デジタル画像 フランス百科全書<図版集>

-こんな暮らしがあった! 18世紀のフランス社会をビジュアルにご覧いただけます-


 大阪府立中央図書館では、貴重書コレクションとしてディドロとダランベールの編集による「フランス百科全書」を所蔵しています。

 フランス啓蒙思想の集大成である「フランス百科全書」は、フランス革命を準備した一大思想運動でもあり、その存在と名称はあまりにも有名です。けれども、内容が膨大で広範なためか、あるいは国内で原書を所蔵するところが数少ないためか、実際の資料そのものをご覧になったことのある方は少ないのではないでしょうか。180人余りの協力者がその制作に関わったとされる「フランス百科全書」は、本巻の部と図版集の部に分かれています。

 今回、デジタル画像として公開するのは<図版集>の部分で、見事な銅版画が約3000枚収録されています。

編者のディドロは、自ら工房に足を運んで職人に教えを乞い、自ら機械を操作して<百科全書>の項目を執筆すると同時に、画家や彫刻家にも綿密な指示を与えたとされています。 一枚一枚が執筆者と彫刻家と刷り師の丁寧な共同作業でつくりあげられたものです。
 原書図版は、ほぼ事項別にアルファベット順に配列されていますが、イタリアのモンダドーリ社から刊行された” Il mestiere e il sapere duecento anni fa”(1983)では、全体をテーマ別に再編成しています。今回は、このモンダドーリ版の日本語版にあたる『フランス百科全書絵引』(ジャック・プルースト監修 平凡社 1985)をベースにして、デジタル化した原本の画像を再配列しました。

 ヨーロッパの歴史に大きなうねりを生み出すきっかけとなった「フランス百科全書」、そこに描かれた当時の社会実相をじっくりとご覧ください。


■内容について

目次はテーマ別に「天然資源の開発」「文化」「諸科学」「技術」「社会」の5部に大別され、各部編の下に細項目が展開します。
収録されている図版の一例をあげると、”日常生活の手仕事”の細項目には、<砂糖菓子屋の仕事場、道具><かつらのひな型各種>が、”建築・劇場”の細項目には、<ルーブル宮の柱列><古代の履物各種>が収められています。画像を開く度に当時の暮らしぶりが実感をもって伝わってきます。図版というものが、いかに多くを物語るかに圧倒されることでしょう。

■原本の閲覧について

貴重書(原本)の閲覧については、事前申し込みが必要です。

問合わせ先:大阪府立中央図書館 調査相談課 閲覧調整担当  TEL06-6745-0170(代)


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