ノーベル文学賞
更新日:2025年2月14日
ノーベル文学賞
日本の受賞者 / 2020年代 / 2010年代 / 2000年代 / それ以前
文学の分野において”the most outstanding work in an ideal direction” (理想的な方向へと、最も傑出した作品)を創作した人に与える事を目的として制定されました。
現在は国と言葉の境界をこえて人々を結びつける「世界文学」という考え方のもとに選考されています。
この賞は、個々の作品というよりもその作家の全体的な業績に対して与えらます。
日本人では、川端康成と大江健三郎の二人が受賞しています。
→日本のノーベル文学賞受賞者についてはこちら
ノーベル文学賞受賞者と代表作[日本語訳分]
ノーベル文学賞受賞者と代表作の日本語訳があるものを掲載しています。
2020年代
ハン・ガン[韓江](2024年受賞、韓国)
【経歴】
韓国生まれ。詩人、作家。1993年季刊『文学と社会』に詩を発表。1994年『ソウル新聞』の新春文芸に短編小説「赤い碇」が当選し文壇デビュー。『麗水の愛』『蒙古斑』『ギリシャ語時間』などの小説を発表。韓国小説文学賞、李箱文学賞、東里文学賞などの文学賞を受賞。2016年に『菜食主義者』でアジア初の国際ブッカー賞に選ばれた。(1970~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for her intense poetic prose that confronts historical traumas and exposes the fragility of human life”
(歴史的トラウマに立ち向かい、人間の命のはかなさをあらわにした強烈な詩的散文に対して)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2021 | 別れを告げない (エクス・リブリス) | ハンガン著 | 白水社 | 2024.4 | 929.1/245NX |
2019 | 小説版韓国・フェミニズム・日本 p117-144「京都、ファサード」(ハンガン著)収録 | イラン[ほか]著 | 河出書房新社 | 2020.5 | 929.1/47NX |
2016 | すべての、白いものたちの | ハンガン著 | 河出書房新社 | 2018.12 | 929.1/3NX |
2014 | 少年が来る (新しい韓国の文学 15) | ハンガン著 | クオン | 2016.10 | 929.1/390N |
2013 | 引き出しに夕方をしまっておいた (セレクション韓・詩 01) | ハンガン著 | クオン | 2022.6 | 929.1/166NX |
2012 | 回復する人間 (エクス・リブリス) | ハンガン著 | 白水社 | 2019.6 | 929.1/12NX |
2011 | ギリシャ語の時間 (韓国文学のオクリモノ) | ハンガン著 | 晶文社 | 2017.10 | 929.1/411N |
2007 | そっと静かに (新しい韓国の文学 18) | ハンガン著 | クオン | 2018.6 | 929.1/433N |
2007 | 菜食主義者 (新しい韓国の文学 01) 「蒙古斑」「木の花火」を併録 | ハンガン著 | クオン | 2011.5 | 929.1/317N |
2005 | 僕は李箱から文学を学んだ p223-232「記憶の日向」(ハンガン著)収録 | ユンイヒョン[ほか]著 | クオン | 2020.11 | 929.1/76NX |
2000 | ひきこもり図書館 p139-176「私の女の実」(ハンガン著)収録 | 頭木弘樹 編 | 毎日新聞出版 | 2021.2 | 908/7NX |
ヨン・フォッセ(2023年受賞、ノルウェー)
【経歴】
ノルウェー生まれ。劇作家、詩人。1983年に「赤、黒」で作家デビュー。1990年代に戯曲「だれか、来る」を発表、日本でも上演されている。2010年に「国際イプセン賞」を受賞、2015年に「北欧理事会文学賞」が授与されている。戯曲や小説のほか、詩集、エッセイ、童話など様々な作品を発表している。(1959~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for his innovative plays and prose which give voice to the unsayable.”
(言い表せないものに声を与える革新的な戯曲と散文に対して)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
1996 | だれか、来る | ヨン・フォッセ著 | 白水社 | 2024.1 | 949.6/10NX |
アニー・エルノー(2022年受賞、フランス)
【経歴】
フランス生まれ。高校教師を務めたのち、1974年に作家デビュー。ジェンダーや階級などによる格差を経験してきた自らの体験をもとに、数多くの自伝小説を発表している。「場所」で1984年度のルノードー賞を受賞。1992年に発表した「シンプルな情熱」は記録的ベストセラーとなる。2008年「Les années」でマルグリット・デュラス賞を受賞。2019年には国際ブッカー賞の最終候補になった。(1940~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for the courage and clinical acuity with which she uncovers the roots, estrangements and collective restraints of personal memory”
(個人的な記憶のルーツや疎外感、集団的束縛を明らかにした勇気と客観的な鋭敏さに対して)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2002『嫉妬』2000『事件』 | 嫉妬/事件 (ハヤカワepi文庫) | アニー・エルノー著 | 早川書房 | 2022.10 | L953.7/131NX/エル |
嫉妬(「事件」を併録) | アニー・エルノー著 | 早川書房 | 2004.5 | 953/820N/エル | |
1993 | 戸外の日記 | アニー・エルノー[著] | 早川書房 | 1996.10 | 954/50N/ |
1991 | シンプルな情熱 | アニー・エルノー[著] | 早川書房 | 1993.1 | 953/102N/エル |
1987 | ある女 | アニー・エルノー[著] | 早川書房 | 1993.7 | 953/138N/エル(3) |
1983 | 場所 | アニー・エルノー[著] | 早川書房 | 1993.4 | 953/128N/エル(2) |
1981 | 凍りついた女 | アニー・エルノー[著] | 早川書房 | 1995.8 | 953/316N/エル |
アブドゥルラザク・グルナ(2021年受賞、タンザニア連合共和国)
【経歴】
タンザニア生まれ。1960年代、革命の勃発によりイギリスに亡命し、21歳の時に執筆活動を始める。母国語のスワヒリ語ではなく英語を用い、作品の多くは難民としての経験に焦点を当てている。1994年には小説「パラダイス」がイギリスのブッカー賞にノミネートされた。近年までイギリスのケント大学で教授を務め、現在もイギリスに在住。(1943~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for his uncompromising and compassionate penetration of the effects of colonialism and the fate of the refugee in the gulf between cultures and continents.”
