田中氏は、FCの仕事は頭を下げることですと語られ、「ロケ地関係者に頭を下げてお願いすることから始まり、撮影現場で何か起こると頭をさげて謝り、無事に撮影が終わってもありがとうございましたと頭を下げることで終わります」というお言葉でしめくくられました。一見、楽しく華やかに見える仕事ですが実際は深夜の撮影や長時間の撮影の付き添い、関係部署への粘り強い交渉や事後処理など体力と忍耐がいる仕事だと思いました。しかしながら地域と映画を愛する人にとっては大変やりがいと魅力のある仕事でこれからより一層需要が伸びていく分野だと思われました。
　質疑応答ではFCを目指している方からの質問もあり、田中氏から来年から日本でもFCの資格制度が始まること、米国での資格取得事情などお答えいただきました。
　アンケートは約8割の方が提出いただき、全員の方から「大変よかった」「よかった」と回答をいただきました。撮影現場の映像もたっぷりと見せていただき、撮影のエピソードも挟みながら楽しく聴いていただけたと思います。何より講師のお二人の情熱を強く感じることができたビジネスセミナーとなりました。

　アンケートでは多くの方が感想を書いていただき、
「FCの内容についてとてもよくわかった。説明がわかりやすかった。」
「たいへん魅力のある分野で、これから関西の活性化のために伸びてほしい分野。がんばっているおふたりの講師もその熱意が伝わってきたし、神戸・大阪を愛しておられるのがよく分った。」
「映画のロケがあるということは市民の話題ともなり、活気にもつながります。今は少ない人数体制で苦労されていることが伝わりました。日本の活気につながるよう活躍を期待しております。」
「大阪・神戸だけでなく両方のお話が聞けて色々な問題があるのがわかり、これから何かできることはないかなと考える機会ができました。地域に根ざした映像関係の仕事をしていきたいと思っているので、こういう仕事がしたいと改めて思いました。」
「映画が大好きなので、撮影の裏話をきけてよかったです。私は現在シネマライターとして活動しておりますので、今後、関西の映画業界、クリエイター、自治体などが一体となって盛り上げていければいいなと思いました」 「興味深く楽しく聞かせて頂きました。撮影の現場をみる事によってまた映画を違う角度から見ることが出来ました。日本映画はなかなか観ませんが今後、映画館に足を運ぼうかと思います」
「大変ためになった。普段見られない映像や様々な裏話が聞けて良かった」
「貴重な話や映像を提供していただいてとても有意義でした。」
「フィルムコミッションという仕事の事、また映像製作の裏側や日本の映画製作の現状など、大変貴重なお話をたくさん聞けて良い勉強になりました」
「大阪FCは大変そうですが、うまくいくように応援しています」
「また機会があれば参加したい。エキストラとしても登録してみたい。」
「自分にとって本当に興味深く、人生において初めてこんな仕事がしたいと思うものでした。FCの一番の目的は地元にお金を落としてもらい、活性化させる事だとうかがいました。それにはFCが非営利であり、製作者の希望に確実に答え、地元に働きかけ、お互いが好きになれる仕事をする事が大切だと分かりました。」
などなど神戸・大阪のＦＣを盛り上げ、応援していきたいというメッセージを多数いただきました。
　関西の自治体の観光セクションの方々も多数参加くださり、講演後は名刺交換が行われました。４月から関西のＦＣのネットワークに向けて動き出す予定とお聞きしています。各自治体が連携し関西での撮影を通して日本全国ひいては世界に向けて関西の魅力をアピールできたらいいですね。ご参加くださいました皆様ありがとうございました。

>> 「フィルムコミッショナーの仕事」配布資料