A.基礎的項目(公共サービスの担い手としてふさわしい取組み姿勢・体制づくり・人材育成等の観点から評価する項目 ⇒ ○、△、×の3段階で評価)
モニタリング項目 | 評価の視点 | 受託者の評価 | 担当課の評価 | 確認書類 | 担当課の評価内容等 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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(1)適切な人員体制 | ・事業実施に必要な人員確保、セクション毎の適切な人員配置 | ○ | ○ | ・契約書(含特記事項) ・業務仕様書 ・従事者名簿(含業務経歴) ・体制図 ・業務シフト表≪月次≫ ・業務報告≪日次、月次≫ ・業務計画書≪月次≫ ・抜き打ち検査(人員配置) ・来館者アンケート ・ライブラリースタッフ就業規則 ・コンプライアンス管理基本規程 |
・GM(ゼネラルマネージャー)1名、統括責任者2名(各館1名)、副統括責任者4名(各館2名)、部門責任者5名(中之島1名、中央4名)、スタッフ74名(中之島22名、中央52名)の計86名(中之島26名、中央60名)体制となっている。<9月末日現在>
・スタッフ定着率は、4月以降9月末までの退職者延べ9名(離職率10.5%)となっている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
・カウンター及び資料収集部門への司書有資格者配置 | ・スタッフ中、司書資格者が約83%と、委託基本仕様書に定める50%以上が確保されている。特に、カウンター部門(中之島 新聞室除く)及び資料収集・整理部門は、すべて司書有資格者を配置しており、一定のスキル面での確保がなされている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・図書館勤務経験豊富な職員の配置 | ・副統括責任者及び部門責任者クラスの中間層は、大規模図書館の経験が少なく、今後、管理能力面でのより一層のスキルアップが必要と感じられる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・労働関係法規の遵守 | ・契約書及び仕様書において労働関係法規の遵守について規定しており、現時点まで特に問題は生じていない。なお、責任者も含めスタッフの雇用形態は、常勤の契約社員である(蔵書点検業務の臨時的業務従事者を除く)。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2)責任体制の確立 | ・セクションごとの管理監督体制及び責任体制 | ○ | △ | ・体制図 ・業務報告≪日次、月次≫ ・業務計画書≪月次≫ |
・受託者内における、各責任者とスタッフ相互間の連絡体制については、委託当初は混乱がみられたが、日々のミーティング、日々の業務報告(日報)等による業務連絡システム等の定着により改善を図っており、今後、より一層の徹底が求められる。 ・今後、責任者の役割の明確化とともに、スタッフ間や各セクション間での情報共有・連携を一層密にしていくため、本業務における業務管理システムの再構築、スタッフへの教育指導体制の拡充などの取組みが望まれる。 |
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・業務全般の進捗管理 | ・館と受託者の調整窓口として、担当職員・スタッフを指定するとともに、定例調整会議(毎週-各館、毎月ー両館合同)等を通して、委託業務全般の進捗状況や課題の把握と解決に努めている。また、双方で業務日報・月報を作成し、相互に情報交換・課題共有を図るなど、委託業務の実効ある運営に留意している。 また、偽装請負防止の観点から、業務エリアの仕分けとともに、図書館側からの事業者への業務指示にあたっては、緊急時を除き、原則として調整会議を通じ、行うよう留意している。 |
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(3)人材育成 | ・研修の実施状況 | ○ | ○ | ・業務報告≪日次、月次≫(研修報告) ・業務計画書≪月次≫ ・研修実施要項(受託者) ・人事制度(資格体系・評価制度)(受託者) ・eラーニング(受託者) ・ライブラリアン・レスキュー(受託者) |