(植民地主義がもたらした影響と、文化のはざま、大陸のはざまで難民たちがたどった運命への、妥協のない、共感にあふれた追究に対して)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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日本語訳なし | – | – | – | – | – |
ルイーズ・グリュック(2020年受賞、アメリカ合衆国)
【経歴】ニューヨーク生まれ。大学を中退後、1968年に最初の詩集『Firstborn(第一子)』を発表して以来、孤独やトラウマなどをテーマに数々の作品を生み出した。『The Wild Iris(野生のアヤメ)』(1992年、日本語訳なし)で、ピュリツァー賞を受賞、『Faithful and Virtuous Night(誠実で清らかな夜)』(2014年、日本語訳なし)では、全米図書賞を獲得している。マサチューセッツ州在住で、エール大学教授として教べんを執り、エッセイストとしても活躍している。(1943~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for her unmistakable poetic voice that with austere beauty makes individual existence universal”
(飾り気なき美しさを伴って個人の存在を普遍化する彼女独特の詩の編み方に対して)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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不明 | アメリカ現代詩101人集*441-443頁に「朝 morning」「子守歌 Lullaby」を収める | D.W.ライト編 | 思潮社 | 1999.6 | 931/333N |
2010年代
ペーター・ハントケ(2019年受賞、オーストリア)
【経歴】オーストリア・ケルンテン州生まれ、劇作家、映画脚本家。詩、戯曲、小説、ラジオドラマ、映画脚本など多彩なジャンルで実験的手法を用いて現代を描く。2000年「空爆下のユーゴスラビアで」などユーゴスラビアの戦争を扱った作品を発表。1973年ビュヒナー賞、1991年グリルパルツァー賞を受賞。(1942~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for an influential work that with linguistic ingenuity has explored the periphery and the specificity of human experience”
(巧妙な筆づかいを駆使しつつ、人類の歩みの中で残された末端部や特異な部分に踏み込んだ、影響力のある諸作品に対して)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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2012 | アランフエスの麗しき日々 | ペーター・ハントケ著 | 論創社 | 2014.7 | 942/86N |
2004 | ドン・フアン | ペーター・ハントケ著 | 三修社 | 2011.11 | 943/733N/ハン |
2000 | 空爆下のユーゴスラビアで | ペーター・ハントケ著 | 論創社 | 2001.6 | 945/12N |
1992 | ドイツ現代戯曲選 13 私たちがたがいをなにも知らなかった時 | ペーター・ハントケ著 | 論創社 | 2006.5 | 942/52N/13 |
1986 | 反復 | ペーター・ハントケ著 | 同学社 | 1995.1 | 943/90N/ハン |
1981 | こどもの物語 | ペーター・ハントケ著 | 同学社 | 2004.5 | 943/572N/ハン |
1976 | 左ききの女 | ペーター・ハントケ著 | 同学社 | 1989.11 | 943/99 |
1972 | 幸せではないが、もういい | ペーター・ハントケ著 | 同学社 | 2002.11 | 943/518N/ハン |
1969 | ドイツ幻想小説傑作集 | ペーター・ハントケ著 | 白水社 | 1985.9 | 908/8 |
1968 | カスパー | ペーター・ハントケ著 | 劇書房 | 1984.2 | 253/1097/# |
1966 | 現代世界演劇 17 最新劇 | ペーター・ハントケ著 | 白水社 | 1972 | 253/799/# |
オルガ・トカルチュク(2018年受賞、ポーランド)
【経歴】ポーランド・ルブシュ県生まれ。ワルシャワ大学では心理学を専攻し、セラピストを経て、1993年に作家デビュー。1998年の「昼の家、夜の家」が代表作。2008年「逃亡派」でニケ賞を受賞。2018年には「逃亡派」でポーランド人として初めて国際ブッカー賞を受賞。(1962~)
【ノーベル賞受賞理由】
“who, for a narrative imagination that with encyclopedic passion represents the crossing of boundaries as a form of life.”
