としょかんせんなりびょうたん
(資料紹介のページ)
2006年5月掲載
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「開館10周年」にちなんで〜いろいろな「10」といろいろな「図書館」〜
 大阪府立中央図書館は、平成18(2006)年5月10日、開館から10周年を迎えました。
 オーディオ・ビジュアル室(AV室)も、開室から10周年。大阪府立図書館が、AV室で、音響・映像資料の提供サービスを始めたのは、10年前、中央図書館の開館と同時でした。
 この10年間で集められた資料は、音響ではカセットテープ、CDなど16,407点、映像ではビデオテープ、DVDなど12,963点、媒体もさまざまです。
 「本」に比べて傷みやすく、絶版も早い傾向のあるオーディオ・ビジュアル資料は、こわれてしまうと補充が難しいのが泣きどころですが、映像資料の一番の人気分野である落語のビデオの中には、なんと貸出利用回数が280回を超えても、まだまだ活躍中のものがあります。もともとのテープの品質もありますが、やはりみなさまが大事に扱ってくださったおかげではないでしょうか。ありがとうございます。
 映像資料では、このほか、古今東西の映画の名作や、スポーツや語学学習などのハウツーもの、歴史映像の多く含まれたドキュメンタリーなどが人気です。
 音響資料でも、落語、漫才など、お笑い分野はやはり根強い人気です。そのほか、童謡、文学作品の朗読、法話、各種講座なども非常によく利用されています。
 また、個人では発行情報そのものが入手しにくい非売品資料も図書館にはたくさんあります。中でも、最近では、官公庁や企業メセナにより制作された『食の安全』や『犯罪・事故防止』など今の世相を反映したテーマの作品が、自由研究や調べ物のとりかかり口として、着実に活用されています。今後も、映像資料の著作権処理やユニバーサル仕様、バリアフリーなどの観点に留意しながら、資料を充実させていくとともに、この「せんなりびょうたん」コーナーでも、代表的なものをご紹介していきたいと思いますので、みなさま、どうぞ、ご活用ください。
 
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ここには私の読める本がある〜視覚障害児のための「わんぱく文庫」(ビデオ)
黒瀬映像演出事務所企画・制作 ビデオ工房AKAME 2003年刊
「ここには私の読める本がある」外観画像  みなさまは、もう、わんぱく文庫をご存知ですか? 
 大阪府立中央図書館開館の年から、こども資料室で、視覚障害児のための点訳図書を公開されているわんぱく文庫。この10年を、ともに歩んできました。
 その、わんぱく文庫を紹介したドキュメンタリービデオ、『ここには私の読める本がある〜視覚障害児のための「わんぱく文庫」』を、ぜひ一度、ごらんください。
  
大分県立図書館百年史
大分県立図書館編 大分県立図書館 2005年2月刊
「大分県立図書館百年史」表紙画像  今年は大阪府立中央図書館開館10周年です。
 これからも100周年を目指して、資料の収集や保存に励みたいと思います。百年先の誰かが手に取るかもしれないかと思うとワクワクします。
 さて日本には100周年をすでに迎えた図書館がいくつかあります。今回ご紹介している大分県立図書館のように記念誌が発行されています。
 2004年に100周年を迎えた大阪府立中之島図書館をはじめ高知県立図書館宮城県図書館秋田県立図書館宮崎県立図書館茨城県立図書館山口県立図書館などの記念誌を所蔵しています。これらを開いて、昔の図書館にタイムスリップするのはいかがでしょうか?
 
ごめんなさいフォリオさん
ジョー・ファルタードさく フレデリク・ジョーえ とりごえしんやく ブックローン出版 1989年12月刊
「ごめんなさいフォリオさん」表紙画像  ある年のクリスマス、ぼくは図書館で本を借りました。とってもおもしろくて、何回も何回も読みました。年が明けて、本を返しに行こうと思ったんだけど、次々とアクシデントが起こります。図書館員のフォリオさんが、翌年のクリスマスプレゼントにサンタさんからもらったものは・・・。
 この本は、残念ながら、現在絶版になっています。図書館でご利用ください。
 私たち図書館員は、求めている人に求めている本を提供することを使命としています。この男の子のようにどこに行くときも持っていって読みたくなるような本と出会えますように。
 
ジュマンジ
クリス・バン・オールスバーグさく へんみまさなおやく ほるぷ出版 1984年7月刊
「ジュマンジ」表紙画像  10年前、1996年3月に日本で公開された映画『ジュマンジ』の原作絵本。
 留守番中に退屈していた姉弟が公園で拾ったゲームで遊び始めたとたん、ジャングルに引き込まれてしまいます。陰影に富み、写実的でありながら幻想的でもある不思議な魅力のある挿絵によって、家の中に出現した別世界が見事に表現されています。
 オールズバーグは米国生まれの絵本作家で、すぐれた作品を数多く生み出しています。2004年には『急行「北極号」』(1987年河出書房新社刊2003年あすなろ書房刊)、2005年にはジュマンジの続編『ザスーラ』も映画化されました。(残念ながら、映画のビデオ・DVDは当館未所蔵です。)
 