・受託者自ら、準備期間を含め毎月、接遇や個人情報保護、著作権法に関する研修のほか、人権研修や部門別のスタッフ研修を実施している。また、館主催の研修(危機安全管理、消防訓練、レファレンス、情報システム、人権研修ほか)にも、積極的に参加している。 ・館の蔵書構成や利用手続き、情報システムなど図書館全体業務を見据えた習熟研修の実施や府職員を講師とした、業務検索、レファレンス振り分け、無線LAN接続、磁気ループ(予定)等各種業務研修へ参加している。 ・今後、インタビュー能力、情報検索能力、外国語能力向上のため、事業者独自のスキルアップ研修の実施を期待したい。 ・また、所蔵・所在検索といった簡易なレファレンス業務や資料装備等については、なお一層の業務習熟に向けた、教育訓練の実施が求められる。 |
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(4)安全管理体制 | ・事故の未然防止の取組み、発生時の対応マニュアル、スタッフへの教育・訓練 | ○ | ○ | ・危機安全管理基本マニュアル(図書館) ・危機管理マニュアル(受託者) ・緊急連絡網(受託者) ・業務報告≪日次、月次≫(研修報告) ・業務報告書≪随時≫ |
・受託者独自の図書館危機管理マニュアルや利用者向けマナーブックを作成するなど、危機意識をもって対応しており、緊急連絡網についても整備されている。 ・これまでに発生した、利用者同士のトラブル、利用者の急病等の事態(月数回程度)に対しても、概ね適切に対処されている。また、緊急時における、現場スタッフ自らの適切な判断能力の養成と、図書館職員や警備員への速やかな通報の徹底を要請している。 |
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(5)個人情報保護 | ・事故の未然防止の取組み、発生時の対応マニュアル、スタッフへの教育・訓練 | ○ | ○ | ・個人情報保護方針 ・個人情報保護マニュアル (「図書館における個人情報の保護」) ・個人情報保護チェックリスト ・誓約書≪受託者→府≫≪従事者→受託者≫ ・個人情報掲載帳票処理一覧 ・業務報告≪日次、月次≫(研修報告) ・府立図書館における個人情報の取扱いに ついて(図書館) ・図書館情報システムマニュアル (図書館) |
・平成17年にプライバシーマークを取得し、「個人情報保護マネジメントシステム」を既に運用しているとともに、受託者独自の「個人情報保護マニュアル」をもとに、業務の流れに即した「個人情報保護チェックリスト」を作成し、社としてのリスク管理を図っている。 ・契約書に基づき、受託者としての個人情報保護遵守とスタッフ全員の誓約書を徴している。 ・月次の定期検査、随時検査を通じて、適正な個人情報保護の取扱いの徹底を要請している。また、受託者自ら整備している、独自のマニュアル・チェックリスの運用にあたっては、引き続き周知徹底を図る必要がある。 |
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(6)適正な手続き (再委託等) |
・契約内容の適正な履行 | ○ | ○ | ・契約書(含特記事項) ・業務仕様書 ・再委託承認書 ・再委託契約書 ・再委託実施報告書 |
・契約書及び仕様書の定めを遵守するとともに、従事者届出書、業務計画書、業務報告書等必要な諸手続きについても確実に履行している。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
・再委託先、再委託する業務内容の確認 | ・契約書に基づき、事前に再委託承認願の提出を求め、再委託の必要性・業務内容等を審査し承認を行っている。また、再委託業務の契約書、仕様書、見積書等を徴し、また検収手続も図書館で実施するなど、手続きの適正化を図っている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(7)情報提供 | ・利用者等への情報提供、説明の姿勢 | ○ | ○ | ・業務報告≪日次、月次≫ ・来館者アンケート |
・利用者への情報提供については、その方法・手段等、府が定める業務マニュアルに沿った形で提供されており、また、受託者独自に接遇マニュアルを作成するなど利用者への丁寧な応接に努めている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
(8)サービスの継続性 | ・サービスの継続性 | ○ | ○ | ・企業財務状況(決算報告書、財務諸表) | ・企業としての財務状況については、良好であり、今後のサービス継続は十分可能である。 ・現在、日常業務はほぼ円滑に実施されており、若干人員の入れ替わりがあるものの、サービスを継続できる運営体制が整備されている。 |
※評価の基準
○ マニュアルや実施体制等が整備されている等、契約内容を正確に理解し、適切に業務を実施している。
△ マニュアルや実施体制等の一部に不備が認められる等、契約内容の理解に欠ける部分があるが、適切に業務を実施している。
× マニュアルや実施体制等の一部に不備が認められる等、契約内容に理解に欠ける部分があり、適切に業務を実施していない。
