「若者利用増アクションプラン」概要作成チームの活動について

1.チームの結成

2001(平成12)年度からのヤングアダルト(以下「YA」とする)層の図書館利用の活性化をめざした取組みも、その時々のイベントの集客はできても、図書館利用のリピーター化ができないという状況を打破できなかった。

そこで2007(平成19)年度に、若者の利用者を増やし、リピーターとするための提案をするという趣旨で、社会教育主事が館内の若手の司書に呼びかけをして、有志でチームが結成された。構成は総務課3名(うち社会教育主事2名)と企画協力課・閲覧第1課・閲覧第2課・閲覧第3課(こども資料室)の司書4名の計7名、チーム名は「『若者利用増アクションプラン』概要作成チーム(以下、アクションプランチーム)』である。

2.提案内容を出し合う

まずは、実現の可能性を考慮せず、国内外の他の図書館の現状なども調査し結果を視野にいれながら、批判なしに活発に意見を出し合い、思いつくことを書き出していくというやり方をした。
会議で出されたアイデアは以下の通りである。

3.実現へ向けての集約作業

これらを更に会議のなかで議論を深めていき(1)組織をつくる(2)場所をつくる(3)資料をそろえるの3つの大枠に沿いながら、実現可能性、有効性を数値化して総合評価を行うというやり方で、実施するアイデアを絞り込んでいった。 実現可能なものとしては、@「ヤングアダルトYA!YA!YA!」のホームページへのアップA「ヤングアダルトYA!YA!YA!」の掲示場所を増やす。実施したいものとしては、@POPコンテストA多目的スペースを有効利用するBYAコーナーの設置(これはいち早く2007(平成19)年度末に実施に移された)などであった。

4.「YA!YA!YA!利用活性化チーム」へのバトンタッチ

具体的に館内での様々なYA向けの活動が本格的に動き出すのは、2008(平成20)年度からになる。まず組織面では、館内に「YA!YA!YA!利用活性化チーム」が各種委員会の中に設けられ活動を開始した。まずは2007(平成19)年度から準備を進めていたYA向けサイト「べんりやん図書館」が5月に公開された。その後「本のPOP広場」の実施、「若者ダンスカーニバル」での図書館紹介タイムの担当、高校などへ出向いての意見交換へとつながっていく。  

通常はあまり仕事で交わることの無い総務部と司書部のメンバーがチームを結成し、定期的に会議を持ち、企画の段階から協力して活動を展開するというのは、当館にあっても画期的なことであった。平成20・21年度のYA向けサービスの更なる展開の基礎は、アクションプランチームの活動からでてきたものであるといえる。