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人文系資料室
資料案内 10
2008年7月

源氏物語関連資料


 2008年「源氏物語千年紀」にちなんで、大阪府立中央図書館では、5月に「なだらかに哀をみせたる 源氏物語と王朝文化」展を開催しました。

 展示資料からピックアップして、いつくつかの資料をご紹介します。

 いにしえの雅、源氏物語の世界をぜひお楽しみ下さい。


王朝文化・風俗     ○源氏物語の登場人物   ○源氏物語に登場する植物

描かれた源氏物語   ○源氏物語ガイドブック   ○紫式部について



     王朝文化・風俗・・・源氏を取り巻く様々な世界、王朝人の暮らしや文化

書   名 編著者 出版社 出版年 請求記号 内容紹介
源氏物語の風景 王朝時代の都の暮らし 歴史文化ライブラリー 朧谷寿 著 吉川弘文館 1999.8  210.36/40N 道長が栄華を誇った摂関時代、香り高い文学が花開き、宮廷の男女は雅を競った。現地を訪ね、絢爛たる王朝の都の変遷と貴族の暮らしや思いを、四季折々の景色や生活の移り変わりと密着させ、いきいきと描く。
光源氏の四季 王朝のくらし 尾崎左永子 著 朝日新聞社 1989.2  913.3/90
源氏物語 折々のこころ 中井和子 著 大修館書店 1997.1  913.36/158N 「源氏物語」に描かれた四季折々の自然と情景、さらには登場人物のこころ模様を、豊富な挿絵とともに一月から十二月まで季節を追って綴る「源氏物語」歳時記。
源氏の明り 尾崎左永子 著 求竜堂 1997.8  913.36/173N 明りは日本の多湿な風土が生んだ美意識。“雪月花”という美の系譜となる自然光と、闇からやわらかな隠微を伴って明りの世界を作り出す人工光。源氏物語が展開する世界を照らす「明り」について考察する。
源氏物語六条院の生活 風俗博物館 編集 宗教文化研究所風俗博物館 1998.1  913.36/207N 京都・風俗博物館が4分の1大に復元した光源氏の住居・六条院に、人形や調度を配し、雅な「源氏物語」の名場面20を展開。場面ごとに建築、調度、装束などを詳しく解説。王朝文学読解の必携の書。
源氏物語の時代 一条天皇と后たちのものがたり 朝日選書 山本淳子 著 朝日新聞社 2007.4  210.37/24N 皇位継承をめぐる政界の権謀術数やクーデター未遂事件、「純愛」ともいうべき愛情関係…。「源氏物語」を生んだドラマチックな一条朝を、資料や最新の研究成果にもとづいて、実証的かつ立体的な「ものがたり」に紡ぎあげる。
紫式部すまいを語る 王朝文学の建築散歩 西和夫 著 TOTO出版 1989.11  729/1025/#
文学の中の都市と建築 『万葉集』から『源氏物語』まで 丸善ライブラリー 若山滋 著 丸善 1991.4  910.23/15N 「万葉集」から「古今和歌集」「新古今和歌集」に至る和歌文学と、「枕草子」「源氏物語」という代表的王朝文学をとりあげ、そこに現れる空間、都市と建築を抽出することによって、その時代の人々の「心の中の空間」を探索する。
平安の気象予報士紫式部 『源氏物語』に隠された天気の科学 講談社+α新書 石井和子 [著] 講談社 2002  913.36/304N
平安朝のファッション文化 鳥居本幸代 著 春秋社 2003.4  383.1/181N 平安朝の人々のタブー、住環境、食習慣、教養…。当時の生活環境が装束に与えた影響とその変遷とは。カラーでみる重色目、位階による装束の別、その名称など、平安女流文学を読み解くためのハンドブック
服装から見た源氏物語 近藤富枝 著 文化出版局 1982.4  223.3/943/#
源氏物語の色 別冊太陽
平凡社 1988  757.3/36
追風用意 王朝人の美意識 福田政義 著 近代文芸社 1998.5  576.6/25N 王朝人の時代から現代まで、最高のお洒落は「追風用意」(匂いの衣裳を身に纏うこと)。王朝人の「匂い」に対する美意識を考察する。
源氏の薫り 尾崎左永子 著 求竜堂 1986.8  913.3/73
源氏物語の<物の怪> 文学と記録の狭間 古典ライブラリー 藤本勝義 著 笠間書院 1994.6  913.36/96N 源氏物語の生霊と死霊。そして、そこに宿る人の心の鬼…。今こそ解き明かされる魔界の論理。源氏以後の<物の怪>の実像と虚像。「御堂関白記」「小右記」「権記」等を渉猟。平安期の栄光と衰亡をあやつる怨霊の世界。
源氏の恋文 尾崎左永子 著 求竜堂 1984.4  913.3/61
源氏物語その歌のしらべ 川田奈緒 著 短歌新聞社 2000.1  913.36/266N 源氏物語の骨格である「和歌」が物語の中でどのように使われ、どのような働きをしているかを、「平安貴族の生活と和歌」、「登場人物の個性と歌」などの視点から解説。引歌引詩表現、巻名と和歌との関係についても論じる。
源氏五十四帖題詠 ちくま学芸文庫 塚本邦雄 著 筑摩書房 2002.1  L913.36/302N