B.サービスの提供に関する項目(利用者の満足度の観点から評価する項目 ⇒ 業務毎に具体的に設定するもの ◎、○、△、×、-の5段階で評価)
モニタリング項目 | 評価の視点 | 受託者の評価 | 担当課の評価 | 確認書類 | 担当課の評価内容等 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(1)利用者の満足度調査 | ・利用者の満足度調査 | ◎ | ○ | ・業務報告≪日次、月次≫ ・来館者アンケート |
・調査日時 中之島:平成22年9月9日(木)~11日(土) 中 央:平成22年9月10日(金)~12日(日)(各3日間) ・調査方法 来館者アンケート ・アンケート回収総数 計2,189枚(中之島:1,027枚、中央:1,162枚) ・前回実施分(中之島 H21.9月、中央 H20.9月)との比較 直営・委託を問わず、現行体制は概ね適切、良好との声が大半。 「良くなった点」→スタッフの接遇姿勢、複写サービスの充実 「不十分な点」→スタッフ知識・経験不足による調査相談への対応
・アンケート項目のうち、比較的満足度が低い項目(本の探しやすさ70~80%等)について、受託者とともに現状分析を行い、今後改善すべき点を協議している。これらの点について、図書館と受託者双方が協議を行うなかで、利用者満足度の一層の向上を目指したい。 |
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・調査結果のフィードバック | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2)サービス水準の確保 | ・利用統計の推移 | ○ | ○ | ・利用統計 入館者数、登録者数、個人貸出冊数、 協力貸出冊数、予約件数、他館資料借受冊数、 資料受入件数、HPアクセス件数、 複写件数・枚数等 ・業務報告≪日次、月次≫ ・来館者アンケート ・業務報告≪日次、月次≫ ・接遇マニュアル ・FAQ ・図書館運営理念(受託者) |
・昨年度までの実績をほぼ維持しており、概ね従前の業務水準は維持できている。 ・セルフ複写を導入した結果、複写枚数は大幅に増加し、研究室利用についても大幅な増加している。 ・今後、利用統計の推移を踏まえつつ、サービスの水準の維持についても、引き続き検証を行う。
※有人複写には、マイクロフィルム、CD-ROM等紙媒体以外の資料や、郵送申込・Web複写も含む
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・書架整理の精密度、書庫出納の迅速性など | ・書架整理の精密(新鮮)度の点については、書架整理不足、書庫内資料の配架ミス等が散見される。徐々に改善されているものの、なお一層の改善に向けた取組み(適切な人員配置と業務スキルの向上)が必要である。 ・書庫出納の迅速性等については、今後とも、図書館職員等による観察調査などを実施し、サービス水準の向上への取組みを促していく。 |
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・業務履行の正確性、業務処理や課題解決の迅速性 | ・仕様書、マニュアルに明記された業務は、現時点では、ほぼ適切に実施している。なお、一部業務で、図書館全体の中での当該業務の位置づけ、各業務の相互関連性等への理解不足な事例が見られたが、日報や定例調整会議等で随時連絡・調整を行い、解決を図ってきている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・利用案内等の質の確保 | ・利用案内等の質の確保、各室への案内・引継ぎ業務については、府立図書館業務全体の把握と、蔵書構成への理解、インタビュー能力など、広範な知識と経験が要求される業務であることから、現行の受託者スタッフの一層のスキルアップが必要となっている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・利用者への公平なサービスの提供、対応 | ・利用者に対する貸出、書庫出納、複写など種々の図書館サービスを行うにあたって、公平な情報提供に留意し、接遇面でのサービスの質の確保に努めている。 ・市町村図書館への協力貸出業務については、マニュアルに沿って、的確にサービス提供をしている。 |
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・名札、ユニフォーム着用、利用者への丁寧な言葉遣い、声掛けの徹底 | ・スタッフは、名札、ユニフォームを着用している。 ・受託者が定める「接遇マニュアル」に沿って、笑顔対応、丁寧な言葉遣い、声掛け・挨拶等の徹底を図っている。 ・利用者満足度調査では、総じて笑顔、元気、丁寧と、接遇対応で高い評価を得ている。ただし、一部の意見として、不慣れで機転に欠ける場面が見受けられるとの指摘がある。 ・接遇面では、丁寧な対応を心掛けている点は評価できる。今後は、府立図書館業務全体についての理解習熟によるスタッフのスキルアップが望まれる。 |
