H22年度 大阪府立中央図書館主催 第4回府民講座

    山本淳子先生講演会

「枕草子のひみつ」


 枕草子の一般的な評価はのどかで明るく、ユーモアに富む一方で、和歌や漢詩の知識も取り入れられた文化的要素の高い随筆の傑作といったものではないかと思います。しかし枕草子は作者の清少納言が人生の中で大変な窮地に陥っていた時に書かれた作品です。枕草子自体からはそのことはほとんど読み取ることができませんが、歴史資料と付き合わせるとその事実が浮かびあがってきます。本講演では清少納言がそのような状況の中で枕草子を執筆した思いについてお話いただきました。


日時 2月5日(土)   午後2時30分~午後4時  
テーマ
 「枕草子のひみつ」
   第4回府民講座山本先生写真


講師: 山本淳子
 先生(京都学園大学教授)
会場:当館ライティーホール



<受講者のみなさんの感想です>(抜粋)

  • 謎解きを進める形で、明解な説明を展開された。古文の読みも鮮やかな語り。臨場感が溢れて思わず古文の世界に引き込まれた。これを聴いてしまうと「枕草子」を読まずにはおれない気持にさせられた。
  • 先祖の世界を忘れぬための古典への御案内、深謝。11月1日の古典の日ですが(日は1日のみ)、しかし1年中古典の時をもつべき。定期的な古典府民講座を企画していただいたらありがたい。
  • 「枕草子のひみつ」がお話の最後ではっきりと理解できた。わかりやすい話し運びをして下さり「なるほど!!」と感心しました。先生のお話のしめくくりにあった「これからも古典をお楽しみ下さい」というお言葉通り今もある講座に通って読み続けている「枕草子」をより深く読み通して行こうとあらためて思わせていただいたお話でした。有難うございました。  
  • たいへん楽しい講演でした。中学・高校で習った「枕草子」をもう一度勉強したいと思います。ありがとうございました!     
  • 山本淳子先生の親しみ易い例えで難解な古典を楽しむことができました。次回は友人達にも声をかけ参加したいと思います。     
  • 清少納言=バリバリのキャリア志向というイメージが先行していましたが、初めて参内したときの不安感は現代の私たちにも通じるものがあり、親近感をおぼえました。また定子に対する想いも、ただの上司と部下でなく一個の人間対人間の対等な位置にたったものというのが素晴らしかったです。身分の差はあっても人としての誇りを互いにもって対峙している姿に胸うたれました。     
  • 先生がたいへんわかりやすく話してくださっておもしろかったです。それと予定時間にほぼぴったりに終わられたのにも感心しました。枕草子が今までより身近に感じられるようになりました。     
  • 学校で習った清少納言「枕草子」の印象をぬぐうことが出来て、興味がもてた。もう一度勉強してみたい。     
  • 今日は山本先生のお話が素晴らしく感動しました。たとえ話も身近でわかり易くほんとに面白かったです。清少納言の置かれた立場や背景など全く知らない事でしたのでとても驚くと同時に勉強になりました。才女清少納言がますます好きになりました。「枕草子」を全文読みたいと思いました。先生のお話を思い出してチャレンジしたいと思います。本当に素晴らしい講座を聞かせていただいてありがとうございました!     
  • 今まで知らなかった枕草子の奥深さを知り、とても興味深く感じました。枕草子は随筆風のところと日記風のところもありちょっと統一感がない感じがしていましたがこのお話をきいて成立の由来がわかりすっきりしました。清少納言と皇后定子とは打てばひびき合うウマの合った関係だったのがよくわかりました。ありがとうございました。     
  • 楽しい古典講演でした。難解な古典が先生の例えでまるで現在の話のように身近なものになりました。ありがとうございました。     
  • 枕草子のひみつがよくわかりました。今、枕草子を朗読していますがまだ前半部分ですがこれから読み続けるのが楽しみになりました。一つのことがらにこれだけいろいろな思いが書かれていることにおどろいたり、笑ったりしていました。大ぎりのようなものだと分かり納得しました。