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大阪府立中央図書館 国際児童文学館「特別研究者」 平成28年度の成果報告について

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年9月19日更新

 国際児童文学館「特別研究者」 平成28年度成果報告

平成28年4月1日から平成29年3月31日までの1年間にかけて実施した特別研究者の研究成果をご報告します。  

個人

名前所属団体(当時)研究テーマ発表方法等発表の概要
石川純子

教育心理学会
立教大学大学院

Interactive storytelling(児童との対話型お話会)の可能性、絵本を用いたドラマ教育

発表方法:論文
『立教大学教育学科教育年報』61巻(発表年月:2018年2月28日)

発表タイトル:Pedagogy(教授学)としてのドラマ教育の展望:教育心理学の観点から

児童との対話型教育をはじめとする、現行のドラマ教育の理論的課題と今後の展望をみた。技術方法論の探求のみでは、教授と学習とが分断され、ドラマ教育は従来のヘルバルト主義の技術方法論の代替案としてのみ機能する。そこでドラマ教育を教育心理学的観点から捉えることで、デカルト的教育思想の枠にとらわれず、協働的に創造され、現実を再構成するものとしての価値を持ったドラマ教育の発展が望まれるということが明らかとなった。

発表方法:学会ポスター発表
「日本教育心理学会第60回総会」(発表年月:2018年9月15日)

発表タイトル:ドラマ教育実践分析における理論的枠組みの検討〜バフチンを手がかりに〜

ドラマ教育実践を分析していく上での理論的枠組みの考察を行った。社会文化的アプローチの観点を元にバフチン理論を用いることがドラマ教育実践分析の考察に与える可能性に着目した。理論的視座を設けることで、Interactive Storytelling や絵本を用いたドラマ教育などの実践分析及び実践の更なる展開が考えられることが明らかとなった。 これにより、実践者が自らの実践を「意識化」し、批判的に見る機会を提供できる可能性があることが示唆された。
石川晴子絵本学研究所アメリカにおける絵本の生成(絵本論の構築を目指すための一部として、20世紀前半の絵本をcriticalな立場で読む。)

発表方法:口頭レポート、討論
「絵本学研究所(正置友子主催)主催連続講座」(発表年月:2014年5月より隔月1回実施。現在継続中)

発表タイトル:アメリカの絵本を読む

Barbara Baderによる“American picturebooks from Noah’s ark to the beast within Barbara Bader”( Macmillan 1976)を主たる参考書として可能な限り実物にあたって絵本を批評的(critically)に読み、グループで討議しつつ考えを深める。
菊間史織

日本音楽学会

日本ロシア文学会

ソ連時代の児童劇場および戯曲の研究

発表方法:論文
『阪大音楽学報』<15>(発表年月:2017年発行)

発表タイトル:ソ連版「シンデレラ」とプロコフィエフのバレエ音楽――「奇跡的な庭」の描写をめぐって

1930~40年代のソ連で、「シンデレラ」のおとぎ話を題材にするバレエ、映画(G. アレクサンドロフ監督やN. コシェヴェロヴァ監督による)が次々に発表された。プロコフィエフのバレエ音楽を中心にそれらを照らし合わせながら、結末近くの一場面をスターリン文化の象徴として解釈した。

発表方法:学会発表
「日本音楽学会第68回全国大会」(発表年月:2017年10月28日)
発表タイトル:ソ連版「シンデレラ」とプロコフィエフのバレエ音楽――「奇跡的な庭」の描写をめぐって

スターリン時代の文学作品を研究したカテリーナ・クラークは、1930年代のソ連において、現実には「ふつうのもの」、「驚異的なもの」というふたつの階層があり、後者を描くためにおとぎ話の形式が借りられたと述べた。このクラークの説を参考に、プロコフィエフのバレエ《シンデレラ》の結末の場面を、ソ連版「シンデレラ」の映画であるアレクサンドロフ監督の《輝ける道》と比較しながら、奇跡の現化を描いたものとして読み解いた。
藤田惠美梅花女子大学 大学院後藤竜二・初期作品研究

発表方法:論文
「梅花女子大学修士論文」(発表年月:2017年3月)

発表タイトル:後藤竜二初期作品研究―「台風の眼の中」を中心に―

「台風の眼の中」(「少年文学43号」少年文学会 1965年)、『天使で大地はいっぱいだ』(講談社 1967年)、『風のまつり』(講談社 1968年)の三作品を取りあげ、「台風の眼の中」が、後藤の作家としての原点となる作品であることを考察し検証した。

発表方法:論文
『梅花児童文学』第25号(発表年月:2017年6月)

発表タイトル:後藤竜二『天使で大地はいっぱいだ』に関する一考察 ―「台風の眼の中」との比較を中心に―

『天使で大地はいっぱいだ』が「台風の眼の中」から派生し、発展した作品であることを明らかにし、後藤にとってどのような意味があるかを分析したものである。
町田理樹美学会谷川俊太郎の子どもの詩発表方法:商業雑誌の書評
『季刊びーぐる 詩の海へ』 33号(2016年10月20日)
発表タイトル:……しない
谷川俊太郎の絵本『せんそうしない』、および『せんそうごっこ』についての書評。1400字程度。絵本におけるメッセージ性とは何かを問題とした。

発表方法:商業雑誌の書評
『季刊びーぐる 詩の海へ』 34号(2017年1月20日)
発表タイトル:はだかのこころ

谷川俊太郎の詩集『そして』についての書評。1400字程度。谷川の詩における“言葉の経験”について問題とした。
楊汝賢NPO日中文化研究センター日本児童文学史、日中児童文学交流史

発表方法:中国児童文学研究誌への掲載
『児童文学信息』 <77>(発表年月:2018年3月31日)
発表タイトル:鳥越信と蒋風 日中児童文学研究界権威同士間の交流について

鳥越信氏と蒋風氏は、それぞれ日本と中国の児童文学研究界の権威的な存在である。両氏間の友好交流は、両国の児童研究界トップレベルの交流そのものであり、本稿は鳥越信氏が2013年2月14日に死去されるまで続けていた蒋風氏との友好交流の軌跡を追ってみた。

グループ

  • グループ名:明治ポンチ本研究会
  • メンバー:代表者 野田謙介(学習院大学大学院)、鈴木麻記(東京大学大学院)、新美琢真(日本マンガ学会)、 三輪健太朗(学習院大学院) ※所属団体(当時)
  • 研究テーマ:「マンガ」概念および表現方法の歴史的変遷について
発表内容
発表タイトル発表方法等発表の概要
 「明治ポンチ本」の立ち位置と意義:「漫画」概念および表現方法の歴史的変遷

発表方法:学会発表・ラウンドテーブル
「日本マンガ学会第16回大会」(発表年月:2016年6月25日)

発表者:野田謙介、三輪健太朗、新美ぬゑ(琢真)、鈴木麻記

「明治ポンチ本」とは何か。いかなる表現形式をもち、いかなる場所であるいはどのような層の人びとによって制作・流通・受容されたものであるのか。また、それは日本の漫画史においてどのような意義を有しているのか。それぞれの発表者が、現時点での研究成果を発表し、学会参加者からの質疑をうけつつ、討議をおこなった。