけでも参加するような方法で議論できる場を作ってはどうか。

[部会長] グループウェアの導入は令和3年4月からか。どのように利用されているか。

[事務局] 4月から本格実施し、アンケートや図書の購入希望の申請、協力車の運行に関する連絡等に利用している。

[部会長] グループウェアの導入により、業務の運用は便利になったか。

[事務局] そのように感じている。

[委員] 導入したグループウェアは、図書館システムに付随のものか、既製品をカスタマイズしたものかどちらか。

[事務局] 平成30年度のシステムリプレイスの際に、企業の社内向けツールとして開発・頒布されているフリーソフトをカスタマイズせず導入した。図書館に特化した機能はなく、既存の機能を、図書館での使い方を決めて運用している。

[委員] グループウェアはコロナ下で急速に普及・バージョンアップしているので、コロナ前に導入したのであれば最新動向とのずれが気になった。使い勝手等に問題はないか。

[事務局] 今のところ、問題は感じていない。

[委員] 資料2-1「自己点検シート」連番5「来館・非来館サービスの効果に関する調査・研究 令和2年度中間報告書の概要」に10項目挙げられているが、都道府県立図書館に行ったアンケートは、この10項目について行ったのか。

[事務局] 各館ホームページの調査をもとにこの10項目をリストアップし、これらを柱としてアンケートの質問を作成した。下段「今後の方針」にある数値は、アンケート結果に基づくものである。

[部会長] 令和2年度第2回活動評価部会で委員から、協力貸出数は減少しているが、資料3「基礎指標」の「府域図書館全相互協力冊数に占める協力車搬送冊数の比率」は漸増しており、府立図書館が果たす役割が増しているのではないかとの指摘があった。今回もこの点を改めて確認しておきたい。

<基本方針2について>

[部会長] 資料1「重点目標評価シート」には、令和3年度から府域図書館との合同調査を開始とあるが、もう始めているのか。

[事務局] 令和2年度に府域図書館にも参加を呼びかけ、「電子書籍貸出サービスに関する情報収集会」として電子書籍のベンダー4社からの聞き取りを実施し、これを合同調査としている。今年度は2回目を予定している。

[部会長] 反応はどうだったか。

[事務局] 府立図書館としては、導入は予算的に難しいと感じている。参加館からは、電子書籍についての基本的な知識から各社製品の特徴まで理解でき、有意義だったとの声があった。

[部会長] 2回目は別のベンダーから聞き取りを行うのか。

[事務局] 参加館へのアンケートでは、導入館の事例を聞きたいという声が多かったため、電子書籍を導入後、一定年数経過した館や、最近導入した館などに情報提供をお願いする予定。

[委員] 府立図書館には、府域図書館でも利用できるデータベースの契約を模索してほしい。府域図書館単独では導入が難しい場合、府立が契約し、府域図書館でも利用できれば、協力業務としても意味がある。ところで、「大阪府読書バリアフリー計画」は点字でも読めるのか。

[事務局] 現在、大阪府ホームページではPDF、Word版を公開しているが、フルテキストを準備中。紙の点字版も作成予定。

[委員] ぜひお願いしたい。読書バリアフリー計画の策定により、行政資料が障がい者に利用しやすくなるか注目している。この計画の冊子がモデルとなるように取り組んでほしい。

[委員] 資料2-1「自己点検シート」連番7「商用データベースや電子媒体と紙媒体資料の効果的な提供方法の提案」については、デジタルと紙媒体の資料をどう扱うかという論点が中心だったが、ここにきて「紙媒体のデジタルでの提供」が社会的に認められる方向となってきており、著作権法も改正された。紙媒体の資料を電子化して提供することは、大学図書館でもこれまでほとんど検討されていない。紙媒体、電子媒体とも一つのシステムで提供できることが望ましく、どういったシステムや方向性があるのか、海外の図書館の事例も含めて調査し、検討してはどうか。

<基本方針3について>

[部会長] 資料1「重点目標評価シート」の自己評価に、「不登校児童・生徒を対象とした教育支援センター(適応指導教室)やフリースクール等との連携可能性を探るため府域図書館へアンケートを実施」とあるが、どのような結果だったか。

[事務局] 府域43市町村図書館にアンケートを行った。不登校児童へのサービスを行っているかという質問に対し、10館(23%)で実施していると回答があった。フリースクールや教育支援センター(適応指導教室)への本の貸出や、図書館内における不登校児童・生徒向けのスペースの設置などである。貧困家庭に対しては、9館(21%)でサービスを行っており、子ども食堂への本の貸出やおはなし会の実施などである。

[部会長] アンケートを踏まえ、今後の取組みとして検討していることはあるか。

[事務局] 「第4次大阪府子ども読書活動推進計画」の関連で、教育庁地域教育振興課において、フリースクール等にヒアリングをしたところ、多くのフリースクールでは身近に読書施設がなく読書活動を行っている施設も多くないことが分かった。そこで同課から申請し採択された、令和3年度の文部科学省委託事業「様々な居場所における子どもの読書活動習慣形成事業」において、図書の貸出セットを用意し、6つのフリースクールに貸出を行う予定。また、矯正施設、児童自立支援施設、フリースクールへのオーサービジット事業も予定している。図書館では貸出セットの選書や、図書館案内のリーフレット作成に協力している。

[委員] 保護者や身近な大人が図書館に行く環境にないと、子どもにとって図書館は遠い存在になってしまう。図書館側から手を差し伸べていかなければならない部分だと思う。

[委員] 資料1「重点目標評価シート」の自己評価にある「外国にルーツのある児童・生徒に、児童向け外国語資料の利用を促進するため、教員や外国人児童生徒支援員向け広報チラシを作成」について、チラシはいつ作成したのか。