(森羅万象への情熱を武器に、限界を乗り越えていこうとする生き様を物語る想像力に対して)
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発表年 |
書名 |
著者 |
出版者 |
出版年 |
請求記号 |
2010 |
昼の家、夜の家 |
オルガ・トカルチュク著 |
白水社 |
2010.10 |
989.8/42N |
2007 | 逃亡派 | オルガ・トカルチュク著 | 白水社 | 2014.3 | 989.8/52N |
カズオ・イシグロ(2017年受賞、イギリス)
【経歴】
長崎県生まれ、イギリスの小説家。海洋学者の父の英国立海洋研究所招致に伴い、5歳の時渡英。82年長編『女たちの遠い夏』で英国文壇にデビュー。83年英国籍を取得。89年『日の名残り』は英文学界で最高の名誉とされるブッカー賞を受賞し、映画化された。『わたしを離さないで』ではアレックス賞を受賞。1995年OBE勲章を受章。(1954~)
【ノーベル賞受賞理由】
“who, in novels of great emotional force, has uncovered the abyss beneath our illusory sense of connection with the world.”
(偉大な感性を持つ小説で、我々が持つ世界とつながっているという幻想的感覚にひそむ深淵を明らかにした)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2015 | 忘れられた巨人 | カズオ・イシグロ 著 | 早川書房 | 2015.4 | 933/10586N/イシ |
2010 | 世界文学全集 3-06 短篇コレクション 2 | 池澤夏樹 個人編集 | 河出書房新社 | 2010.11 | 908/121N/3-6 |
2009 | 夜想曲集 : 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 | カズオ・イシグロ 著 | 早川書房 | 2009.6 | 933/9066N/イシ |
2007 | しみじみ読むイギリス・アイルランド文学 | 阿部公彦 編 | 松柏社 | 2007.6 | 933/8383N |
2006 | 紙の空から : PAPER SKY presents | ガイ・ダヴェンポート[ほか] 著 | 晶文社 | 2006.11 | 933/8192N |
2005 | わたしを離さないで | カズオ・イシグロ 著 | 早川書房 | 2006.4 | 933/7800N/イシ |
2000 | わたしたちが孤児だったころ | カズオ・イシグロ 著 | 早川書房 | 2001.4 | 933/5360N/イシ |
1995 | 充たされざる者 上 下 | カズオ・イシグロ 著 | 中央公論社 | 1997.7 | 933/3739N/イシ |
1990 | 集英社ギャラリー<世界の文学> 5 イギリス 4 | —– | 集英社 | 1990.1 | 908/21 |
1989 | 日の名残り | カズオ・イシグロ 著 | 中央公論社 | 1990.7 | 933/41N/イシ |
1986 | 浮世の画家 | カズオ・イシグロ 著 | 中央公論社 | 1988.2 | 933/1304 |
1982 | 女たちの遠い夏 | カズオ・イシグロ 著 | 筑摩書房 | 1984.12 | 933/1114 |
ボブ・ディラン(2016年受賞、アメリカ合衆国)
【経歴】
ミネソタ州生まれのミュージシャン。1961年にニューヨークに移り住み、1962年に「Bob Dylan」でデビュー。個性的な曲作りや歌詞のメッセージ性により、多くのアーティストに影響を与えている。多くの作品の中でも特に「Blowin’ In The Wind」(風に吹かれて)はアメリカン・フォークを代表する曲となった。(1941~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for having created new poetic expressions within the great American song tradition.”
(偉大な米国の歌の伝統に新しい詩的表現を作り出した)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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2004 | ボブ・ディラン全詩集 1962-2001 [訳詞] | ボブ・ディラン 著 | ソフトバンククリエイティブ | 2005.11 | 931/516N |
2004 | ボブ・ディラン自伝 | ボブ・ディラン 著 | ソフトバンクパブリッシング | 2005.7 | 767.8/701N |
1985 | ボブ・ディラン全詩302篇 [訳詩篇] | ボブ・ディラン 著 | 晶文社 | 1993.4 | 931/125N |
1971 | タランチュラ | ボブ・ディラン 著 | 角川書店 | 1973 | 257/5589/# |
パトリック・モディアノ(2014年受賞、フランス)
【経歴】
パリ生まれ。22歳で書いた初めての作品『エトワール広場』でロジェ・ニミエ賞、フェネオン賞を受賞。その後も『パリ環状通り』でアカデミー小説大賞を、『闇の商店街』ではゴンクール賞を獲得。「生きている最も偉大なフランス作家」と称されている。(1945~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for the art of memory with which he has evoked the most ungraspable human destinies and uncovered the life-world of the occupation.”
