ヤングアダルトYA!YA!YA!114号

更新日:2023年11月16日

ヤングアダルトYA!YA!YA!114号

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時間もあるし ちょっとかんがえる​

瓶に入れた手紙

『瓶に入れた手紙』

ヴァレリー・ゼナッティ/作 伏見操/訳 文研出版 2019.4 J953/2NX/ゼ​

パレスチナ人の自爆テロに衝撃を受けたエルサレムに住むタルは、瓶に手紙を入れて、彼らの居住区に行く兄に託します。それを拾ったのはパレスチナの青年。立場が異なる二人はメール交換を始めます。
反発もありながら、彼の言葉もまたタルの中に真実として蓄積されます。実際に自爆攻撃のあった2003年9月9日に生まれた物語。

拝啓パンクスノットデッドさま

『拝啓パンクスノットデッドさま』

石川宏千花/作 くもん出版 2020.10 J913/949NX/イ​

高1の晴己は弟の右哉と2人、母からもらう生活費と晴己のバイト代でギリギリ暮らしています。
2人の心の支えは、面倒を見てくれるしんちゃんの影響で好きになったパンクロック。
いつかバンドを組もうと夢見る二人ですが、バイト仲間からバンドに誘われ、フェスに参加することに!
人を支えてくれる音楽の力強さを感じる本。

チェリーシュリンプ わたしは、わたし

『チェリーシュリンプ わたしは、わたし』

ファンヨンミ/作 吉原育子/訳 げみ/装画 金の星社  2020.11  J929/7NX/フ​

ダヒョンは仲良しグループ内では自分を隠して過ごし、気持ちを吐き出しているブログ「チェリーシュリンプ」も非公開にしています。ある日、グループの子に嫌われている女子と仲良くなり、仲間外れにされることに。
周りの人間関係に悩んでいる人、ちょっと違和感を感じる人に読んでほしい一冊。

オール★アメリカン★ボーイズ

『オール★アメリカン★ボーイズ』

ジェイソン・レノルズ / ブレンダン・カイリー/著 中野怜奈/訳 偕成社 2020.12 J933/273NX/レ​

BLM(ブラックライブズマター)の問題を黒人と白人の作家がそれぞれ描き出す1冊。黒人の高校生ラシャドは誤解から白人警官に暴行され、学生たちが抗議のデモを行うことに。
一方、白人のクインは同じ学校の生徒が暴行されたことにショックを受けますが、暴行した警官は兄がわりで、何をすべきなのか悩みます。

わたしの全てのわたしたち

『わたしの全てのわたしたち』

サラ・クロッサン/著 最果タヒ/金原瑞人/訳 ハーパーコリンズ・ジャパン 2020.6 933.7/318NX/クロ​

グレースとティッピは生まれた時からずっと一緒。なぜなら腰から下が繋がっている、結合性双生児だから。
「ふつう」ではない2人が高校へ通うこととなり、様々な視線や思惑にさらされながら、友人になれる人に出合い、恋もします。やがて一緒にいるのが当たり前だった2人にも離別の時がやってきます。