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「はらっぱ」 No.33 大阪府立中央図書館における<科学遊び>

更新日:2024年2月21日


「はらっぱ」 No.33 大阪府立中央図書館における<科学遊び>

掲載日:2020年3月31日更新

こども資料室

はじめに
 こども資料室においては、2012年より、毎年夏休みイベントの1つとして必ず<科学遊び>を行っている。それ以前も毎年ではないが、機会をとらえて行ってきた実績がある。
 今回はその<科学遊び>について、記録として報告させていただく。なお、イベントとしては科学工作も行ってはいるが、ここでは科学の原理等を伝える<科学遊び>に限定する。
 <科学遊び>は、テーマを決め、本の読み聞かせやブックトークと実験もしくは製作という内容で、必ず資料とも結びつけるよう、企画している。基本的に、室内で実施して危険でないものを選び、こども資料室職員が講師となり、こども資料室内の「おはなしのへや」(収容人数30名程度の円形の部屋)で実施している。内容によっては、おはなしのへや以外で実施することもあり、補助人員を確保することもある。
 参加に関して、広報の段階では先着で人数制限をしているものの、おおむね募集人員を超える人数を受け入れて実施している。そのため、道具や材料などはあらかじめ予備を準備している。
 広報は、チラシ、ポスターのほか、ホームページ、Twitterなどで行っている。最近、Twitterにおいて完成品の写真とともにイベントの案内を行うようにしている。画像がある方が、イメージはわくようである。
 なお、チラシは夏休み全体のイベント掲載のものとは別に、科学遊び(と工作)だけのチラシを用意している。

<科学遊び>の実際

 定例化した2012年から2019年について日時、参加人数(定員)、準備物、具体的な実施内容、参加者の反応、紹介資料(参考資料)を以下に記載する。なお、場所や担当については、基本的におはなしのへや、こども資料室職員であり、それ以外の場合のみ記載する。

■まほうのわで遊ぼう!

日時:2012年8月12日(日曜日)14時から14時50分
参加者:こども32人、大人6人 計38人(定員:20人)
準備物:紙、広告、はがき、のり、はさみ
【内容】
1.おはなし「きつねのさんぽ」(あやとりをつかったおはなし)
2.遊び
(1)わのまんなかを切ってみよう
(2)1かいひねったわを切ってみよう
(3)2かいひねったわを切ってみよう
(4)3かいひねったわを切ってみよう
(5)2つのわをつくり、わのなかにもうひとつのわをいれて、のりで固定して、片方のわを切ってみよう
(6)わつなぎをつくってのりでとめてから、切ってみよう
(7)はがきを互い違いに切って、くぐれるようにしてみよう
3.関連図書紹介
【参加者の反応など】
・親子や兄弟で助け合って取り組んでいたところはうまくできていたが、一人で参加していた低学年の子は難しい部分もあった。
・意外な形ができると、おもしろがってくれていた。
・材料は広告が扱いやすかった。
【紹介資料】
『まほうのわ』(折井英治/作 大日本統計協会 1987.1)
『さんすうおり紙:飛ばす・回す・動かす』(新宮文明/著 小学館 2009.3)

■音であそぼう!

日時:2013年8月25日(日曜日)14時から14時45分
参加者:こども23人、おとな15人 計38人(定員:先着20人)
準備物:紙コップ、輪ゴム、ペットボトル、広告、ボールペン、ハサミ、ポリ袋など
・事前に、持ち手の棒を作成し、紙コップに輪ゴムを通しておいた。
【内容】
1.手遊び「ひとつとひとつでどんな音?」
2.絵本「とんとんおとがしますか」(『ちいさなかがくのとも2013年8月号』福音館書店)
3.たたく以外にどうして音が出せる?
絵本「おとをつくろう」(『かがくのとも 1995年2月号』福音館書店)を読みながら、いくつか試す。(広告をやぶる、本をふる、ゴムをはじく、指で台をたたく、プチプチをつぶす、ポリ袋をたたく・ふりまわす、ペットボトルをつぶす、2リットルと500ミリリットルのペットボトルの音の違い、ハサミのちょきちょきした音、ボールペンのぎざぎざをこする音)
4.どうして聞こえるの?→「耳があるから!」
絵本『高い音ひくい音』(フランクリン・M・ブランリー/ぶん 福音館書店 1975.1)で、音の届く仕組みを紹介(類書も紹介)。
5.「ゆびではじくと輪ゴムが震える」を再確認。その後、このふるえが紙コップに伝わり大きくなることを利用した「一げんギター」を作る。(1.紙コップに好きな絵を描く →2.紙コップと持ち手をくっつけ、紙コップに通した輪ゴムをのばして弦を張る →3.音を出してみる)
【参加者の反応など】
・参加者の年齢層が4、5歳から低学年が中心だったので、「おとをつくろう」を実際に子どもたちにやってもらった。どの子もはりきってやってくれていた。
・工作は、家族などサポートがある子は、スムーズに進んだ。小学生だけで参加した子たちが、最後まで残って作っていた。
【紹介資料】
『ちょこっとできるびっくり!工作 1 わゴムのふしぎ工作』(立花愛子/著 偕成社 2013.3)
『あなたのからだ 6 おとをきくってどんなこと?』(ジョイ・リチャードソン/著 ポプラ社 1986.3)
『音ってなんだろう(シンプルサイエンスシリーズ)』(マリア・ゴードン/さく ひかりのくに 1996.4)