(記憶を扱う技術によって、最も把握しづらい人間の運命を思い起こさせ、占領下の生活、世界を明らかにした)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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2007 | 失われた時のカフェで | パトリック・モディアノ 著 | 作品社 | 2011.4 | 953/1127N/モデ |
2001 | さびしい宝石 | パトリック・モディアノ 著 | 作品社 | 2004.4 | 953/813N/モデ |
1997 | 1941年。パリの尋ね人 | パトリック・モディアノ 著 | 作品社 | 1998.7 | 956/37N/(2) |
1992 | サーカスが通る | パトリック・モディアノ 著 | 集英社 | 1995.3 | 953/262N/モデ(2) |
1991 | 廃墟に咲く花 | パトリック・モディアノ 著 | パロル舎 | 1999.6 | 953/532N/モデ |
1990 | カトリーヌとパパ | パトリック・モディアノ 作 | 講談社 | 1992.6 | J953/134N |
1988 | いやなことは後まわし | パトリック・モディアノ 著 | パロル舎 | 1997.8 | 953/445N/モデ |
1987 | シューラの婚約 | P・モディアーノ 文 | セーラー出版 | 1990.10 | E0/432N |
1986 | 八月の日曜日 | パトリック・モディアノ 著 | 水声社 | 2003.8 | 953/785N/モデ |
1981 | ある青春 白水社世界の文学 | パトリック・モディアノ 著 | 白水社 | 1983.11 | 257/8317/# |
1978 | 暗いブティック通り | パトリック・モディアノ 著 | 白水社 | 2005.6 | 953/861N/モデ |
1978 | 暗いブティック通り | パトリック・モディアノ 著 | 講談社 | 1979.11 | 257/7287/# |
1977 | 家族手帳 フィクションの楽しみ | パトリック・モディアノ 著 | 水声社 | 2013.1 | 953/1177N/モデ |
1975 | イヴォンヌの香り | パトリック・モディアノ 著 | 集英社 | 1994.10 | 953/240N/モデ(2) |
1972 | パリ環状通り | パトリック・モディアノ 著 | 講談社 | 1975 | 257/6281/# |
アリス・マンロー(2013年受賞、カナダ)
【経歴】
カナダ・オンタリオ州生まれ。大学生のころから創作を開始し、結婚後、本格的に小説に取り組んだ。1969年に初めての短編集『Dance of the Happy Shades』がカナダで最も権威ある総督文学賞を受賞。小さな田舎町の風土とともに生きる人々の感情の機微を克明に描き、「現代のチェーホフ」「短編の名手」と称されている。(1931~)
【ノーベル賞受賞理由】
“master of the contemporary short story.”
(現代短編小説の巨匠)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2009 | 小説のように CREST BOOKS | アリス・マンロー 著 | 新潮社 | 2010.11 | 933/9492N/マン |
2009 | 女たち 美しい子ども CREST BOOKS | 松家仁之 編 | 新潮社 | 2013.8 | 908.3/79N |
2008 | フリーラジカル ベスト・アメリカン・短編ミステリ | ジェフリー・ディーヴァー 編 | DHC | 2010.11 | 933/9472N |
2006 | 林檎の木の下で CREST BOOKS | アリス・マンロー 著 | 新潮社 | 2007.3 | 933/8339N/マン |
2001 | 記憶に残っていること CREST BOOKS | 堀江敏幸 編 | 新潮社 | 2008.8 | 908.3/64N |
2001 | イラクサ CREST BOOKS | アリス・マンロー 著 | 新潮社 | 2006.3 | 933/7677N/マン |
1998 | セイヴ・ザ・リーパー アメリカ短編小説傑作選 2001 | エィミ・タン 編 | DHC | 2001.6 | 933/4728N |
1994 | ジャック・ランダ・ホテル 恋しくて Ten Selected Love Stories | 村上春樹 編訳 | 中央公論新社 | 2013.9 | 908.3/80N |
1986 | マイルズ・シティ、モンタナ American wives 描かれた女性たち | マーガレット・アトウッド[ほか]著 | スイッチ・コーポレイション書籍出版部 | 1989.6 | 933/1448 |
1982 | 木星の月 | アリス・マンロー 著 | 中央公論社 | 1997.2 | 933/3481N/マン |
1968 | 男の子と女の子 英語圏女性作家の描く家族のかたち MINERVA世界文学選 | 佐藤宏子 訳 | ミネルヴァ書房 | 2006.12 | 933/8214N |
モー・イェン[莫言](2012年受賞、中国)
【経歴】
中国山東省出身、本名はコワン・モーイェン[管謨業]。『秋の水』(1981年)で創作を開始し、『赤い高粱』(1986年)が映画化された「紅いコーリャン」(1988年)で世界に広く知られるようになる。1990年ころより日常と非日常が融合した「マジックリアリズム」の手法で、中国の農村を幻想的かつ骨太に描いた諸作品を発表、中国文学を大きく進展させた。(1955~)
【ノーベル賞受賞理由】
“who with hallucinatory realism merges folk tales, history and the contemporary.”