     源氏物語の登場人物・・・個性豊かな人物達、主役から脇役まで           このページのトップへもどる

書   名 編著者 出版社 出版年 請求記号 内容紹介
『源氏物語』を楽しむ 恋のかけひき 丸善ライブラリー 山口仲美 著 丸善 1997.7  913.36/172N 「源氏物語」の主人公、光源氏は、恋や結婚の場で、女性たちとどんな駆け引きのある会話を交わしているのかを明らかにする。会話からよむ「源氏物語」。
源氏に愛された女たち 渡辺淳一 著 集英社 1999.4  913.36/215N 永遠に変わらぬ男と女のせめぎあい…。「源氏物語」からはうかがわれぬ性愛の視点を含めて、光源氏の「愛」の対象になった女たちを綴る衝撃の女性論。『MORE』連載をまとめる。
『源氏物語』の男たち ミスター・ゲンジの生活と意見 田辺聖子 著 岩波書店 1990.1  913.36/4N
源氏物語の脇役たち 瀬戸内寂聴 著 岩波書店 2000.3  913.36/242N 筋の面白さはさることながら、登場人物たちの性格の書きわけ、心理描写の克明さも源氏物語の魅力。朱雀院、頭の中将、近江の君など、脇役たちを生き生きと行間から立ち上がらせる、もう一つの源氏物語論。『図書』連載に加筆。
源氏物語の端役たち 加藤宏文 著 溪水社 2006.12  913.36/385N 紫式部はひとりひとりの端役をこそ活写することによって、文学のことばのリアリティーを創出していった。「源氏物語」五十四帖を、各帖ひとりずつの端役とそれに関わる具体的なことばを通して読み直す。
     

     源氏物語に登場する植物・・・巻名にもたくさんの花が使われています           このページのトップへもどる

書   名 編著者 出版社 出版年 請求記号 内容紹介
源氏の花を訪ねて 入江泰吉写真集 求竜堂グラフィックス 入江泰吉 写真 求竜堂 1987.12  223.3/1211/#
源氏・拾花春秋 源氏物語をいける 田辺聖子 著 文英堂 1998.1  913.36/204N 京都の花道家元桑原専慶流に伝わる、「源氏物語」54帖を生花で表現した古書「拾花春秋」をもとに、新しい感性で物語にそって花を生ける。「源氏物語」および花道愛好者に贈る。
源氏物語花の五十四帖 岡田広山がいける 岡田広山 いけ花 求竜堂 2001.3  793/105N 「源氏物語」の風格、王朝時代の雅やかさ、一帖ごとに登場する女性像や情景を、いけ花で表現する。美しい花に導かれて「源氏物語」の作品の流れが浮かび上がる。


