大阪府立中央図書館だより はるみや 1998.春号 No.5 目次 株式会社大阪府立図書館中央店 館長 高田勝弘 人文系資料室のご案内 対面朗読室のご案内 小説読物室のご案内 ホール・会議室の利用について Mini Mini NEWS  あっ、ここにこんな本!!  大阪府立夕陽丘図書館 その歩みと継承 株式会社大阪府立図書館中央店 館長 高田勝弘  元旦付けで図書館勤務を命ぜられ、2力月余が経ったが、東京での研修を修了されたさる職員の復命では、館長の仕事は、1.図書館の方向をはっきり示す。2.職員を育てる。3.行政に信頼される。とのことであるらしい。これから館長としてどれだけの仕事ができるか、一抹の不安があるが、前進あるのみである。  この一月末現在で、当館にまつわる数値を拾ってみると、個人貸出数は703,641冊、登録者数は118,004人、購入・寄贈等図書受入冊数は37,586冊、その総額は146,839,844円、館の予算は817,189千円、府人口は8,823,311人となっている。これらの数値を一応基本として、民営企業という観点から当館を眺めてみたい。「そんな馬鹿な!」と思われる方は、「素人の戯言」とて流し読みくだされ。  当館を株式会社にたとえるならば、株主は8,823千余人となる。資本金は館の建設・設備費230億円とし、用地購入費は全額銀行からの長期借入とし、毎年金利を払っていくという前提とする。また、株式会社府立図書館中央店は、ホール事業等多角経営を行っているが、ここでは、試算を簡略化する意味で「個人貸出サービス」以外のものは度外視し、所蔵資料130万冊は滅価償却が終わっていることとする。  ところで、株主一人当たりの中央店への平均出資額は、2,606円、株主総会への出席者は、中央・中之島店あわせて118千人、出席率は1.33%となる。せめて先ずは10%を目標としたい。次に、新規商品37,586冊を購入したとした場合の単価は約3,900円、個人貸出冊数を同商品数で除した回転率は18.72回となる。9年度予算から新規商品購入費を差し引いた営業費を貸出冊数で除した営業単価は約900円となるから、中央店は、3,900円の商品を900円の費用をかけて株主に提供していることになる。この営業費は固定的要素が強いから、営業単価のコストダウンを図るには、サービス量を増やすしかない。  そこで、新規商品146,839千円は18.72回転しているので、総サービス価格は、2,748,826千円となる。ここから営業費・人件費・用地費借入利払を差し引くと、ザッと計算して6億円、これが配当金となる。資本金230億円に対し、配当率は2.61%となる。勿論、このサービス価格27億4,800万余円には、館内閲覧、同業他社への協力貸出、レファレンスサービス、館内各種施設利用サービス等は含まれていないから、また、年度末試算ではないので実際の中央店の配当率は、8%近くにハネ上るかも知れない。正確には専門家の企業診断に俟たねばならないが、中央店が優良企業であるか否かは、強制的に株を持たされ、株を売買できない株主さんが評価されることであろう。  紙数に限りがあるので先を急ぐと、民営企業としては、全社員が広告マンとなって中央店の多角的サービスを売り込むべく、あまねく株主に反復的にアッピールする必要がある。また、タックスペイヤーとしての株主の皆様にはご遠慮なくご注文をつけていただきたい。さらに数十年後の株主のための資料蓄積の在り方、また現に景気回復を切望され、株主の集合体でもある中小企業の経営と技術革新に寄与できるような中央店の在リ方についても衆知を集めて検討を深めたいと思う。 人文系資料室のご案内  当室には、全蔵書130万冊のうち人文科学の資料約12万冊があり、開架されているものは自由に手にとって見られるように書架に並べています。その他の出版の古いもの・利用のすくないものなどは閉架といって地下の書庫内の書架に並べています。  ここでは、開架の資料を中心にご紹介します。  図書館では、資料はその内容によって「日本十進分類法」(NDC エヌディーシー)に従い分類しています。