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(3)計画的運営 | ・事業実施の計画性 | ○ | ○ | ◇事業提案書 ◇業務計画書≪月次≫ ◇業務報告≪日次、月次≫ ◇業務計画書≪半期ごと≫ |
・月々の業務計画書の作成を通じて、計画的に業務改善に努めようとする姿勢は評価できる。今後、個々の課題解決に向けての、具体的な改善方策の検討実施を求めていく。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・業務の自己点検の実施 | ・上記業務報告書、業務計画書を通じ、月間重点目標の策定、評価を行うことにより、業務の自己点検を実施している。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(4)サービスの質の向上に向けた取組み | ・利用者目線に立った案内掲示、レイアウト | ○ | ○ | ・シフト表 ・業務報告≪日次、月次≫ ・業務計画書≪月次≫ ・応接記録(要望・苦情等) ・来館者アンケート ・各種掲示物・印刷物 |
・利用者向けの各種案内にかかるチラシや掲示物等について、創意工夫を凝らした形で作成、表示に努めている。 (例:セルフコピー整理用番号札、利用者登録整理券の発行、著作権法・複写料金等の明示、複写時間待ちの表示) ・ただし、利用者からは、これまでも分かりやすい案内掲示についての要望が強いので、既存の案内掲示の見直しも含めて、民間ノウハウを活かした形での一層の具体的な取組みを期待する。 |
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・利用者からの要望・苦情への対応 | ・日々寄せられる利用者からの要望・苦情については、内容と対応策について日報等で報告し、定例会議等での調整を経て、可能なものから改善実施に努めている。 ・今後とも、利用者と接する第一線のカウンタースタッフを中心に、応接ノウハウの習熟度を高めていくため、実地訓練等の実施などを含め、きめ細かな教育指導が望まれる。 |
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・利用者サービスの拡充に向けた取組み | ・複写サービスの拡充(セルフ複写導入、料金値下げ、郵送複写サービスでの料金通知にかかる料金負担の解消、マイクロ複写サービスの拡充等)を実施した。(4月) ・また、AV資料のセルフ予約と中之島図書館での受取りを開始した。(11月) ・その他、貸出・返却カウンターの改善(明瞭なサイン)、登録カウンターの順番待ち席の設置と順番カードの配布、ヘッドフォン・キーボードの衛生管理の徹底などを実施した。 ・生涯学習事業として、様々な自主事業を実施した。 (既に実施した自主事業:夏休み講演会「日本の妖怪たち」36名参加、「しかけ絵本づくり」22名参加、「バルンアートづくり」72名参加。) ・今後、スピーディな資料提供と、的確な応答などサービスの質の向上を図るべく、マニュアル整備、人員の適正配置、スキルアップ研修などの一層の取組みが望まれる。 |
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(5)その他創意工夫 | ・民間のノウハウを活用し、質の高い図書館サービスの展開 | △ | △ | ・事業提案書 ・業務報告≪日次、月次≫ ・業務計画書≪月次≫ |
・受託事業者が他図書館等での豊富な受託実績を通じて蓄積された新たなサービス手法、運営ノウハウについて、府立図書館業務への活用について、積極的な検討提案を期待したい。 ・事業提案書では、受託者の持つ独自の技術・ノウハウの活用としての、オンライン書店の活用、電子図書館・資料のデジタル化の取組み、大学・企業・ボランティア等との連携による事業展開などの提案があることから、受託者の有する広汎なネットワークを活用した質の高いサービス展開に向けての企画、実施について、取り組まれたい。 |
※評価の基準
○ マニュアルや実施体制等が整備されている等、契約内容を正確に理解し、適切に業務を実施している。
△ マニュアルや実施体制等の一部に不備が認められる等、契約内容の理解に欠ける部分があるが、適切に業務を実施している。
× マニュアルや実施体制等の一部に不備が認められる等、契約内容に理解に欠ける部分があり、適切に業務を実施していない。