■空気で遊ぼう

日時:2014年11月3日(月曜日・祝日)14時から14時45分
※夏休み期間の際台風による臨時休館のため実施できず、秋のイベントで実施
参加者:こども16人、おとな11人 計27人(定員:20人)
準備物:ゾウの型紙、ストロー、サインペン、色鉛筆、はさみ、セロテープ、工作マット、水槽、コップ、ティッシュ、レジャーシート、テグスをつけたスチロール球、風船、ゾウの絵本(『ぞうのエルマー』、『ぞうくんのさんぽ』、『ぞうのひめちゃん』など)
*クレヨン、クレパスも用意したが使わなかった。
【内容】
1.絵本『風がふいたら』(パット・ハッチンス/さく 評論社 1980.12)
2.実験:コップの中に入ったティッシュを水の中にいれたらどうなる?
絵本『くうきはどこにも』(フランクリン・M・ブランリー/ぶん 福音館書店 1973)の中で紹介されていた、空気の泡をみんなで観察
3.実験:空気を入れた風船をはなすとどうなる?→飛んでいく→空気の動かす力に気づく
絵本『はじめてであう科学あそびと実験 4 くうきであそぼう』(小林実/文 福音館書店 1980)の該当ページを紹介し、他の資料も紹介。また、これらが並んでいる書架「22:ちしきのえほん」「16:理科・算数」の書架も案内
4.工作:ストローうき玉(1ゾウの模様を描く →2ストローに切り込みをいれる →3ボールをストローにつける →4ゾウをストローにつける)
【参加者の反応など】
・導入の絵本も、当日の強風のおかげでよく見てくれた。
・参加者の年齢層が就学前の子が中心だったので、ぬれないティッシュの実験もとても驚いてくれた。空気の泡を観察する際も、興味津々で前に集まってみてくれていた。
・工作は、サポートがあったので、スムーズに進んだ。
・本の紹介のほか書架の案内をしたことで、保護者が関心を示した。
【紹介資料】
『かんたん科学あそび ふしぎっておもしろい!』(江川多喜雄/編著 草土文化 1999.12)
『くうきはどこに? みつけようかがく』(フランクリン M.ブランリー/さく 福音館書店 2009.3)
『はてな なるほど サイエンス 3 くうきのはっけん』(実野恒久/著 保育社 1984.4)
『空気ひみつはっけん 手作りおもしろ実験』(小佐野正樹/ [著] 草土文化 1995.9)
『空気の実験をしよう(やさしい科学)』(小林卓二/著 さ・え・ら書房 1983.12)
『おどるピンポンだま こうしたらどうなる?どうしたらこうなる?』(折井英治/作 大日本図書 1988.2)
『ふしぎ!かんたん!科学マジック 2 空気と水のマジック』(学研 2004.3)

■音とあそぼう!

