としょかんせんなりびょうたん
(資料紹介のページ)
2006年6月掲載
 ☆他の号はこちら としょかんせんなりびょうたんINDEX
 
雨、お天気にちなんだ本
 6月と言えば雨の季節。あぁうれしい!という方は少ないかも知れませんね。
いろんな切り口で、雨や天気にちなんだ資料を探してみました。
どうぞいつもと違う眼で、6月の空を見上げてみてください。
 
<書名(タイトル)の部分をクリックすると、蔵書検索の書誌詳細表示画面を見ることができます>
 
雨の名前
高橋順子文 佐藤秀明写真 小学館 2001年6月刊
「雨の名前」表紙画像  「洒涙雨」(さいるいう)という言葉をご存じでしょうか。「陰暦七月七日の七夕の日に降る雨のこと。牽牛と織姫が逢瀬の後に流す惜別の涙とも、あるいは逢瀬がかなわなかった哀しみの雨ともいう」(p.81)。切なく、でも素敵な言葉ですね。
 紹介されている雨の名前は、なんと422語。美しい写真とともに、たくさんの「雨たち」が登場します。雨の多い日本ならではですが、日本語の豊かさを実感させられる一冊です。
 このお二人のコンビでは、他にも、『風の名前』(小学館 2002年5月刊)と『花の名前』(小学館 2005年5月刊)の2冊の「まほろば歳時記」が出版されています。あわせてお楽しみください。

 
  
ムラセ係長、雨水で世直し!
秋山眞芸実著 岩波書店 2005年3月刊
「ムラセ係長、雨水で世直し!」表紙画像  雨は、うっとうしいものでしょうか。それとも、「恵みの雨」で、喜ばしいものでしょうか。
 この本では、東京都墨田区役所の「ムラセ係長」が、区民と協働で雨水利用を実現してきた例を中心に、全国に雨水利用が広がっていく様子が紹介されています。
 この「ムラセ係長」こと村瀬誠氏は、平成18年7月1日(土)開催の、「雨水ふれあいセミナー」(主催:大阪府、関西雨水市民の会 会場:エル大阪(大阪府立労働センター))の講師のお一人です。

 セミナーの詳しいご案内は、大阪府のホームページをごらんください。
 
雨、あめ
ピーター・スピアー[著] 評論社 1984年6月刊
「雨、あめ」表紙画像  雨の日はうっとうしいと思うのは、大人だけなのでしょうか。子どもたちは雨の日だって元気いっぱい。レインコートを着て、長靴をはいて外へ飛び出して行きます。雨どいから落ちる水で遊んだり、雨水のついた蜘蛛の巣に見入ったり・・・。散々遊んだ後は、お母さんの待つ暖かいおうちへと帰って行きます。
 文字のない絵本です。文字のない絵本は読み聞かせするのが難しいと思っていませんか。いえいえ文字のない絵本は、好きなように読めて(!)何通りにも楽しめますよ。スピアーの絵は、とても細部まで丁寧に描かれていて、雨の日の冒険へと誘ってくれます。
 
和菓子のほん(月刊たくさんのふしぎ第231号)
中山圭子文 阿部真由美絵 福音館書店 2004年6月刊
「和菓子のほん」表紙画像
 「水無月」(陰暦6月の異称)という名の和菓子があります。
 三角形のういろう風生地に小豆を散らしたもので、見たことや食べたことのある人が多いのではないでしょうか。
 とくに京都では、「夏越の祓え(なごしのはらえ。毎年6月晦日に宮中および各神社で行われる祓えの行事)」の時期に食べるお菓子として、なじみが深いようです。
 また和菓子には、「雨」を小豆をつかって表現したものが多く、小豆餡(あずきあん)、砂糖、もち米の粉をそぼろ状にして蒸し上げたものを「時雨種(しぐれだね)」とよび、「黄身時雨」「時雨餅」などの名を持つお菓子があります。
 ちなみに、6月16日は「和菓子の日」ということです。
 目にもおいしい和菓子の本はいかがでしょうか。
 
 以下の資料も参考にしました。イラストや写真が多く、小さめで読みやすくまとまっています。
事典和菓子の世界』(中山圭子著 岩波書店 2006年2月刊 *貸出不可)
和菓子歳時記 季節を観る&味わう』(婦人画報社 1994年4月刊)
 
災害列島 2005
河川情報センター企画・編集 国土交通省河川局防災課災害対策室 2005年3月刊
「災害列島2005」表紙画像  「2004年の災害を振り返る」という副題の示す通りの内容です。梅雨を迎え、台風へと大雨シーズン到来です。この本を手にとると当時のニュースがよみがえります。自然の恐ろしさを忘れずに、きちんと備えておきたいですね。当館では1999年のものから所蔵しております。
 
効果音大全集 37 自然と火関係
キングレコード 1995年8月刊
「効果音大全集37自然と火関係」外観画像  このCDには、雨のいろいろとして、「軒端の雨」「そぼ降る雨」「水面に降る雨」「吹き降りの雨」「小雨」「糠雨」など、いろいろな雨の音が入っています。「梅雨の雨(ビルの谷間)」もありますが、さて、どんな風に違うのでしょうか。
 この他、CD『サウンド・エフェクト・ライブラリー 効果音ベスト[1]自然』(日本コロムビア 1998年11月刊)には、雨の項に「激しい雨」「遠雷の聞こえる雨」などが、同シリーズの『[2]交通』(同)には、「雨の日の交差点」がおさめられています。
 雨の休日、図書館から借りた本で雨の名前を調べながら、図書館から借りたCDの雨の音と、本物の雨の音とを、聞きくらべてみるのも面白いかもしれませんね。

作成:資料情報課


ボール中央図書館のページへ
ボール大阪府立図書館のページへ