(幻覚的なリアリズムをもって、民話、歴史、現代をひとつにした)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2009 | 蛙鳴 | 莫言 著 | 中央公論新社 | 2011.5 | 923.7/227N/モイ |
2006 | 転生夢現 上 下 | 莫言 著 | 中央公論新社 | 2008.2 | 923.7/209N/モイ |
2004 | 普通話 中国現代文学 9(2012Spring) | 莫言 著 | ひつじ書房 | 2012.4 | 928/19N |
2004 | 月光斬 中国現代文学 3(2009Spring) | 莫言 著 | ひつじ書房 | 2009.5 | 928/19N |
2003 | 四十一炮 上 下 | 莫言 著 | 中央公論新社 | 2006.3 | 923.7/188N/モイ |
2001 | 白檀の刑 上 下 | 莫言 著 | 中央公論新社 | 2003.7 | 923.7/159N/モイ |
1996 | 豊乳肥臀 上 下 | 莫言 著 | 平凡社 | 1999.9 | 923.7/113N/モイ |
1992 | 良医 現代中国短編編集 | 藤井省三 編 | 平凡社 | 1998.3 | |
1992 | 女郎遊び 世界文学のフロンティア 4 ノスタルジア | 今福竜太[ほか] 編 | 岩波書店 | 1996.11 | 908/27N/4 |
1992 | 酒国 特捜検事丁鈎児の冒険 | 莫言 [著] | 岩波書店 | 1996.10 | 923.7/77N/モイ |
1989 | 蝿・前歯 笑いの共和国 中国ユーモア文学傑作選 白水Uブックス | 藤井省三 編 | 白水社 | 1992.6 | 928/3N |
1986 | 赤い高梁 現代中国文学選集 6 莫言 12 莫言 | 市川宏[ほか]編 | 徳間書店 | 1989,1990 | 928/5,918/2N/12 |
赤い高梁 岩波現代文庫 | 莫言 [著] | 岩波書店 | 2003.12 | L923.7/165N/モイ | |
1981 | 秋の水 中国幻想小説傑作集 白水社Uブックス | 莫言 著 | 白水社 | 1990.12 | 923/3N/(3) |
作品集 | 牛 築路 岩波現代文庫 | 莫言 著 | 岩波書店 | 2011.2 | L923.7/226N/モイ |
白い犬とブランコ 莫言自選短編集 | 莫言 著 | 日本放送出版協会 | 2003.10 | 923.7/162N/モイ | |
至福のとき 莫言中短編集 | 莫言 著 | 平凡社 | 2002.9 | 923.7/146N | |
花束を抱く女 | 莫言 著 | JICC出版局 | 1992.10 | 923.7/26N/モイ | |
中国の村から 莫言短編集 発見と冒険の中国文学 | 莫言 著 | JICC出版局 | 1991.4 | 923.7/9N/モイ |
トーマス・トランストロンメル(2011年受賞、スウェーデン)
【経歴】
1931年ストックホルムで生まれ、1954年に詩集『17の詩編』でデビュー。ストックホルム大で心理学を学んだ心理学者。多数の国々で翻訳され、欧米で多くの賞を受賞。(1931~)
【ノーベル賞受賞理由】
“because, through his condensed, translucent images, he gives us fresh access to reality”
(凝縮された透明感のあるイメージを通して、現実に対する新たな道筋を示してくれた)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2011 | 悲しみのゴンドラ | トーマス・トランストロンメル 著 | 思潮社 | 2011.11 | 949.8/85N |
マリオ・バルガス・リョサ(2010年受賞、ペルー)
【経歴】
ペルー南部に誕生。1959年、短編集『ボスたち』でデビュー、1963年初長編『都会と犬ども』でビブリオテーカ・ブレーベ賞受賞。スペインの大学で博士号を取得後、パリの通信社等に勤務。1974年にペルーに帰国、1976年から79年には国際ペンクラブ会長を務めた。 (1936~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for his cartography of structures of power and his trenchant images of the individual’s resistance, revolt, and defeat”
(権力構造の地図製作の手法と、個人の抵抗と反抗と敗北の痛烈な表現により)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2002 | 嘘から出たまこと | マリオ・バルガス=リョサ 著 | 現代企画室 | 2010.2 | 902.3/213N |
2000 | チボの狂宴 | マリオ・バルガス=リョサ 著 | 作品社 | 2011.1 | 963/189N/バル |
1997 | 若い小説家に宛てた手紙 | マリオ・バルガス=リョサ 著 | 新潮社 | 2000.7 | 901.3/71N |
1977 | フリアとシナリオライター | マリオ・バルガス=リョサ 著 | 国書刊行会 | 2004.5 | 963/130N/バル |
1966 | 緑の家 | マリオ・バルガス=リョサ 著 | 新潮社 | 1995.3 | L963/56N/バル |
2000年代
ヘルタ・ミュラー(2009年受賞、ドイツ)
【経歴】
ドイツ系少数民族としてルーマニア西部のバナート地方に誕生。1984年、ルーマニアで職業に就くことと作品の発表を禁じられ、1987年にドイツに政治亡命。ヨーロッパ文学賞、国際IMPACダブリン文学賞など、数多くの文学賞を受賞。(1953~)
【ノーベル賞受賞理由】
“who, with the concentration of poetry and the frankness of prose, depicts the landscape of the dispossessed”
(韻文の濃密さと散文の率直さをもって疎外された人びとの風景を描き出している)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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1992 | 狙われたキツネ | ヘルタ・ミュラー 著 | 三修社 | 2000.5 | 943/220N/ミユ |
1982 | 澱み | ヘルタ・ミュラー 著 | 三修社 | 2010.10 | 943/715N/ミユ |
ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ(2008年受賞、フランス)
【経歴】
1940年に南フランスのニースでフランス籍の母とイギリス籍の父の間に生れ、ニースの他に幼少期一時期をナイジェリアで過ごす。1963年に『調書』で作家デビューし、ルノドー賞を受賞。(1940~)