共生型まちづくりの構想と現実 関西学研都市の研究
三沢謙一編著 晃洋書房 2006年2月刊
「共生型まちづくりの構想と現実」表紙画像  2006年3月27日、大阪府立中央図書館の最寄り駅を含む「近鉄けいはんな線」が開業し、地下鉄中央線との統一愛称「ゆめはんな」のもと、沿線では様々なイベントが行われています。
 本書は、京都・大阪・奈良にまたがる関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)を対象として、「共生型まちづくり」の観点から10年間にわたって行われた共同研究の成果をまとめています。読み物というよりは研究書であり、約600頁というボリュームで、少し読むのに骨が折れるかもしれません。しかし本書は単なる地域調査にとどまらず、過去から現在に至るまでの住民の暮らし方・考え方を、具体的事例を引き、社会情勢の変化の影響をも示唆しつつ、きめ細かに再現しています。「家」「まち」「人」とつねに関わって生きている我々にとって、興味深い内容ではないかと思います。
 
OSK face 80th anniversary special(中央貸出不可 中之島貸出可)
OSK日本歌劇団 2002年4月刊
「OSK face」表紙画像  大阪に生まれ、80余年の伝統を誇るOSK日本歌劇団。劇団所在地は地元東大阪でした。近鉄の傘下を離れる前に出された「FACE」(技芸員名簿)の80周年特別号です。「公演でみる10年間の歩み」には、多くの写真とともに、70周年から80周年までの公演年表も載っています。スターのインタビューや座談会もあり豪華です。 

 その他にもOSKに関する資料をいろいろ所蔵しています。

『OSK our songs, our dreams 日本歌劇団創立80周年記念CD』(中央貸出可 2002年) Vol.1 Vol.2 Vol.3
 同じく80周年を記念して出された主題歌集です。

華麗なるレヴューの世界』(中央貸出可・不可一冊ずつ 中之島貸出不可 大阪市立住まいのミュージアム編集 2003年)
 2003年9月から10月に開催された大阪くらしの今昔館の展示パンフレットです。

『松竹百年史』(中之島貸出不可 松竹 1996年11月) 本文篇 演劇資料篇
 本文篇p.462〜549に「SKDの70年」があります。その中に「1.松竹楽劇部、大阪に誕生」「6.OSSKの革新」「9.大阪松竹歌劇団の独立」などの項目があります。演劇資料編には、p.947からの松竹歌劇の記録中に、「大阪松竹歌劇団」の項が独立してあり、p.954〜958に大正11年から昭和38年(日本歌劇団と改称するまで)の公演記録があります。

関連の記事を挙げておきます。
最初のひとつは中央所蔵分貸出可、中之島所蔵分貸出不可の図書です。
近代大阪の史跡探訪 改訂新版 大岡欽治 中瀬寿一編 1983年
p.130−135
↓大阪関連雑誌のため、以下は中之島所蔵で貸出不可です。ご注意ください。
イグザミナ 196 2004年1月
“OSK”復活のゴールはいつ!?−名称使用に「待った」やメンバー不足 新生名門劇団が乗り越えるべき課題 p.14−17
月刊せんば 143 1982年12月
特集大阪からOSKの灯を消すな
上方 4 1931年4月
松竹春のをどり−舞台装置及び照明について/大森正男 p.90−
上方芸能 149 2003年9月 P77/1N 大阪・古典2
アデューOSK−地域の大切な文化資源として(特集OSKの81年と新生へ)/松本茂章 p.3−10

「完全燃焼のラストステージ−ファイナルレビュー「Endrless Dream」から(特集OSKの81年と新生へ) p.36−38

アンケート各界22氏が綴る81年のかがやきと未来への期待(特集OSKの81年と新生へ) p.40−51

座談会−スターが語る 戦後OSKの道のりとそれぞれの出発(特集OSKの81年と新生へ) p.52−59

幅広い層に支えられた市民歌劇団づくり−「OSK存続の会」の現況とビジョン(特集OSKの81年と新生へ)/谷康滋 p.62−68
上方芸能 57 1978年7月
ミナミの幻影
上方芸能 98 1988年9月
藤井賢三社長にきく−明日への飛翔のために(創立70周年に向けて前進するOSK日本歌劇団) p.29−33

栄光のOSK66年史−名作で飛躍・発展(創立70周年に向けて前進するOSK日本歌劇団)/中谷厚行 p.34−37

私のレビュー論−ブームの中の危機(創立70周年に向けて前進するOSK日本歌劇団)/高井憲 p.38−39

OSK日本歌劇団スター名鑑−現役を代表する16人のプロフィール(創立70周年に向けて前進するOSK日本歌劇団)
上方芸能 99 1988年12月
レビュー(特集上方芸能はどう変わってきたか)/宇佐見正 p.37
大阪春秋 38 1983年12月
むかし懐し宝塚の歌・OSKの歌/香村為雄 p.81−85
大阪人 41(6) 1987年6月
OSKの健康診断書(大阪弁)/竹本浩三 p.10

大阪人 58(2) 2004年2月
ギタリスト 片野実雄−飛鳥明子とその時代 下(OSKストーリー80年の夢9)/松本茂章 p.75−77

大阪人 58(3) 2004年3月
「ハリウッドスターたち」−松竹座(OSKストーリー80年の夢10)/松本茂章 p75−77

大阪人 58(4) 2004年4月
恋愛手帖−アーサー美鈴とダニー・ケイ 松竹座(OSKストーリー80年の夢11)/松本茂章 p75−77

大阪人 58(5) 2004年5月
レビューの姉妹たち−日劇(OSKストーリー80年の夢12)/松本茂章 p.75−77

大阪人 58(6) 2004年6月
あやめ池とともに 嵯峨みさ緒(OSKストーリー80年の夢13)/松本茂章 p.75−77

大阪人 59(7) 2005年7月 P29/10N 大阪・古典2
追憶の大劇 下(OSKストーリー80年の夢25)/松本茂章 p.75−77

作成:資料情報課


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