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レファレンスサービスのご案内 在野の研究者について知りたい

更新日:2023年6月21日


大阪府立中央図書館レファレンスサービスのご案内
2023年4月 »在野の研究者について知りたい [PDFファイル/598KB]

江戸時代の朱子学や明治以降の帝国大学などを中心とした「官」の学問に対して、アカデミズムの世界に属さず、「在野」で活躍した研究者たちがいました。既存の学問の枠にとらわれず、自身の関心を追求する彼らの姿を辿る事ができる資料をご紹介します。

(※【 】は当館請求記号)

質問:在野の研究者について知りたい。

■『なにわ町人学者伝』(谷沢永一/編[著] 潮出版社 1983.5)【281.6/15N/(2)】

近世大阪の町人学者は、実業家として生きながら学問の成果を残し、己の知的探求心のみに従い実証の実学を追求しました。当時権勢を誇っていた神道、仏教、儒教を批判し「出定後語」を著した富永仲基、師につかずに買い集めた書物や文献から学び国学の大家となった入江昌喜、奇書や骨董、標本を蒐集して広く公開し、知識人のサロンを形成した木村蒹葭堂など、10人の町人学者について解説されています。

■『近代日本の民間学(岩波新書 黄版)』(鹿野政直/著 岩波書店 1983.11)【001/49/#】

1910年代から30年代初めの大正デモクラシー期に、帝国大学を中心とするアカデミズムの外で、新しい学問が次々と花開きました。この本では、柳田国男の民俗学、伊波普猷の沖縄学、南方熊楠の生物学、柳宗悦の民芸運動、高群逸枝の女性史学を取り上げます。「国家」の前に軽視されていた「生活」を主題にすえ、市井の人々の日常を収集することから出発した、近代日本の民間学を解き明かします。

■『民間学事典 事項編人名編』(鹿野政直/[ほか]編 三省堂 1997.6)【002/32N】

主に明治以降の日本で行われた在野の学を広く集めた事典で、読みものとしても楽しめます。「事項編」では『暮しの手帖』『思想の科学』などの雑誌名や、「懐徳堂」「歴史学研究会」などの団体名が項目として立てられ、「生活、博物、ことば、趣味、思想・運動、教育、宗教」の7分類に分けて配列してあります。「人名編」では959人の民間学者が五十音順に収録されています。

■『在野学の冒険:知と経験の織りなす想像力の空間へ』(礫川全次/編 批評社 2016.5)【041/397N】

アカデミズムの世界の外に位置する研究者の研究成果や、従来のアカデミズムが扱ってこなかった学問を「在野学」と捉え、様々な分野における在野学について論じた10の論考を収録します。16世紀ヨーロッパの職人たちの研究成果、評論家の吉本隆明の「在野的精神」、民俗学者である本山桂川の研究態度など、多様な「在野」の視点を探ることができます。

■『在野研究ビギナーズ:勝手にはじめる研究生活』(荒本優太/編著 明石書店 2019.9)【002/12NX】

大学に所属を持たないで研究を行っている現役の在野研究者15人が、研究生活の実践と方法を論じます。情報法政学、視覚文化論、昆虫学、怪異妖怪など様々な専門の研究者たちが各々の経験に基づいて、仕事と研究の両立、学会誌やインターネット上での研究成果の公開、研究会の運営など、具体的なノウハウを紹介しています。これから研究を始めようと考えている人にも参考になる内容です。

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