分類番号は「三桁(+小数)」の数字で表し、小さい桁ほど概念は細かくなります。例えば、900:文学、910:日本文学、911:日本の詩歌、911.3:俳句、911.34:天明期の俳句、というぐあいです。  同じ分類番号のものに、更に通し番号が与えられます。この二つの番号の組み合わせが請求記号で、これによって資料を特定します。例えば、911.34/7N:『蕪村俳句集』また資料をこの請求記号の番号順に排列しています(この排列は乱れると、探し出すのが困難になります)。  分類番号の前についていることのある「A」や「L」などは、形・大きさが普通と異なるので別置することを示す記号です。通し番号の後ろに付いている「N」は現行のNDC分類に基づくという符号です(付いていないのは古いNDC,「#」が付くのはNDCではなく中之島図書館で使っていた全く別の分類法に基づくという符号です)。これらの符号も請求記号の一部として意味を持ちますので無視しないでください。  「人文(科学)系」とは人間の文化に関する分野を示しておリ,NDCで、0・1・2類(分類番号000番代、100番代、200番代)及び7・8・9類にあたるものです。(ちなみに3類は社会科学、4・5・6類は自然科学で、いづれも3階にあります)  このうち0〜2類を東翼(カウンターに向かって右方向)、7〜9類を西翼(左方向)の書架に配しています。 [0]類(総記)<約6,600冊>  内容としては、学問一般・図書館(010)・書誌学(020)などをさしますが、出版形態としての「全集・叢書」(080)も含みます。  たとえば『東洋文庫』『世界の名著』…色々な分野の個人全集など(但し文学者などの個人全集はその内容:たとえば「文学」などに分類されます)。  情報科学(コンピュータ科学)(007)・ジャーナリズム(070)は3階に配置します。 [1]類(哲学・宗教)<約10,100冊>  東洋思想(120)・西洋哲学(130)・心理学(140)・倫理学(150)・宗教(160)・神道(170)・仏教(180)・キリスト教(190)  占いや姓名判断(148)は心理学に含まれます。  宗教は、たとえば仏教では浄土真宗・禅宗などと、各宗派ごとに分かれます。 [2]類(歴史・地理)<約16、300冊>  歴史一般・世界史(200)・日本史(210),東洋史(220)・西洋史(230)・アフリ力史(240)・北米史(250)・南米史(260)・オセアニア史(270)  地域によって冊数にずいぶん差があります。日本史は更に時代別(210.2〜210.7)、地域別(211〜219)に細かく分類されます。(大阪関係のもの(216.3)は、中之島図書館が充実していますが、当館では立地している東大阪を含めさほど蓄積がありません。)  ●伝記(280)    個人伝記(289)は日本・東洋・西洋それぞれに被伝者(誰の伝記か)の名前(姓の最初の2文字)の50音順に並べています。  ●地誌(290)    地域・国別に並べています。旅行ガイドのシリーズものは更にカウンター近くの低書架にも別置しています。  地図は形態が特殊なので地図帳は壁際の大型書架と低い書架とに分けていまず。(一枚ものの2万5千分1などの地形図は書庫内にあります)  なお、住宅地図は1階の小説読物室、路線価図、地番図(いわゆるブルーマップ)は3階の社会系資料室にあります。(いづれも近畿地方のみ所蔵) [7]類(芸術・美術)<約14,700冊>  美術(700)、彫刻(710)、絵画(720)、版画(730)、写真(740)、工芸(750)、音楽(760)、演劇(770)、スポーツ(780)、娯楽(790)  漫画(726.1)、書道(728)は絵画に、映画(778)は演劇に、釣(787)、プロレス(788.2)、競馬(788.5)はスポーツに、囲碁(795)、将棋(796)は娯楽にあります。  この分類のものは形がまちまちで視覚的な内容のものが多く、利用の動きが激しいところです。 [8]類(言語)<約3,900冊>  日本語(810)、中国語(820)・英語(830)・ドイツ語(840)・フランス語(850)・スペイン語(860)・イタリア語(870)・ロシア語(880)  言語の分類は、一般的な言語の系統によらず、「歴史」や「文学」と同じように地域毎に分けているので、たとえば、ヘブライ・サンスクリット・ペルシャ語が朝鮮語と同じく「東洋の諸言語」(829)に配当されているという具合になっています。地域ごとの冊数(日本での出版点数)にはずいぶん差があります。 [9]類(文学)<約20、300冊>  日本文学(910)、中国文学(920)、英米文学(930)、独文学(940)、仏文学(950)…ロシア文学(980)  日本近代作家研究(910.26)や、各国の文学諸分野で個人の作家が対象のものは作家名(姓の最初の2文字)の50音順に並べています。(日本の明治以降の小説・エッセイ(913.6、914.6)、英米の小説(933)は1階の小説読物室にあります) 以上が一般書、(背の高い書架にあるもの)です。次に(壁際とカウンター近くの低い書架などに)別置しているものとして、 「大型本」(別置記号:Aなど)<約1,500冊>  地図帳・美術書など縦横の大きい大型本は、一般書架に排架するのが難しいので、内容に応じて同じように分類されていますが、0〜2、7〜9各類の書架群に相対する壁際の大型書架に別置しています(例えばA729)。 「参考図書」(別置記号:参考)<約4、800冊>  参考図書(レファレンス・ブック)は、読むためではなく、調べるための、事典・書誌などです。カウンターに近い壁際の書架・その横の低書架にあります。これらも、それぞれの分類によって左右に振り分けられています。  参考図書は、館内閲覧のみです(貸出しはできません)。 「文庫」(別置記号:L)<約1,900冊>  人文科学系の内容の文庫は西翼の奥(8類:言語の後ろ)にあります。  『岩波文庫』『ハヤカワミステリー』などの文庫は、1階の小説読物室にあります。 「外国語資料」(別置記号:F)<約3,000冊>  外国語資料は、西翼の奥(8類・言語、9類・文学の後)にまとめて置いています。  「環太平洋資料」として収集しているのを除けば日本語以外の資料は残念ながら充実しているといえません。 「雑誌」(別置記号:P.雑)<約5,100冊>  当館で現在受入れ中の雑誌約4,000誌のうち人文系は約1,200誌あり、そのうちの約450誌については最新号を雑誌コーナーに開架しています(比較的最近の号は箱のふたを開けた中にあります)。  バックナンバーは約50誌についての所蔵分全部が、東翼の奥(1類:哲学・宗教の後)にあります。  表に出ていない雑誌については、カウンターでお尋ねください。  なお、図書館の資料は「個人の調査研究のため」その一部分に限り複写できますが、雑誌の「最新号」の複写はできません。また、雑誌は最新号でないものを含めすべて館内閲覧のみです(貸し出しはできません)。  なお、閉架の資料として書庫のなかにあるものについてのご紹介は、又の機会に譲ります。 対面朗読室のご案内  館内に点字ブロックが設置されていたり、エレベーターに音声案内等があるのをご存知でしょうか?そして車椅子に乗った方や白杖を持った方も来館されているのにお気づきでしょうか。  当室では、視覚障害の方々ヘのサービスを中心に行っています。 “対面朗読”つてなに?  “対面朗読”という言葉を初めて聞かれた方も多いと思います。対面朗読とは、視覚に障害があり活字による読書が困難な方々に対して、希望される資料を対面形式で読むことをいいます。それは、図書館の資料をだれでもが、自由に利用できることを保障するためのサービスなのです。当館には、そのための対面朗読室が7室と録音室が1室あります。利用時間は、図書館の開館時間と同じで平日は9〜19時、土・日曜日は9〜17時となっています。お一人に対して、2時間1コマを単位に、当館朗読協力者が資料をお読みします。ご希望の図書または雑誌などがあれば、希望日の2日前までにお知らせいただきます。連絡は点字でもお受けします。朗読協力者は64名、それぞれの得意の分野等によって当室で調整をいたします。協力者の方々は当館か委嘱した方々で、利用者のプライバシーを守ることを義務づけられています。 