【ノーベル賞受賞理由】
“author of new departures, poetic adventure and sensual ecstasy, explorer of a humanity beyond and below the reigning civilization”
(新しい旅立ち、詩的な冒険、官能的な喜びの作家であり、支配的な文明を超越した人間性の探求者)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2004 | アフリカの人 父の肖像 | ル・クレジオ 著 | 集英社 | 2006.3 | 950.2/357N/ルク |
2003 | はじまりの時 上 下 | ル・クレジオ 著 | 原書房 | 2005.7 | 953/866N/ルク |
1999 | 偶然 帆船アザールの冒険 | ル・クレジオ 著 | 集英社 | 2002.3 | 953/649N/ルク |
1997 | 黄金(きん)の魚 | ル・クレジオ 著 | 北冬舎 | 2003.2 | 953/760N/ルク |
1992 | パワナ くじらの失楽園 | ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1995.5 | 953/269N/ルク |
1992 | さまよえる星 | ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1994.11 | 953/248N/ルク |
1991 | オニチャ | ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1993.5 | 953/131N/ルク |
1989 | 春その他の季節 | ル・クレジオ 著 | 集英社 | 1993.9 | 953/194N/ルク |
1986 | ロドリゲス島への旅 日記 | J・M・G・ル・クレジオ 著 | 朝日出版社 | 1988.9 | 244/2113/# |
1985 | 黄金探索者 | J・M・G・ル・クレジオ 著 | 河出書房新社 | 1993.12 | 953/202N/ルク(3) |
1982 | ロンドその他の三面記事 | ル・クレジオ 著 | 白水社 | 1991.11 | 953/57N/ルク(2) |
1980 | 砂漠 | ル・クレジオ 著 | 河出書房新社 | 1983.5 | 257/8191/# |
1978 | 海を見たことがなかった少年 モンドほか子供たちの物語 | ル・クレジオ 著 | 集英社 | 1988.5 | 257/9517/# |
1975 | 向こう側への旅 | J・M・G・ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1979.2 | 257/7123/# |
1973 | 巨人たち | ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1976 | 257/6447/# |
1971 | 悪魔祓い | J.M.G.ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1977 | 579/115/# |
1970 | 戦争 | ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1976 | 257/5287/# |
1969 | 逃亡の書 | ル・クレジオ 著 | 257/5041/# | 1971 | 933/8591N/レツ |
1967 | 愛する大地 テラ・アマータ | ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1975 | 257/4491/# |
1966 | 大洪水 | J.M.G.ル・クレジオ 著 | 河出書房新社 | 1977 | 953/48N/ルク |
1965 | 発熱 | J.M.G.ル・クレジオ [著] | 新潮社 | 1976 | 953/92 |
1963 | 調書 | ル・クレジオ 著 | 新潮社 | 1966 | 953/L11/1 |
ドリス・レッシング(2007年受賞、イギリス)
【経歴】
ペルシャ(現・イラン)で、イギリス人家庭に生まれる。5歳の時に、ジンバブエ(アフリカ南部の国)へ入植し、 人格形成期をその農場で過ごす。
2度の結婚・離婚を経て、1949年にイギリスに渡り、創作活動を始めた。(1919~)
【ノーベル賞受賞理由】
“that epicist of the female experience, who with scepticism, fire and visionary power has subjected a divided civilisation to scrutiny”
(女性の経験を叙事詩的に描いた。懐疑と激情、予見力をもって、分裂する現代社会〔分断された文明〕を吟味し、題材にした)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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1996 | ラブ・アゲイン | ドリス・レッシング 著 | アストラル | 2004.4 | 933/6846N/レツ |
1988 | 破壊者ベンの誕生 新潮文庫 | ドリス・レッシング [著] | 新潮社 | 1994.9 | L933/2847N/レッ |
1987 | アフガニスタンの風 双書・20世紀紀行 | ドリス・レッシング 著 | 晶文社 | 1988.1 | 935/31 |
1983 | 夕映えの道 よき隣人の日記 | ドリス・レッシング 著 | 集英社 | 2003.9 | 933/6611N/レツ |
1979 | シカスタ アルゴ座のカノープス フィクションの楽しみ | ドリス・レッシング 著 | 水声社 | 2008.1 | 933/8591N/レツ |
1974 | 生存者の回想 フィクションの楽しみ | ドリス・レッシング 著 | 水声社 | 2007.12 | 933/8555N/レツ |
1973 | 暮れなずむ女 フィクションの楽しみ | ドリス・レッシング 著 | 水声社 | 2007.12 | 933/8556N/レツ |
1967 | なんといったって猫 | ドリス・レッシング 著 | 晶文社 | 1987.6 | 933/746 |
1962 | 黄金のノート | ドリス・レッシング 著 | 英雄社 | 1983.1 | 933/1027 |
1950 | 草は歌っている 今日の文学 | ドリス・レッシング 著 | 晶文社 | 1970 | 933/L11/1 |
作品集 | ドリス・レッシングの珠玉短編集 男と女の世界 | ドリス・レッシング 著 | 英宝社 | 2001.3 | 933/5336N/レツ |
オルハン・パムク(2006年受賞、トルコ)
【経歴】
イスタンブール生まれのトルコの作家。伝統的なオスマン風から西欧風へと変化する時代を生きてきました。
