職員の日記帳(2022年6月)

更新日:2022年6月30日

職員の日記帳(2022年6月)

タイムトラベルと相対性理論​

投稿者:ひやむぎ 2022年6月30日

6月30日は「アインシュタイン記念日」。
1905年のこの日に、アインシュタインが相対性理論の最初の論文を発表しました。
相対性理論では、光の速さに近づくほど、時間の流れは遅くなることが明らかになりました。時間は普遍的なもので、どこにいる誰に対しても同じように流れるという前提が覆されたのです。時間の流れが一定ではないということは…タイムトラベルも可能なのでしょうか?

タイムマシンをつくろう!』(ポール・デイヴィス/著 林一/訳 草思社 2003年)
この本では、相対性理論やワームホールなどの理論を踏まえて、物理学者である著者がタイムマシンをいかに作り出すかを考えます。時空についての現代物理学の興味深い一面を垣間見ることができます。

様々な議論が交わされながらも、今のところは実現していないタイムトラベルですが、小説の世界では想像の翼を広げた人々によって様々な物語が生み出されてきました。
皆さんはお気に入りのタイムトラベル小説はありますか?ここで、私のおすすめを一冊ご紹介します。

時の“風”に吹かれて』(梶尾真治/著 光文社 2006年)
表題作では、火災事故で死んでしまう憧れの人の運命を変えるために、男はタイムマシンに乗ることを決意します。ただし、過去にとどまれるのは時の風に追いつかれるまでの50分のみ。焦りの中で、男が葛藤するさまが描かれます。他にも時間にまつわる短篇が収録されています。

タイムトラベルのお話につきものなのは、時間を移動した先での予期せぬトラブルです。例えばタイムマシンが壊れてしまって元の時代に戻れなくなってしまった!という事態に陥ることも考えられますよね。そんな時にぴったりの本があります。

ゼロからつくる科学文明:タイムトラベラーのためのサバイバルガイド』(ライアン・ノース/著 吉田三知世/訳 早川書房 2020年)
過去から現代に帰ることができなくなったタイムトラベラーが、ゼロから文明を発明するためのガイドブックです。文字、農業、音楽からコンピューターまで、人類が手探りで数百年かけて築いた文明を、現代の知識を駆使して最速でつくり出す方法を知ることができます。

皆さんはもしタイムトラベルをするとしたら、いつの時代で何をしたいでしょうか?時間をめぐる本を読みながら、思いをはせてみるのも良いかもしれません。

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