それは、夕陽丘図書館から始まりました  このようなサービスを大阪府立図書館か始めるようになったのは、全国的な流れもあったのですが、昭和49年5月にタ陽丘図書館が開館した時に遡ります。実際の業務は6月から開始しました。  当時の対面朗読室は2室で、現在と同じ1コマ2時間、朗読協力者や職員の朗読によってスタートしました。  初年度には登録利用者23人、協力者25人、利用回数は428回でした。その後24年経ち利用状況も変わり、平成9年度は対面朗読を22人、1620.5回利用していただきました。利用者及び朗読者の中には、その当時からの方もおられます。  このサービスは、地道に活動を続けてこられた協力者の方々によって支えられてきたといえます。 対面朗読以外のサービスについて <録音図書の貸出を行っています>  直接来館出来ない方には、録音図書の貸出を行っています。ご希望の資料が当館のテープ図書(鍼灸関係中心・180タイトル)やAV室の資料にない場合には、パソコン通信<てんやく広場>や類縁機関の新着案内で所蔵状況を調べます。  なお、こうして探しても録音図書がない場合は、録音のご相談をお受けします。  ここで、すこし録音図書についてのご説明をしましょう。  1冊の本を録音するためには、例えば晴眼者の場合だと、斜め読み、とばし読みが出来るのに比べて、音訳する場合には漢字の読みなどを正確に下調べをする必要があります。  音訳のための調査の時間、また校正の時間を入れると普通に読む何倍もの時間を要します。そしてテープの長さも長くなります。統計やグラフなど、音訳のために技術を必要とするものもあります。そのため、重複製作を避ける意味からも、どこかの図書館が録音製作を始めてないかという着手状況も調査します。  例えば、昨年話題の『失楽園』上下巻の場合などは某点字図書館製作テープでは90分テープで11巻という長さになり、『少年H』上下巻では17巻になります。  しかし、カセットテープの場合、このように苦労して製作された録音図書でも、テープの耐久性、情報量の問題、必要箇所がすぐに検索出来ないなどの不便さが残ります。そこでこれらを解決しようとスウェーデンの国立点字・録音図書館が中心になって、国際統一仕様の盲人用デジタル録音システムの開発、実用化が進められてきました。システムの名称は「DAISY」、このシステムを使えばCD−ROM1枚に最大53時間分(単行本5〜6冊)の録音が出来るというものです。詳しくは別の機会に譲りますが、視覚障害をもつ人々にとっても徐々にですがより良い読書環境へと変わりつつあります。 <墨字図書の郵送貸出>  視覚障害の方が読まれる点字本に対して、一般の活字印刷された本を墨字図書と呼んで区別しています。自宅で家族の方などに墨字図書を読んでいただけるような場合には郵送貸出をいたします。 <墨字新着図書の情報提供>  中央図書館で受け入れた墨字図書の中から、鍼灸、社会福祉、文学を中心に選択した新着図書案内を年4回「点字版」と「録音版」で発行しています。新刊墨字図書の情報として、対面朗読の際の参考にお使いいただいています。ご希望の方には郵送しています。 <その他のサービスでは>  国立国会図書館学術文献録音テープの利用申し込み窓口に指定されています。  また、点字資料は『大阪府政だよリ』や府下の市町村の広報誌、『点字毎日』他に参考図書として『三省堂新明解国語辞典』『三省堂コンサイス英和辞典』『触知日本地図』を用意しています。  その他には、弱視の方のために拡大読書器(20倍)を対面朗読室と各階に、「大活字本」を小説読物室に置いています。  また、当室では視覚障害の方だけでなく、心身障害で外出が困難な方に対しても図書の郵送貸出を、聴覚障害の方にはFAXによるレファレンスサービスも受け付けていますので、詳しくは、当室へお問い合わせください。 <最後に・・・>  当室の概要と関連の状況などをお伝えしましたが、皆さんの周りに視覚障害の方をはじめ、図書館の利用に障害がある方で、このようなサービスがあることをまだご存知ない方がおられましたら、どうぞこのことをお伝えください。 <お願い>  荒本駅から当館までの道路には点字ブロックが設置されています。これは視覚障害者の方にとって大切な道しるべです。途中、道路上に車や自転車が置いてある場合など、うまく通れないことがあります。  また、図書館前の東西2ケ所の横断歩道に音声信号が設置されましたが、南北の横断歩道にはまだ音声信号が設置されていません。  もしも来館時に視覚障害者の方が道に迷っておられるのに気がつかれましたら、どうぞ、声をかけてくださるようにお願いします。 小説読物室のご案内  1階エントランスを入ってすぐ正面にあるカウンターが小説読物室のカウンターです。「旅行のガイドブックはどこですか」「法律の本は」「喫茶室は」と色々たずねられます。案内板だけではどうしてもわかりにくい面がありますので、どうぞ気軽におたずね下さい。  また、カウンターには各フロアーの詳しい案内図も用意していますのでご活用下さい。  このカウンターの奥、低い書架が放射状に配架された半円形の室が小説読物室です。日本の小説・エッセイ・ルポルタージュ、英米の小説(翻訳・原書)、文庫、新書、大活字本、近畿地方と三重県の住宅地図、全国の電話帳を置いています。  小説・エッセイ類は著者名で探されることが多いので、著者名順に並べています。  ただし、書架に出ている本は当館が持っている本のごく一部です。著者によってはほとんど書庫に入っていたり、人気があって貸出されていたりして、目の前の書架には1冊もない、ということもよくあります。カウンターでおたずねになるか、利用者用端末でさがしてみてください。書庫にあれば職員がお出ししますし、貸出中であれば予約することもできます。  利用者用端末をもっとお使いください。特に書名や著者名がわかっているときは、簡単にさがすことができます。  「機械に弱いので…」と尻込みなさっていた方も画面タッチ式の端末を一度使われると意外に簡単なことがわかって、次からどんどん検索をして書庫の本を請求されたり、予約されたりしています。  新書や文庫のなかには分類によって別々の室にわかれているもの(「新潮文庫」「ちくま文庫」「講談社学芸文庫」等)と分類にかかわらず、すべて小説読物室に在籍するもの(「岩波新書」「岩波文庫」「ちくま新書」「カラーブックス」等)があり、ご注意ください。『日本経済図説第2版 宮崎勇著』という書名だけを見て、3階を案内しますと、実は「岩波新書」の1冊で小説読物室にあったということになったりします。  こども資料室との境の壁ぎわにはヤングアダルトコーナーがあり、人気のある「集英社コバルト文庫」や「講談社X文庫」「角川スニーカー文庫」があって、いつも小・中・高生や若い女性でにぎわっています。  大活字本は利用者用端末横のコーナーにあり、日本の小説を中心に約800冊開架しています。よく利用されており、新しい出版社も参入してきていますので、今後充実していきたいと思っています。  展示コーナー奥にはブラウジングコーナーがあります。ここには週刊誌や情報誌、ビジュアルな雑誌を中心に約70種の雑誌と、新聞9紙を備えて、くつろげる空間となっています。開館直後から閉館まで、大勢の方がゆったりと過ごされています。机を丸く囲んでいた椅子が、いつのまにかほとんど窓に向かって並んでいたりします。  以上ご案内してきましたように、小説読物室は小学生からご年配の方まで、本当に本を読む楽しみを味わえる室ですのでおおいにご利用下さい。 ホール・会議室の利用について <府立中央図書館と生涯学習>  当館は、大阪府生涯学習推進プランに基づく生涯学習拠点の整備プロジェクトの一環として、読書の振興ならぴに東大阪地域からの情報発信を支援できる生涯学習の拠点としての役割を担っています。 <生涯学習機会の提供>  ホール・会議室においてはさまざまな学習機会提供事業を行っています。一つは府民講座「ライティカレッジ」を中心とした主催事業であり、他の一には大学や文化団体と共同して行うオープンカレッジ(大学の公開講座)や、文化講演会、音楽演奏会、映画会、舞踊、朗読会などがあります。ホールや会議室では、備えつけのOHPやスライドを活用する場合があります。  