日時:2015年8月23日(日曜日)14時から14時45分
参加者:こども23人(うち糸電話作成は19人)、大人9人 計32人(定員:20人)
準備物:たこ糸、紙コップ、つまようじ
【内容】
1.絵本読み聞かせ 『いとでんわ(特製版かがくのとも)』(小林実/ぶん 福音館書店 1991)
2.工作 糸電話をつくってみよう
3.実験(1) 2人でおはなししてみよう
4.実験(2) 糸を指でおさえてみよう(通話できない)
5.実験(3) 糸を布でこすってみよう
6.実験(4) 4人でおはなししてみよう
7.工作 エコー電話をつくってみよう
8.実験(5) 4エコー電話でおはなししてみよう
9.本の紹介
【参加者の反応など】
・糸電話で話すときは、盛り上がった。
・糸電話工作は穴に糸をとおして、つまようじを結ぶだけだったが、小さな子にとっては難しく、サポートが必要だった。
・4人組で来ているグループは少なかったが、知らない人同士で4人組になってもらい話してもらった。糸電話で話している人だらけで聞こえにくかったと思うが、子どもたちは「よく聞こえた!」と喜んでいた。
・糸電話に興味を持って本を手に取ってみる人も多かった。
【紹介資料】
『はじめての手づくり科学あそび 2 ひかり・かげ・おとであそぼ』(西博志/著・おもちゃ発案 アリス館 2014.12)
『いとでんわ(特製版かがくのとも)』(小林実/ぶん 福音館書店 1991)
『なんでも実験ためして発見 4 身近なふしぎを探検しよう 音のふしぎをきいてみよう』(松原静郎/監修 フレーベル館 1999.9)
『おとをつくろう(かがくのとも)』(浜田桂子/さく 福音館書店 1995)
『いたずら博士の科学だいすき 2-10 音を楽しむ』(板倉聖宣/著 小峰書店 2014.4)
『わくわく・びっくりサイエンス教室 小学校3年生 実験・観察・工作ブック』(山崎健一/著 国土社 2004.1)

■かがく工作「びっくり まつぼっくり」

日時:2016年8月28日(日曜日)10時30分から11時30分
場所:大会議室
講師:ボランティア
補助:ボランティア+こども資料室職員
参加者:子ども9人、大人6人 合計15人
準備物:植物のいろいろな種(実物)、まつぼっくり、ペットボトル、水、飛ぶタネ(紙とクリップ、紙とおもりなど)
【内容】
1.植物の種のはなし
2.いろいろな形のたねのはなし(実物を見せて飛び方を見る)
3.いろいろな種類のまつぼっくりのはなし(実物を見せる)
4.読み聞かせ『びっくり まつぼっくり』(多田多恵子/ぶん 福音館書店 2010.9)
5.工作 びっくりまつぼっくり(まつぼっくりを水につける)
6.工作 飛ぶタネ 3種類
7. 6.でつくったタネを飛ばしてみる
8. 5.のまつぼっくりをペットボトルに入れる(水を含んだまつぼっくりのかさがしぼむので口の小さなペットボトルに入る)
9.こども資料室職員より関連資料の紹介
【参加者の反応など】
・講師が小学校の先生で、子どもを引き付ける話術も巧みで、子どもは興味を持って聞いていた。
・タネやいろいろな種類のまつぼっくりの実物も興味を持ってみていた。自然界の実物を見せることは、子どもの好奇心を掻き立てることにとても役立つと感じた。
・タネの工作はどれも少し工夫をすること(はねの向きやおもりの位置を変えるなど)で、飛び方が変わり、どの子もいろいろと試しながら楽しそうに飛ばしていた。
・「大人も楽しい」との声が聴けた。
・関連資料は、特に大人の参加者がよく閲覧しており、貸出にもつながった。
・中学校の司書教諭の方が自校の授業でもやってみたいと熱心に見学していた。
ペットボトルに入ったまつぼっくりと工作で作った飛ぶタネ3種類の写真
写真)ペットボトルに入ったまつぼっくりと工作で作った飛ぶタネ3種類

■ふしぎな紙で遊ぼう!

