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大阪府立中央図書館
資料展示「マザーグースとわらべうた」
平成20年4月15日(火)〜5月7日(水)



資料展示「マザーグースとわらべうた」

 いつの時代にも、どこの国でも、
遊びながら、ふれあいながら伝えられてきた
子どものための“うた”

イギリスやアメリカの伝承童謡「マザーグース」から、日本の「わらべうた」まで、
子どもたちに愛されてきた“うた”のかずかずを、魅力的な絵本と幅広い資料でお届けします。
みて、きいて、うたって、その世界をお楽しみください!

ハンプティ・ダンプティ画像

 
展示期間:平成20年4月15日(火)〜5月7日(水)
展示場所:大阪府立中央図書館 1階 展示コーナー

資料リスト一覧
 

 

《マザーグースの世界》

<マザーグースって なあに?>
マザーグース(Mother Goose)は、主にイギリスやアメリカの子どもたちに古くから口伝えで伝承されてきた童謡の総称です。イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)とも呼ばれ、その数は700とも1000ともいわれています。子どもたちはマザーグースを歌ったり遊んだりしながら、言葉やリズムをおぼえます。
「キラキラ星」や「メリーさんのヒツジ」など日本でおなじみのものから、日本のわらべうたと同じような遊び唄、数え唄、子守唄などもあります。さらには、なぞなぞ、早口言葉、昔話のような物語詩、ナンセンス詩、世の中や人間心理を風刺するような詩など、大人も楽しめるものがたくさんあります。
ガイドブック・解説書・研究書リスト
 
<こんなにいろいろ マザーグースの絵本>
マザーグースは昔から口伝えされてきたものですが、18世紀以降書物としても伝えられてきました。ケイト・グリーナウェイ、ランドルフ・コルデコットなど絵本の歴史に名を連ねる有名画家たちから、センダック、ブライアン・ワイルドスミス、レイモンド・ブリッグス、アーノルド・ローベルなど英語圏で活躍する現代の絵本画家たちがこぞって想像力あふれる挿絵を描いています。日本では、堀内誠一、和田誠、スズキコージなどが挿絵を描き、北原白秋はじめ、谷川俊太郎、木島始、寺山修司などが個性的な訳を試みています。
英語の絵本・童謡集リスト
翻訳された絵本・童謡集リスト
 
<楽しいね! うたって、あそぼうよ!>
マザーグースは、英語圏の子どもたちにとって、おかあさんのひざの上で聴いた歌であり、幼い頃に友だちといっしょに遊んだ親しみのある歌です。
イギリスでは、子どもが生まれて初めて出会う“詩”がマザーグースであるともいわれます。それは、マザーグースがナーサリー(Nursery:幼児の、子ども部屋の)・ライム(Rhymes:押韻詩)と呼ばれることからわかるように、韻をふんだ“詩”だということです。強弱のリズムがあって、同じ響きの音が繰り返され、口ずさむと自然に心地よく響いてくる“うた”なのです。
遊び方・楽譜がのっている本のリスト
マザーグース:CD/AV資料リスト
 
<知ってる? これもマザーグース>
マザーグースにはメロディーがついていないものがたくさんあります。早口ことば、なぞなぞ、積み上げことば、ナンセンスな詩などいろいろな形式のことば遊びが含まれています。また、恋占いの歌やプロポーズの歌のようなラブソングまであって、子どもから大人まで幅広い人たちに愛されてきたものだとわかります。

★★人気者のハンプティ・ダンプティは なぞなぞ★★
Humpty Dumpty sat on a wall
Humpty Dumpty had a great fall
   All the king’s horses,
    And all the king’s men,
Couldn’t put Humpty toghter again

塀の上にすわっている、ずんぐりむっくりの小さな男。『鏡の国のアリス』に登場するこのハンプティ・ダンプティ君は、いろんな画家がさまざまに描いている愛すべきキャラクターです。この詩はなぞなぞで、答えは「卵」。
つまり、塀から落ちて壊れたら二度ともとには戻らないという意味で、「覆水盆に返らず」というたとえによく使われます。

★ 積み上げことば
This is the house that Jack built(これはジャックがたてたいえ)
An old woman and her pig(おばあさんとぶた)
などがあります。

★ 早口ことば
She sells sea-shells on the sea shore(かのじょ かいがんで かいがら うる)
Betty Botter bought some butter(ベティ・ボターのバターのあんばい)
などがあります

★ほかにもいろいろ
Bow-wow, says the dog(バウワウ いぬのことば):動物のなき声をおぼえる言葉
A was an apple-pie(Aはアップルパイ):ABCの唄
Ladybird, ladybird(テントウムシ テントウムシ):となえ言葉
 