     描かれた源氏物語・・・絵巻をはじめ多くの芸術作品に取り上げられた源氏物語           このページのトップへもどる

書   名 編著者 出版社 出版年 請求記号 内容紹介
王朝の雅源氏物語の世界 別冊太陽 鈴木日出男 監修・執筆 平凡社 2006.4  913.36/381N 国宝「源氏物語絵巻」を含む豪華源氏絵155点とともに、54帖の魅力をより深く知るための「源氏物語」入門決定版。物語の内容のみならず、大事な勘どころを「視点」として記し、その理解のための用語や人物なども解説。
もうひとつのみやび木版本源氏物語絵巻
木版本源氏物語絵巻刊行会 2007.1  721.2/90N 1943年から約20年の歳月をかけて、着色木版の第一人者・川面義雄により制作された「隆能本源氏物語絵巻」の精巧な復元本の写真版。現存の「国宝源氏物語絵巻」には既に見ることのできない?落や退色が再現されている。
源氏物語絵巻の世界 和泉選書 長谷美幸 著 和泉書院 1990.11  721.2/2N
源氏物語絵巻の謎を読み解く 角川選書 三谷邦明 著 角川書店 1998.12  721.2/30N 国宝源氏物語絵巻には、制作者が仕掛けた謎があった。原作にはない場面が描かれていたのだ。絵巻に隠されていた白河院をめぐる宮廷スキャンダルの風刺から、愛憎と権力の錯綜する院政時代を解き明かす。
だれが源氏物語絵巻を描いたのか 皆本二三江 著 草思社 2004.9  721.2/66N 国宝・源氏物語絵巻。その絵も書も繊細で美しいが、じつに不可思議な点がある。高度な技法に交じって子どもが描いたかのような描写も見られるのだ。源氏物語絵巻のあらたな魅力に光をあて、日本美術史上の大いなる謎に迫る。
源氏物語の姫君たち 墨絵王朝絵巻 久保田華光 著 日貿出版社 1990.6  724.1/1N
源氏物語の女(ひと) 中島潔 作画 KABA書房 1994.4  726.5/211N 風の画家・中島潔が描く源氏物語の中の姫君、女君たち。王朝女性の心を現代の感覚でとらえ、女としての哀しみと誇りに満ちあふれているかの人々を、愛しさをこめて表現した、清新で叙情ただよう絵巻。
王朝の香り 現代の源氏物語絵 京都書院アーツコレクション 京都書院編集室 編集 京都書院 1997.6  721.9/254N 現代京都画壇を代表する日本画家54名と斯界の識者54名が絵画とエッセイで織りなす絵物語。「源氏」各帖をテーマにした作品と、味わい深い文章が現代人の心の断面を覗かせてくれるエッセイ集。
源氏物語絵詞 石踊達哉 絵 講談社 1998.3  721.9/291N 「源氏物語」五十四帖、絢爛・華麗な世界。平成琳派の新鋭が、15号から六曲屏風まで多様な画面に描いた王朝絵巻。各頁ごとに瀬戸内寂聴の現代語訳と各帖のあらすじが付けられ、言葉と絵画が合わせて鑑賞できる。
月を招いて 伊勢型紙「源氏物語絵巻」詩画集 野田和子 [作] 野田和子 2000.1  753.8/94N
かたちのなかの源氏物語 林恭子 文 弓立社 2003.12  702.1/349N 源氏物語に材をとった平安から現代までの美術・工芸品から和菓子まで、あらゆる「かたち」を博捜。五十四帖の筋と関連させて源氏を形で読む。京都新聞記者の遺著にして代表作。