平成8年度府民講座ライティカレッジ参加者のアンケートでは、「どのようなテーマの講座を希望しますか?」という質問に対して、歴史が一番多く、次には文学となっています。そのあとには国際理解、音楽、科学、美術、環境問題などと続きました。多様な生涯学習への指向が見い出されます。  また主催事業や共催事業では関連する資料の所蔵目録の配布や資料展示等を行うなど、身近に図書館を感じていただけるようにしています。 <ホール・会議室の利用内容>  府立中央図書館は開館してから、知名度も少しずつ上がり、皆様の申し込みも増えています。平日よりは、土曜日や日曜日の利用が多くなっています。 ●ホールの利用  ピアノ演奏やコーラス、独唱、合奏などの音楽会が一番多く、次に文化、芸術、健康、情報などに関する講演会が多くなっています。音楽会と講演会がほぼ主流のようです。この他には、演劇、映画会、ダンスの発表会、各種式典などがあります。  ホールは車椅子席4席を含めて380席です。舞台のスペースは一般使用時で間口12.5m、奥行10mもあリ、音響反射板も設置できます。また客席後方には親子室が2室あります。 ●会議室の利用  一番利用の多いものは各種の図書団体その他による研修です。次に情報や経済・経営、教育、読書、健康などに関する講座、講演会、さらに勉強会、会議と続きます。  会議室は72人収容の大会議室と30人収容の会議室があります。大会議室は東側のガラス窓から生駒山が眺望でき、皆様から好評を博しています。  ホールや会議室には、ビデオやスライド、OHP、パソコンによるプレゼンテーションが可能なビデオプロジェクターなどがあり、必要に応じて機器を選んでいただけます。プロジェクター及び映写機等は附帯設備として、それぞれ利用していただけます。  府民の皆様の生涯学習や教育・文化活動発表の場として、ホール・会議室をさらにご利用くださることを願っています。詳しくはホール・会議室の利用案内のパンフレットを用意しています。当館総務課業務係までお申し込みください。なお、利用申込みの受付は2階の総合カウンター(事務室)です。 Mini MiniNEWS あ、ここにこんな本!! <ノーダリニッチ K・スギャーマ博士の植物図鑑> K‐スギャーマ作 絵本館 1997年<こども資料室E3−1440N、E0−1356>  花の先からしゃぼん玉を出して種を飛ばすバブルバブルとか、音に反応する植物エリー等、ギョッとしたり、うっとリしたり、不思議な植物満載の図鑑です。1991年に出た『動物図鑑』と合わせて楽しめます。なんにもしたくない時にお薦めの本。頭と心を柔らかにしてくれます。でも、超真面目な人には?かな?? 休館のお知らせ  蔵書点検のため、下記のとおり休館いたします。休館期間中は何かとご不便をおかけいたしますが、ご協力をお願いいたします。            記 1.期間:平成10年6月9日(火)〜25日(木)   なお、前日の6月8日は月曜休館日ですので、   実質的には6月8日から休館となります。 2.館外貸出図書の返却取扱について (1)「返却ポスト」のご利用は、図書のみに願います。    AV資料は、職員通用口で受け付けます。    (受付時間:午前9時〜午後5時) (2)郵送による返却は、書留扱いでお願いします。    (消印の日が返却日になります。) (3)大阪府立中之島図書館でもお返しいただけます。    (中之島図書館は平常どおり開館しています。) 3.ライティホールは、平常どおりご利用いただけます。 大阪府立夕陽丘図書館 その歩みと継承 平成10年3月1日一18日  この5月で満2年目となる中央図書館の資料は、旧中之島図書館蔵書の大部分と、特許資料を除く旧タ陽丘図書館の蔵書でスタートしました。資料だけでなく多様なサービスも中央図書館に引き継がれました。展示は、資料・サービスを次の5部門に分けて紹介しました。  ◎大原社会問題研究所◎自動車文庫サービス◎対面朗読サービス◎児童サービス◎規格・化学文献サービス  なお特許資料は、大阪府立特許情報センター(旧タ陽丘図書館の建物)に引き継がれています。