日時:2017年8月5日(土曜日)14時から14時35分
場所:こども資料室 おはなしのへや
参加者:こども48人、おとな19人 合計67人(定員:先着15人)
準備物:折り紙のカブト(兜)、 感熱紙(黒くしたもの、白いまま、切れ端)、綿棒、クレンジングオイル(重層)、クレンジングオイルを入れるもの
いろいろな感熱紙(レシートなど)
アイロン、アイロン台、ドライヤー
黒くした感熱紙にお絵かきした見本
【内容】
1.折り紙のカブトにアイロンをあて、色の変化をみる
2.感熱紙の説明
3.感熱紙にアイロンやドライヤーの温風をかけてみる(裏は黒くならない)
4.感熱紙を配り、各自でものさしやツメなどで線を引いてみる(摩擦熱)
5.いろいろな感熱紙の紹介
図書館のレシート、スーパーのレシート、切符、検針票など
6.黒くした感熱紙に、アルカリ性のもので絵を描く
黒くした感熱紙(A4)、綿棒、クレンジングオイルを渡して、実際に描く
7.どんな絵が描けたかな
子どもたちの絵を見せてもらう
8.白いままの感熱紙にクレンジングオイルで絵を描いて、熱を加えるとどうなるか
→予想をたてる
9.8にアイロンをあてて結果をみる
10.所蔵関連資料の紹介
11.お土産を渡す(折り紙カブト、白いままの感熱紙など)
【参加者の反応など】
・定員を大幅に上回る参加者があったため、希望者全員参加できるよう、場所をゆずりあって使ってもらうよう促した。説明などは全員で聞き、お絵かきのときだけ2段階方式にした。材料は、予め倍量以上用意しておいたので不足はなかった。
・当初の予定では、内容8の後、子どもたちにも描いてもらい、家でアイロンを当ててもらう予定だったが、前半のお絵かきを2段階方式にしたため、時間が足らず、白いままの感熱紙を渡して家でしてもらうことにした。
・幼児から高学年まで参加していたが、高学年がこちらの問いかけに積極的に反応してくれて全体を引っ張ってくれた。アイロンをあてて黒く変化するところは、大人も含め、反応が大きかった。幼児は、お絵かきが楽しかったようだ(綿棒で描くので筆より描きやすい)。
・ワープロ時代の感熱紙の残りを使用して、有意義なイベントになった。
【紹介資料】
『ガリレオ工房の科学あそび [Part1] 家族そろって楽しめる新ワザ70選』(実教出版 2000.7)
『ガリレオ工房の身近な道具で大実験 第3集』(滝川洋二/編著 大月書店 2002.7)
『理科らしくない理科 続(ポピュラーサイエンス)』(小出力/著 裳華房 1996.12)

■光と影で遊ぼう!

日時:2018年8月4日(土曜日)14時から14時40分
参加者:こども19人、おとな15人 合計34人(定員:先着15人)
準備物:影絵遊び用切り抜き用紙(事前に切り抜けるよう切り込み入りを作成)
割り箸(影絵をはさむ持ち手)
セロファン
【内容】
1.絵本読み聞かせ『光の旅かげの旅』(アン・ジョナス/著 評論社 1984.4)
2.かげについて(説明)・・・影とは何か、影はどのようにできるかを図書により説明
『みんながたのしくなる影絵の世界 1 つくってみよう!いろいろな影の形(Rikuyosha Children & YA Books)』(影絵人形劇団みんわ座/監修・著 六耀社 2017.10)
3.自分たちのかげをみてみよう
おはなしのへやの照明の変化による自分たちの影をみる
4.影絵について
インドネシアの伝統的な影絵などを紹介
ジャワの影絵芝居絵本『ビモのおにたいじ』(ノノ・スグルノ/絵 ほるぷ出版 1985.3)
5.影絵を作ろう
紙を切り抜いて簡単な影絵を2種類作る
(1)切り取った形
(2)切り抜いた元の紙にセロファンを貼る
6.作った影絵をうつしてみよう
懐中電灯等で壁などにうつす
7.色はどうなる?
(1)3色のセロファンを貼った懐中電灯で色を確認する
(2)色を1ヶ所に集めると、色は・・・(色の変化を確認)
(3)6の切り抜いた紙にセロファンを貼ってうつしてみる(色のついた影の確認)
8.手を使った、影絵遊びや工作として作成した影絵シアターなど紹介(現物を見せる)
9.所蔵資料の紹介
10.お土産を渡す(作成した影絵(2種)、手で作る影絵プリント)
【参加者の反応など】
・幼児から中学年まで参加していたが、全員反応もよく楽しんでいた。小さい子も大きい子も楽しめるものだった。
・自由研究へのつなげ方なども話したからか、保護者からも家庭で作成できるかなどの質問があった。
・身近なものの仕組みを知り、予想を立てて、実際に体験する・結果を知ることで、科学に対する興味を刺激できたのではないかと思う。家でもやってみようという声がいくつか聞こえた。
・おはなしのへやの照明を活かすことができたのも良かった。
【紹介資料】
『かげ(講談社の翻訳絵本)』(スージー・リー/作 講談社 2010.8)
『かげ(だいすきしぜん)』(フレーベル館 2009.8)
『影絵』(後藤圭/文 文溪堂 2012.4)
『はじめての手づくり科学あそび 2 ひかり・かげ・おとであそぼ』(西博志/著・おもちゃ発案 アリス館 2014.12)
『つくってみよう・やってみよう 3 かげえしばい』(岩崎書店 1993.4)
『みんながたのしくなる影絵の世界 1 つくってみよう!いろいろな影の形(Rikuyosha Children & YA Books)』(影絵人形劇団みんわ座/監修・著 六耀社 2017.10)
『みんながたのしくなる影絵の世界 2 挑戦してみよう!影絵人形劇(Rikuyosha Children & YA Books)』(影絵人形劇団みんわ座/監修・著 六耀社 2018.1)
『かがくあそび(フレーベル館の図鑑ナチュラ)』(高柳雄一/監修 フレーベル館 2012.6)
『あひるときつね 影絵の劇あそび(シリーズ絵本人形劇)』(山形文雄/文 晩成書房 1992.7)
『おたんじょうび テーブル影絵人形劇(シリーズ絵本人形劇)』(山形文雄/文 晩成書房 1990.7)
『The night before Christmas, or, An account of a visit from St Nicholas』(Clement C. Moore ; illustrated by Niroot uttapipat Walker 2007)

■ストローとモールで多面体をつくろう!