イスタンブール工科大学で建築学を学んだ後、イスタンブール大学でジャーナリズムを研究しました。
実験的な手法で小説を書いており、作風は内省的なものが多いです。(1952~)
【ノーベル賞受賞理由】
“who in the quest for the melancholic soul of his native city has discovered new symbols for the clash and interlacing of cultures”
(故郷の都市の陰鬱な魂を求める探求の中で、文明の衝突と混在の象徴を見出した)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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2003 | イスタンブール 思い出とこの町 | オルハン・パムク [著] | 藤原書店 | 2007.7 | 929.5/16N |
2002 | 雪 | オルハン・パムク [著] | 藤原書店 | 2006.3 | 929.5/13N |
1998 | わたしの名は紅 | オルハン・パムク [著] | 藤原書店 | 2004.11 | 929.5/12N |
ノーベル賞受賞講演 | 父のトランク ノーベル文学賞受賞講演 | オルハン・パムク [述] | 藤原書店 | 2007.5 | 929.5/15N |
ハロルド・ピンター(2005年受賞、イギリス)
【経歴】
イギリスにて、ユダヤ系の両親のもとに生まれ、ユーロッパの反ユダヤ主義や第二次世界大戦の爆撃を経験しました。
舞台俳優となった後に、劇作家に転身しました。 説明的な台詞を嫌い、敢えて状況が理解しづらい劇を作り、不条理演劇の大家と評されています。(1930~)
【ノーベル賞受賞理由】
“who in his plays uncovers the precipice under everyday prattle and forces entry into oppression’s closed rooms”
(劇中で、日常の対話の中に隠されている危機をあらわにし、抑圧の閉ざされた空間への通路を押し開いた)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
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全集 | ハロルド・ピンター全集 1 | ハロルド・ピンター [著] | 新潮社 | 1985 | 932/17 |
ハロルド・ピンター全集 2 | ハロルド・ピンター [著] | 新潮社 | 1977 | 932/17 | |
ハロルド・ピンター全集 3 | ハロルド・ピンター [著] | 新潮社 | 1985 | 932/17 |
エルフリーデ・イェリネク(2004年受賞、オーストリア)
【経歴】
オーストリアの作家です。 ウィーン市立音楽院でオルガン、ウィーン大学で演劇学と歴史を学びました。
その文章は、散文的の文体と詩的な文体、まじない言葉のような文体と賛美歌的な文体が交じり合っています。(1946~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for her musical flow of voices and counter-voices in novels and plays that with extraordinary linguistic zeal reveal the absurdity of society’s clich?s and their subjugating power”
(豊かな音楽性を持つ多声的な表現で描いた小説や戯曲によって、社会の陳腐さや抑圧が生む不条理を暴いた)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
1991 | トーテンアウベルク 屍かさなる緑の山野 | エルフリーデ・イェリネク 著 | 三元社 | 1996.8 | 943/129N/イエ |
戯曲集 | ドイツ現代戯曲選 9 汝、気にすることなかれ | エルフリーデ・イェリネク 著 | 論創社 | 2006.3 | 942/52N/9 |
ドイツ現代戯曲選 28 レストハウス,あるいは女はみんなこうしたもの | エルフリーデ・イェリネク 著 | 論創社 | 2007.6 | 942/52N/28 |
ジョン・クッツェー(2003年受賞、南アフリカ共和国)
【経歴】
南アフリカ共和国出身です。18世紀に入植したアフリカーナ(オランダ系移民)の家系に生まれました。 西洋文明の残酷な合理主義や見せかけのモラルに対して疑念を抱き、容赦なく批判しました。(1940~)
【ノーベル賞受賞理由】
“who in innumerable guises portrays the surprising involvement of the outsider”
(数え切れないほどの手法を用いて、外部の者が巻き込まれていくさまを驚くべき物語として描いた)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2003 | エリザベス・コステロ | J.M.クッツェー 著 | 早川書房 | 2005.2 | 933/7203N/クツ |
1999 | 恥辱 | J.M.クッツェー 著 | 早川書房 | 2000.11 | 933/5201N/クツ |
1999 | 動物のいのち | J.M.クッツェー [著] | 大月書店 | 2003.11 | 933/6690N/クツ |
1997 | 少年時代 Lettres | J.M.クッツェー [著] | みすず書房 | 1999.8 | 933/4550N/クツ |
1994 | ペテルブルグの文豪(マスター) 新しい<世界文学>シリーズ | J.M.クッツェー 著 | 平凡社 | 1997.4 | 933/3574N/クツ |
1986 | 敵あるいはフォー 新しいイギリスの小説 | J・M・クッツェー 著 | 白水社 | 1992.4 | 933/397N/クッ |
1983 | マイケル・K ちくま文庫 | J.M.クッツェー 著 | 筑摩書房 | 2006.8 | L933/8013N/クツ |
1980 | 麦秋を待ちながら(『集英社ギャラリー<世界の文学> 20』所収) | —– | 集英社 | 1991.6 | 908/3N/20 |
1980 | 石の女 アフリカ文学叢書 | J.M.クッツェー 著 | スリーエーネットワーク | 1997.6 | 933/3716N/クツ |
1974 | ダスクランド アフリカ文学叢書 | J.M.クッツェー 著 | スリーエーネットワーク | 1994.12 | 933/2250N/クッ |
ケルテース・イムレ(2002年受賞、ハンガリー)
【経歴】