     源氏物語ガイドブック・・・まずは概略をつかむ、あるいはもっと楽しむために          このページのトップへもどる

書   名 編著者 出版社 出版年 請求記号 内容紹介
源氏物語図典 秋山虔 編 小学館 1997.7  913.36/171N いまなお多くの人を魅きつけてやまない「源氏物語」。その世界をさらに深く理解するために、平安朝の風俗・習慣全般にわたり、第一級の史料に取材した図版を体系的に集成。1000項目におよぶ詳細解説の有識故実事典。
源氏物語必携事典 秋山虔 編 角川書店 1998.12  913.36/211N 世界に先駆けて誕生した長編小説・源氏物語。1000年の時を超えてなお、私たちを魅了してやまないこの物語を原文で読むための手引書。物語図解、作中人物事典、主要人物呼称一覧、作中和歌一覧など盛り沢山。
源氏物語ハンドブック 鈴木日出男 編 三省堂 1998.3  913.36/186N 古典の中で最も親しまれている源氏物語全54巻をわかりやすく解説。あらすじと鑑賞、登場人物、紫式部と源氏物語、物語の生活環境、「源氏」学の変遷、重要語句などを詳しく説明する。年表・図版も充実。
源氏物語を知る事典 西沢正史 編 東京堂出版 1998.5  913.36/194N 従来の研究者中心に片寄った源氏物語入門書とは対照的な本。物語の全体像の把握の方法、人物関係のとらえ方、主要な女性たちの物語、作者の人生、物語の関連作品、歴史的背景など、ポイントを整理して解り易く面白く案内する。
「源氏物語」がわかる。 アエラムック
朝日新聞社 1997.7  913.36/174N 成立から1000年を経てもなお世界中の驚嘆、感動を集めている「源氏物語」。プロの読み手15人が「源氏物語」との出会いと魅力を語る他12のテーマから物語の展開に迫る。用語解説、ブックガイドも充実。
源氏物語入門 講談社学術文庫 藤井貞和 [著] 講談社 1996.1  L51/303N
入門源氏物語 ちくま学芸文庫 三谷邦明 著 筑摩書房 1997.2  L913.36/160N
源氏物語を行く Shotor travel 秋山虔 文 小学館 1998.8  913.36/197N いまも残る「源氏物語」ゆかりの建築物や土地、風物を訪ね、源氏研究の第一人者による含蓄ある解説と豊富な写真で物語の世界を堪能する。平安の息吹を伝える行事や舞楽、紫式部の生涯なども紹介。
源氏物語の旅 長塚杏子 編著 三一書房 1998.3  913.36/190N 物語の地すべてを踏みたい、巻々の人の心を映す四季を訪ねたい、と旅を重ねて10年。読売新聞連載(記者執筆分)も含め、地理上の旅、物語の人や土地への想念の旅、四季の旅と、時空を超えた源氏物語への旅の記。


     紫式部について・・・紫式部の一生                                      このページのトップへもどる

書   名 編著者 出版社 出版年 請求記号 内容紹介
紫式部 Century books 沢田正子 著 清水書院 2002.8  910.23/150N 権力闘争の激しい宮廷社会の渦中にあって、さまざまな人間の実相を冷静に見つめていた紫式部。彼女の歩み、心象世界を虚心に辿ることにより、その創造エネルギーの原点を探る。
紫式部 日本の作家100人 後藤幸良 著 勉誠出版 2003.8  910.23/176N 別れと憂愁に満ちた紫式部の文学はなぜ長い間日本人の心を惹きつけてきたのか。内面的な描写でわかりやすく、伝記と作品案内から、紫式部の作品の魅力を解説する。
紫式部の恋 近藤富枝 著 講談社 1992.12  913.36/64N
紫式部伝 その生涯と『源氏物語』 角田文衞 著 法藏館 2007.1  910.23/221N ユネスコが日本人で初めて「世界の偉人」に選出した紫式部の生涯を、本名、若き日の動静、宮廷生活、晩年の様相、歿年、墓所等にわたって明らかにするとともに、哲学者としての紫式部の思弁の核心にも迫る。
小説紫式部「香子の恋」 三枝和子 著 読売新聞社 1991.1  913.6/1708N/サエ
散華 上 紫式部の生涯 杉本苑子 著 中央公論社 1991.2  913.6/1254N/スギ
散華 下 紫式部の生涯 杉本苑子 著 中央公論社 1991.2  913.6/1254N/スギ
小説紫式部 三好京三 著 鳥影社 2006.4  913.6/29322N/ミヨ ひとりの女性として悩みながら、物書きとしての才能を開花させていった紫式部。時の権力者道長との関わりなど小説ならではの展開の中に、等身大の女性としての実像を追う。

※内容紹介はTRCマークによる


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