大阪府立中央図書館主催 第4回府民講座 
     
   協力 大阪府立上方演芸資料館

         夏目漱石再発見
~関西講演から学び、落語の視点から考える~

平成22年2月6日実施
講師 天満天神繁昌亭支配人 恩田雅和 さん


 明治・大正期の文豪夏目漱石が関西を訪れ四か所で巡回講演をおこなってからまもなく100年になります。漱石は1911年8月に大阪中之島の公会堂や和歌山などで講演をおこなっており、それらの講演内容は彼の文学作品以外の代表作と言われています。
 一方、漱石は幼いころから家族に連れられてよく寄せに出入りしていました
。そうしたことから彼の初期の作品は落語の影響を強く受けており、『吾輩は猫である』にはそれが顕著にみられます。また『三四郎』にも当時の柳家小さんと三遊亭円遊を論じて二人の比較論を展開しています。今回の府民講座は、漱石の研究家で落語にも造詣の深い天満天神繁昌亭支配人の恩田雅和さんを講師にお招きしてご講演いただきました。

講演では、漱石の関西での講演内容や落語の影響をうけた作品についてお話いただき、参加者のみなさまは、興味深い話に聞き入っておられました。
 

恩田講師の写真

〈参加者のみなさまからいただいた感想(抜粋)〉

○夏目漱石再発見!実話的で深読みのおもしろい話、興味深い話聞けて楽しかったです。大いに参考になりました。

○江戸落語の『宮戸川』の内容を、漱石は『三四郎』の第1章で同じ内容のことを書いている。それは漱石が『宮戸川』をまねたもの・・・!!というお話が面白かった。

○漱石が落語好きだったということより、もっと自分のものにしていたというのがよくわかった。関西巡回講演の漱石の話がおもしろかった。漱石の日本についての考え方というのは少しきいたことがありましたが、講演していたというのがおもしろかった。

○~夏目漱石再発見~松山出身で坊ちゃん等で有名な夏目漱石の題材だったので興味があり受講した。恩田雅和講師が詳しく説明してくださり当時の様子、世相がわかりおもしろかった。

○とてもいい講演でした。心を打たれました。遅刻したのに快く入れてくださったスタッフの皆様方、恩田先生に感謝しています。

○大逆事件と漱石のこと少し興味持ちました。

○いろいろな知識を興味深く示してくれたことは評価する。ただし、1 説明がもう一つ、2 要約する部分、説明をくわしくすべき部分がもう少しあると思う。

○府立中央図書館は知っていましたが、すばらしいホールがあることは初めて知りました。小規模ですが講演が見やすく、講師の顔もよく分りました。話が少し固かったですが。



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