ハンガリーで、ユダヤ系の家系に生まれました。第二次世界大戦中にアウシュヴィッツ収容所に強制収容された体験をもとに、自伝形式の小説を書きました。(1929~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for writing that upholds the fragile experience of the individual against the barbaric arbitrariness of history”
(歴史の野蛮な専横に対抗する、か弱い個人の経験を支持する著作を書いた)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
1975 | 運命ではなく | ケルテース・イムレ 著 | 国書刊行会 | 2003.7 | 993.7/5N/(2) |
V・S・ナイポール(2001年受賞、イギリス)
【経歴】
イギリスの作家。旧イギリス領西インド諸島で、インド人移民の家系に生まれ、その後イギリスに移住しました。トリニダードのインド人社会を舞台にした小説を数多く書きました。また、第三世界に広がりつつあるナショナリズムや、植民地主義の悪影響を題材にした作品も発表しています。
アジア・アフリカ・アメリカを旅し、フリーのジャーナリストとして紀行文を発表しています。文学の貢献により、イギリス王室より貴族の称号を授与されました。(1932~)
【ノーベル賞受賞理由】
“for having united perceptive narrative and incorruptible scrutiny in works that compel us to see the presence of suppressed histories”
(知覚性に富んだ文体と永続的な調査により、抑圧された歴史の存在を読者に示した)
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【小説】
発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
2004 | 魔法の種 | V.S.ナイポール 著 | 岩波書店 | 2007.9 | 933/8494N/ナイ |
2001 | ある放浪者の半生 | V.S.ナイポール 著 | 岩波書店 | 2002.9 | 933/6191N/ナイ |
1980 | エバ・ペロンの帰還 | V・S・ナイポール [著] | TBSブリタニカ | 1982.1 | 936/180 |
1979 | 暗い河 | V・S・ナイポール [著] | TBSブリタニカ | 1981.12 | 3/6361N/ナイ |
1971 | 自由の国で V.S.ナイポール・コレクション | V.S.ナイポール 著 | 草思社 | 2007.12 | 933/8603N/ナイ |
1959 | ミゲル・ストリート | V.S.ナイポール [著] | 岩波書店 | 2005.2 | 933/7216N/ナイ |
1957 | 神秘な指圧師 V.S.ナイポール・コレクション | V.S.ナイポール 著 | 草思社 | 2002.2 | 933/5792N/ナイ |
【紀行文】
発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
1998 | イスラム再訪 上 | V.S.ナイポール [著] | 岩波書店 | 2001.1 | 935/70N |
1998 | イスラム再訪 下 | V.S.ナイポール [著] | 岩波書店 | 2001.1 | 935/70N |
1990 | インド・新しい顔 上 大変革の胎動 | V.S.ナイポール 著 | サイマル出版会 | 1997.8 | 935/52N |
1990 | インド・新しい顔 下 大変革の胎動 | V.S.ナイポール 著 | サイマル出版会 | 1997.8 | 935/52N |
1990 | インド・新しい顔 上 | V.S.ナイポール [著] | 岩波書店 | 2002.3 | 935/52N/(2) |
1990 | インド・新しい顔 下 | V.S.ナイポール [著] | 岩波書店 | 2002.3 | 935/52N/(2) |
1984 | 中心の発見 V.S.ナイポール・コレクション | V.S.ナイポール 著 | 草思社 | 2003.1 | 930.28/736N/ナイ |
1981 | イスラム紀行 上 | V・S・ナイポール 著 | TBSブリタニカ | 1983.3 | 935/21 |
1981 | イスラム紀行 下 | V・S・ナイポール 著 | TBSブリタニカ | 1983.3 | 935/21 |
1977 | インド傷ついた文明 岩波現代選書 | V.S.ナイポール 著 | 岩波書店 | 1979 | 302.2/106 |
1964 | インド・闇の領域 | V・S・ナイポール 著 | 人文書院 | 1985.2 | 935/24 |
1964 | インド・光と風 | V・S・ナイポール 著 | 人文書院 | 1985.7 | 935/26 |
ガオ・シンジェン〔高行健〕
(2000年受賞、現在フランス国籍、中国出身)
【経歴】
中国出身。文化大革命の時代の再教育施設に送られた経験を持ちます。西欧の手法を大胆に取り入れた戯曲を発表していましたが、中国にて演劇作品の発表が禁じられた後、政治亡命を行い、1997年フランス国籍を取得しました。その後、個人のルーツ、内面の平和、自由を求める探求を作品を通じて行っています。 (1940~)
2000年に華人として初のノーベル文学賞を受賞しました。
【ノーベル賞受賞理由】
“for an oeuvre of universal validity, bitter insights and linguistic ingenuity, which has opened new paths for the Chinese novel and drama”
(普遍的正当性、痛烈な洞察力、言語的精巧さにより、中国文学に新たな道を開いた)
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発表年 | 書名 | 著者 | 出版者 | 出版年 | 請求記号 |
---|---|---|---|---|---|
1998 | ある男の聖書 | 高行健 著 | 集英社 | 2001.11 | 923.7/130N/ガオ |
1990 | 霊山 | 高行健 著 | 集英社 | 2003.1 | 923.7/163N/ガオ |
1980-1986 | 母 | 高行健 著 | 集英社 | 2005.5 | 923.7/181N/ガオ |
戯曲集 | 高行健戯曲集 | 高行健 [著] | 晩成書房 | 2003.7 | 922.7/3N |
中国現代戯曲集 第1集 | 話劇人社中国現代戯曲集編集委員会 編集 | 晩成書房 | 1994.8 | 922.7/1N/1 | |
中国現代戯曲集 第2集 | 話劇人社中国現代戯曲集編集委員会 編集 | 晩成書房 | 1995.1 | 922.7/1N/2 | |
中国現代戯曲集 第3集 | 話劇人社中国現代戯曲集編集委員会 編集 | 晩成書房 | 1998.1 | 922.7/1N/3 |
2000年以前のノーベル文学賞作品集