<似てる 似てる! マザーグースと日本のわらべうた>
「ロンドン橋落ちた」「バラのまわりを」「とおりゃんせ」「ひらいたひらいた」など、マザーグースにも日本のわらべうたにも、遊びと歌が一緒になった「遊びうた」があります。
イギリスと日本の両方を見てみると、異なる文化の中で伝えられてきた遊びのはずが、よく似たものがいろいろ見つかります。
 
<マザーグースの源流―オーピーコレクションから―>
オーピー・コレクションは、ピーターとアイオナ・オーピー夫妻が1945年から1982年にかけて収集した児童文学コレクションです。童謡、おとぎ話、詩などのほか、雑誌、動く絵本、おもちゃ、豆本など約2万点にのぼる資料群で、ピーターの死後、コレクションは関係の深かったオックスフォード大学ボードリアン図書館に譲渡されました。
このコレクションの中から、1991年、1995年の2期に分けて『復刻マザーグースの世界 オーピー・コレクション』(ほるぷ出版)が復刻されています。チャップブックやトイブックの復刻も含まれていて、当時の絵本や出版文化を知ることのできる貴重な資料です。
復刻マザーグースの世界 (第一期・絵本)リスト
復刻マザーグースの世界 (第一期・解説)リスト
復刻マザーグースの世界 (第二期・絵本)リスト
復刻マザーグースの世界 (第二期・解説)リスト
 
<日本のまざあ・ぐうす―小サキ星ガ輝クヨ―>
マザーグースは、いつ頃日本に入ったのでしょうか? 現在、日本で最初のマザーグースの翻訳とみなされているのが、『ウィルソン氏第二リイドル直訳』(村井道元訳 1882(明治15)年刊)の中の「小サキ星ガ輝クヨ」で始まる「キラキラ星」の直訳です。小泉八雲、夏目漱石、竹久夢二、北原白秋など明治・大正期の文化人も様々なかたちでマザーグースと接していました。
日本のまざあ・ぐうす資料リスト
 
<こんなところにも―身近なマザーグース―>
マザーグースはさまざまな作品に引用されています。引用された文学作品については、多数になるため、全て展示・リストに網羅していません。主に児童文学を中心に紹介しています。翻訳書が多い作品は、展示・リストともに1点にしています。また原書を所蔵しているものについては、一緒に集めています。
映画については『映画の中のマザーグース』、文学・映画その他について『もっと知りたいマザーグース』(ともに 鳥山淳子著 スクリーンプレイ)などを参考にしています。
身近なマザーグース資料リスト
 

《あそびからうまれたうた》

<こどもとあそび>
子どもたちは、いつの世も、さまざまなあそびを作り出します。
子どもたちが生み出したあそびやうたは、親から子へと伝えられ、そして、次の世代の子どもたちが、さらに新たなあそびを作り出します。
時代とともに生きたこれらのあそびは、絵画や写真、伝承、記録として後世に残っていきます。
子どもたちが生み出した「あそび」に関する本を中心として、子どもたちの姿を伝えた絵画や写真集、伝承話などを集めてみました。
こどもとあそび資料リスト
 
<親子でわらべうた>
親子で遊べる「わらべうた」もたくさんあります。
「手遊びうた」や「くすぐり遊びうた」などで触れ合うことは子どもにとっても親にとっても心地よいものです。
また、わらべうたには遊びを通して伝えられてきた子育ての知恵がつまっています。
歌って、遊んで、一緒に楽しんでみませんか
わらべうた絵本資料リスト
親子でわらべうた遊び資料リスト
 
<日本のわらべうた>
日本各地のわらべうたを知りたい場合、都道府県別にわかれている『日本わらべ歌全集』全27巻(柳原書店)は音譜もついて歌うことができます。『日本伝承童謡集成』全6巻(三省堂)は子守唄篇、遊戯唄篇、天体気象・動植物唄篇、歳事唄・雑謡篇に分類され、唄ごとの比較ができます。
日本のわらべうた資料リスト
 
<大阪のあそびうた>
わらべうたばかりでなく、大阪弁のおもしろさを詩にした代表作として次のような資料があげられます。声に出して読むと楽しい詩ばかりです。
大阪のあそびうた資料リスト
 
<世界の伝承童謡・遊び>
マザーグースだけでなく、日本のわらべうたのように世界各地に歌いつがれてきたうたがあります。世界のこどもの遊びについての資料もともに紹介します。
世界の伝承童謡・遊び資料リスト
 
わらべうたAV資料リスト
 

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