[事務局] 令和2年度末に作成し、本庁の所管課において令和3年度から活用していると聞いている。

[委員] チラシの効果が現れるまで時間がかかることを了解した。

[委員] 図書館利用には世代継承性があり、図書館を利用しない家庭の子どもは図書館から離れてしまう。前回の評価部会で、当初の目標は矯正施設に対する貸出冊数だったので、その目標に対する実績の経年変化を見るために、新たに対象に加えた児童自立支援施設に対する実績は参考値として記載すべきと述べたが、大きな目標に向かうことであれば、目標以外のことであっても積極的に取組みを進めてほしい。

[部会長] 同意見である。目標に掲げたものだけでなく、可能性を広げていただきたい。資料2-1「自己点検シート」連番20「高等学校への協力貸出冊数」について、特記事項も詳しく記載いただいたが、今年度状況が改善する見通しはあるか。

[事務局] 令和3年度も当初からコロナの影響があり、現時点では見通せない状況である。

(事務局より第四期の活動評価基本方針4・5について説明)

<基本方針4・5について>

[部会長] おおさかポータルは、画像が表示されるようになり、やはり写真が入るとインパクトが違うと感じた。気になったのは、事項詳細からリンクしている「国立国会図書館レファレンス協同データベース」の検索結果の初期設定が「最終更新日時」の降順であった点。「適合度順」に変更することも検討してほしい。

[委員] SNSについては、インスタグラムもかなり準備して取り組んでいると感じる。資料の表紙写真も背景まで工夫されている。

[部会長] 先進的な取組みであると思う。

[委員] YouTubeについてはもう少しアクセスが伸びるような工夫がほしい。

[部会長] 中央図書館地下書庫の紹介動画は、2~3分毎にまとめられてわかりやすい。「地下書庫紹介1」「2」というタイトルを、それぞれの内容がわかるものにすれば、もっと視聴数が増えるのではないか。

[部会長] 資料1「重点目標評価シート」の基本方針5の自己評価欄の記述では、令和2年度の講座満足度は、前年度から10ポイント程度も低下しているが、要因は何か。

[事務局] 感染防止対策で参加人数を絞り、広報も抑え気味で、思っていた内容と違ったという参加者がいたかもしれない。古文書講座については、以前に参加された方の受講も目立ち、新鮮味を感じられなかったことも理由として考えられる。ビジネス関係のイベントも含め、講師と参加者、参加者同士の交流も難しい部分があった。

[部会長] 本日の審議を踏まえ、外部評価報告書を作成する。よろしくお願いしたい。

(事務局より新型コロナウイルス感染症拡大防止に関わる対応等について説明)

(事務局より中之島図書館書庫棟改築その他工事の状況について説明)

<中之島図書館書庫棟改築その他工事の状況について>

[部会長] 外部書庫である旧府立高校に古典籍も移転させているが、災害も多く発生している中、管理はどうされているか。

[事務局] 古典籍資料は、旧府立高校の旧図書室に収めている。古典籍については特に湿度等も問題になるが、週3回は職員が出納のために現地に赴くほか、現地の管理人も換気等に留意している。また、燻蒸についても予算化しており、できる限りの対策を取っていきたい。

[部会長] 古典籍は1点ものの資料も多く、管理には留意いただきたい。

(事務局より中央図書館 書庫改修工事(基本計画)案について説明)

(事務局より「第4次大阪府子ども読書活動推進計画」及び「大阪府視覚障がい者等の読書環境の推進に関する計画(読書バリアフリー計画)」について説明)

<「大阪府視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画(読書バリアフリー計画)」について>

[部会長] 「府立図書館における障がい者サービス利用登録者は約350 人。(令和元年度)」とあるが、内訳は視覚障がいの方が多いのか。

[事務局] 府立図書館は夕陽丘図書館時代から対面朗読サービスを実施してきたこともあり、視覚障がい者の利用が多い。肢体障がいの方に墨字図書の郵送貸出を行っているので、肢体障がい者の登録もあるが主には視覚障がいの方である。

[部会長] 仮に350人全員が視覚障がい者だとしても、障がい種別「視覚」の身体障がい者手帳をお持ちの方が約25,000人なので、約1.5%の方しか図書館を利用していない。図書館のことを「知らないから使わない」とすると、情報をどのように届けていくのが効果的だと考えているか。

[事務局] まずは眼科医院や市役所等の福祉窓口にリーフレットを置いてもらったり、配付いただくことを考えている。

5 中之島図書館副館長挨拶

6 閉会

資料1       重点目標評価シート1~5 [PDFファイル/160KB]
資料2-1     重点取組業務自己点検シート【令和2年度】 [PDFファイル/247KB]  別紙_連番5 [PDFファイル/68KB]  別紙_中間報告書の概要(連番5) [PDFファイル/1.09MB]
資料2-2     評価の基準等 [PDFファイル/142KB]
資料3       基礎指標 第四期【令和2年度】 [PDFファイル/354KB]
資料4       基本統計(都道府県別公共図書館集計) [PDFファイル/377KB]
資料5       大阪府立図書館の活動評価~令和2年度のまとめ~ [PDFファイル/474KB]
資料6       新型コロナウイルス感染症拡大防止に関わる対応等(令和3年) [PDFファイル/654KB]
資料7       中之島図書館書庫棟改築その他工事の状況について [PDFファイル/1.16MB]
資料8       中央図書館書庫改修工事(基本計画)について [PDFファイル/600KB]
資料9       「第4次大阪府子ども読書活動推進計画」(概要) [PDFファイル/1.07MB]
資料10      「大阪府視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画(読書バリアフリー計画)」(概要) [PDFファイル/189KB]

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