日時:2019年7月31日(水曜日)(1)14時から14時45分 (2)15時から16時
参加者:(1)こども23人、おとな9人 (2)こども9人、おとな6人 合計47人(各回先着15人)
準備物:ストロー(3cmに切っておいたもの)、モール(5cmに切っておいたもの)、多面体の画像と説明、六面体や三十面体などのサイコロ(多面体の説明用)
【内容】
1.絵本の読み聞かせ『いろんなかたち めくりしかけえほん』(ソフィー・ペルハム/え 大日本絵画 2012)
『First look(はじめてのかたち) Beginning for babies. Little eyes』(駒形克己/作 偕成社 1990)
2.多面体について(説明)
本を使って、形について説明
※立体形『いろんなかたちをさわってみよう:幾何学立体教材』(日本点字図書館点字製作課/編 日本点字図書館 2011.11)
※多面体の考え方『いろいろな形・きれいな形(算数絵本-考え方の練習帳)』(瀬山士郎/文 さ・え・ら書房 2012.4)
サイコロなど、実際のものを見せて説明
3.多面体を作ろう
ストローとモールを組みあげて多面体作成
(目標は正八面体、子どもによってはそれ以上の多面体に挑戦)
4.自由研究へのつなげ方、本の紹介など
【参加者の反応など】
・想定より小さい子が多く、高学年もいたが、ほぼ年長から小学2年生。そのため、当初作成予定の正二十面体をあきらめ、正八面体へ変更した。八面体くらいまでは少しずつ指導することにより、どうにか作成できた。保護者の方も結構難しいと一緒に作成していた。
・材料が簡単で、考え方次第で大きなものが作れるので試してみようという反応も多かった。高学年くらいの男子は熱心に大きなものを作ろうと集中していた。
・自由研究へのつなげ方なども話したところ、保護者からも反応があった。
【紹介資料】
『ストローとモールでつくる 幾何学オブジェ:100均グッズで学ぶ多面体』(日本数学検定協会/著 日本数学検定協会 2018.7)
ストローとモールで作った正20面体の写真
写真)ストローとモールで作った正二十面体

 

 以上が、こども資料室で企画して実施した<科学遊び>だが、ほかに、講師をお招きして開催した事業もある。いくつか簡単にご紹介する。
〇2012年9月29日(土曜日)
農学博士による講演会「鳴く虫の不思議にせまる」―君も虫はかせに!―
〇2013年10月14日(月曜日・祝日)
「風とあそぼう!」
今回、巻頭言を書いていただいた西村寿雄さんを講師に「くるくるシャトル」の工作や風の仕組みを学んだもの

●大阪市立自然史博物館との共催事業
大阪市立自然史博物館から学芸員に来ていただき、こども資料室職員による絵本の読み聞かせと学芸員による科学に関するおはなしというプログラムで実施。
〇2013年11月30日(土曜日)
「きのこのえほんとおはなし」
(1)『ナミチカのきのこがり』(降矢なな/作 童心社 2010.9)の読み聞かせ
(2)絵本に出てくるきのこをはじめとした、おもしろきのこについて実物、模型を用いて説明
〇2015年1月31日(土曜日)
「おちばとタネのおはなし」
(1)『ざぼんじいさんのかきのき』(すとうあさえ/作 岩崎書店 2000.9)の読み聞かせ
(2)絵本に出てくる柿をはじめ、柿のタネや柿に関係するきのこについて実物を用いて説明

今後に向けて
 毎年の積み重ねにより、定例化及び定着し、年々実施もスムーズになってきているように感じる。今後も継続して実施し、事例としてご紹介できるようにしていきたい。連携事業や講師依頼のものは予算等が必要な場合もあるが、連携の内容次第では予算を必要としない場合もある。
 また、職員による実施が十分可能な<科学遊び>はたくさんある。資料もあわせて紹介できるのが図書館の強みでもある。ぜひ、各図書館でも実施していただければと思う。


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